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村田らむ『危険領域潜入日記-アジア編-』感想

※2022年9月執筆。

毎日1冊本を読むならKindle unlimitedに登録するか、と思い登録してみたがあまり品揃えが良くない。低俗な自己啓発本やエッセイ、ビジネス書が充実している印象。
Kindle unlimitedの印税の仕組みは知らないが(恐らく頁単位?)、ある程度の売れっ子作家からしたら旨味が少ないのだろう。まだ丸山ゴンザレス周辺の人物しか検索していないので、小説だったらマシかも知れないけど。クーロン黒沢の『シックスサマナ』が読める点は有難い。

ところで、まだらむさんの本は2冊?しか読んでいないが、仕方無いとは言えYouTube含めガンガンにネタを使い回している。これは丸山ゴンザレス氏も然り。まあ、丸山ゴンザレス氏、村田らむ氏、草下シンヤ氏に関して、私はほぼ信者みたいなものなので大丈夫ですが。
それに、今まで読んだ本でモノクロだった写真がカラーで見られたし、本著のモノクロ写真は今までで一番解像度が高かったので良かった。

韓国編。本著の初版は2020年だが、統一教会総本部を訪れていて流石だった。ここ数ヶ月、現実の出来事と距離を起こうと思いニュースサイトの類もほとんど目を通していないのだが、それでも統一教会の4文字は幾度と無く目に耳にした。先週か先々週くらいに中田考氏が統一教会ネタの記事を書いていたのを思い出した。後で読もう。
それにしても、北朝鮮でも韓国スラムでも「写真撮影禁止」って注意されてるのに「入っちゃえばこっちのもんでしょ!」と言って躊躇無く撮りまくっているのが笑える。

今までの読書感想文では触れてこなかったが、韓国には犬を食べる文化があったらしい。過去形なのは、動物愛護団体の圧力により市場が閉鎖されたそうで、恐らく今は食べられないから。
個人的には、食用目的であれば生き物を無駄に殺しているわけでは無いので、色んな食文化があって色んな動物の肉を食べているのは当然だと思う。牛や豚、鶏、羊等の肉は食べて良くて、何故犬の肉は駄目なのかが分からない。家畜の飼育環境や、殺し方については議論の余地があると思う。…でも、どんなに飢えていても猫の肉は食べられないと思う。
繰り返すが、犬肉を食べるのは韓国の豊かな食文化の一つなので全く否定しない。が、生きている犬を市場でそのまま売っているのは、ヒェ…となった。

中国編。次回予告で「犬関係の祭りに行きます」と書いてあったのでまさかな、と思ったがそのまさかだった。また犬肉食べてる。ここではがっつり犬の丸焼きの写真や捌かれている最中の写真が載っていたので、愛犬家の人が読んだら大泣きすると思う。
日本国内だけの話かも知れないが、犬を食べると言うと真っ先に中国が思い浮かぶ。韓国のイメージは全く無かった。日本では諸外国から捕鯨がバッシングされているが(たまに居酒屋で鯨肉があると注文してしまう)、中国の犬肉文化もそうなのだろうか。

タイ編。そろそろ私も柏原蔵書の件りは誦じられるようになって来た。それでも何度読んでもゾワッとする。
エイズ寺の写真は、前回読んだ本より量が多くて良かった。博物館内で野犬が普通に寝転んでいて笑ってしまった。タイは一度旅行した事があるが、警察官らしきおじさんがハンモックで寝ていたり、バスの車掌が走行中寝ていたり(停留所に着くと運転手が起こしていた)、本当に呑気な国だった。

フィリピン編は全部知っている内容だったので割愛。この記事が、件の村田らむスリ被害の記事らしい。面白いのでぜひ。

再び韓国編。独立記念館を訪れ、展示されている大昔の陶器を見て「きかんしゃトーマスの起源も韓国だ〜って言いそうじゃ」とニコニコのイラスト付きで書いたと思えば、反日の展示にはしゃいだり、らむさん節が炸裂している。

本著に限らず彼は結構明確にブラックジョークを書くが、実は全方位に等しく向けられているのが肝で、全体を通して特定の何かに善悪を偏らせようしている印象は無い。
だからさっきリンクを張ったスリの記事も、公開当初はやたら叩かれたそうだが、どこに叩きポイントがあるのか全く分からない。
分からないので記事タイトルでツイート検索してみたところ、叩いているわけでは無いけど「これ読んだらマニラのイメージ悪くなりそう」というツイートがちらほらあって、どうしてそうなる?と思った。
海外旅行でスリなんてよくある話だし、被害に遭うとこんな事になるよ、と紹介している内容で、一つもマニラの悪口は書いていない。他にも「フィリピンには絶対行きたくない!」と書いている人や、「東南アジアは旅行するような場所じゃない」などと書いている人も。誰がどう思おうと勝手だが、主語が大き過ぎる。

話が逸れた。韓国土産に安重根の帽子を買い、反韓の人にばれたらどうしようと思いつつも被っていたら(ウケる)唯一能町みね子だけが気付いてくれた、とありほのぼのエピソードだった。

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