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裁判傍聴って心が疲れる。

裁判傍聴に行ってみた。
一度行ってみたいなと思っていたので。

傍聴までの流れ

実際いくとなると何を準備すればいいのかわからず、
ググるところから始めた。

丁寧に裁判所のHPにマニュアルがあったので、
一通り目を通して霞ヶ関に向かった。
万が一マナー違反をして、
お役所の方に怒られたら私立ち直れない。。
そういった恐れもあって念入りに目を通した。

ちなみに、裁判所HPはこちら

裁判所に着くと、
1日の裁判スケジュールが開示されていた。
自分の着いた時間に合う裁判を探したところ、
「未成年わいせつ」の文字が目を引いた。
これにしよう。
※正しい罪名は多分もっと漢字がいっぱいだった。

阿曽山大噴火さま

裁判の時間になるまでロビー的なところで待っていると、
となりにエンタの神様のスター
「阿曽山大噴火」が座っていることに気づいた。。
テレビでみた姿そのままで、
なんだか懐かしい気持ちになった。

もちろん声をかける勇気もなく、
ただただ目を輝かせて見つめることしかできなかった。
もし私の視線に気づいて嫌な思いをされていたら
大変申し訳ないが、
私の影の薄さと目力のなさは自他共に認める実力なので、
多分大丈夫だろう。

法廷イン

時間になって提示されていた法廷に向かう。
裁判所自体が広く、
すべてが左右対称で単調なつくりになっていることもあり、
数分迷子になったがなんとかたどり着けた。

法廷に入ると、傍聴席はすでに8割ほど埋まっていた。
大半の人がノートとペンを広げて準備していて、
ドラマでみた傍聴マニアそのものだった。

私もメモする気満々で
メモとペンを握りしめていたが、
裁判に圧倒されて結局何もメモできずに終わった。

どんな裁判だったか

上記の通りメモができていなこともあり記憶は曖昧だが、
被告は35歳くらいの男性、
原告は14歳の少女だった。

ある日、歌舞伎町で立っている少女に
男性が声をかけてホテルに行き、
あんなことやこんなことをした上で、
ホテル代が出せずに少女にお金を借りて帰った。

少女はお金を貸したことで電車代が足りず帰れず、
そのまま警察にお世話になって事件が発覚した、
とかそういった内容だった。

原告は年齢のことと、
精神疾患を患っていることもあって非公開となっており、
法廷にはパーテーションが立てられて見えないようになっていた。

原告母の涙

原告(少女)の母から意見を述べるターンがあった。
「娘は事件の日から精神疾患の症状が強くなっており、、
自傷行為を繰り返しています、、うぅ、、」
泣きながら訴える母親。

どれほど辛かっただろうか。
まだ幼い娘が傷つけられ、
トラウマをつくり、壊れていく。

私は涙が出てきた。
もっと娘と寄り添っていればよかった。
なぜかそう思った。
(私には娘なんていない。結婚もしていない。)

裁判長の叱責

検事からの厳しい質問が終わった後、
裁判長からの質問があった。

これまで淡々と裁判を進めてた裁判長が
表情をガラッと変え、
「あなたね、本当に出会って数十分で35歳のあなたと
14歳の女性が付き合ったと思ったんですか?!」
「付き合って最初にやることが、セックスなんですか?!」
静かな法廷に裁判長の叱責が響いた。

セックス。。
今まで検事や弁護人が「性交渉」と固く表現する中で、
突如解放されたセックスの表現。

それが、裁判長の心からの叱責であることが
伺える表現だった。

私はなぜか震えた。。
なんてことをしてしまったんだろう。
なぜかそう思った。
(勿論私は事件とは無関係である。)

まとめ

どっと疲れて法廷を退出した。
何にでも感情移入してしまう私にとって、
今回の裁判は高カロリーだったようだ。

でも、色んなことを考えるよい機会になった。
普段生きているだけでは出会えない世界。
目を背けてはならない世界。

今度また元気な時、
他の事件の傍聴にいってみよう。
その前に、実家に眠っている公民の教科書を読み漁ろう。


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