どちらが先に言いだそうか
きっとどちらも迷ってる
気持ちは同じ
とっくにわかってること
毎日lineしてどんなに忙しいときでも
面倒に感じたことは一度もない
嬉しいただ嬉しい
あなたの心の中に私がいるだけで
でもいつからだろう
心だけでは満足できなくなったのは
その瞬間から始まったカウントダウン
会おうよ
その４文字がネオンのように光っては消える
でもダイエットはまだだし
私はきれいとか美人とかそういうタイプではないし
あなたに会いたい気持ちは山ほど持ってるけど
あなたに会わせる顔は一つとして持ってはいない
俺全然イケメンじゃないよって
前に言ってたけど
そういうふうに言う人ほど
実はかっこいいのよね
クローゼットに眠ってる
ワンサイズ小さめのワンピース
これが着れるようになったら
あなたに会いに行ってもいいかしら
この願いが叶うなら
夕飯は野菜だけで我慢するし
朝早く起きてジョギングもする
本来我慢弱い私には普通だったら絶対ムリだけど
女の子なら誰でも待ってる魔法使いが
それで私のところへ来てくれるなら
やり遂げられそうな気がするの
カウントダウンが点滅してる
急がなくっちゃ
イケメンじゃなくたって全くかまわない
膨大なlineのやりとりであなたの温かさは知ってる
愚痴を言う時もユーモアも忘れないとこも
私が落ち込んだとき何時間でも相手をしてくれたことも
実際会ったらびっくりするようなこともあるかもしれないけど
私たちには歴史がある
揺るがない積み重ねてきた歴史がある
それは信ずるに値するものだわ
少なくとも私はそう誓える
またlineが来た
少し体調を崩してた私をものすごく心配してる
ただの生理前のアレなんだけどね
医療機関で働いてる彼はそのあたりの理解も深くて
毎月のホルモンの乱れまで把握されてる仲睦まじい私たち
君が一番元気な時期に会おうな
文章はそう締めくくられていた
カウントダウンは弾けた
くす玉が割れて山のようにお花が降ってきたみたい
あなたが好き
でもそれは会ってから伝えよう
文字じゃなく声で
機械じゃなく心で
会える日が見えてきた
その日は見事な快晴になるよと
魔法使いが甘い風と共に吹き抜けていった