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名探偵ボディビルディング(毎週ショートショートnote)

なぜ、人は金太郎の話の結末があやふやなのか。
あらすじを話せないのか。それは、ストーリー展開と悪役に熊がハマっていなかったかもしれない。
名探偵ボディビルディングは、筋トレしながら
ひとつの仮説を立てていた。

「桃太郎側が、鬼に賄賂を渡していた」

その仮説を証明するべく、
ムッキムキの身体で鬼ヶ島にむかった。

「すいません。週間文冬です」

「か、帰ってくれ」

そう言われても、と思い名探偵は、マッチョな身体でドアを突き破った。

「ちょ、おま…」
鬼に動揺が見えたところで一気に問いただす。

「本当は、金太郎の相手役だったんですよね?でも、熊と役を交換した。あなたにとっても、物語が強い方がいいですからね。使用料などに差がでる。違いますか?」

「強いものに巻かれて何が悪い。子どもたちは、どちらの話が面白いと思う?その差は歴然だ。桃太郎はな、友情、努力、勇気のジャンプの原型なんだよ!!」

探偵は筋肉をピクピクさせた。

「このネタ高く売れるぞ」

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