外食学概論 2019振り返り

仕事上、かなりの数のお店に足を運び外食三昧です。一応今年の振り返りと記録も兼ねて行って良かったお店とかを少しだけまとめてポストしてみます。高級店とかは外してます。街の平場で繁盛してる酒場って事で。

当たり前ですが食事メニューはもちろん美味しいのでそれ以外の事もメモしつつ。あと私は東京の居酒屋のおっちゃんなので東京の居酒屋多めです。ただエリアも偏りあります。今年は中央線沿線全然行かなかったな...


2019年新規オープン店篇

まるこ 浜松町

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渋谷で猛威をふるっている酒場まるこの浜松町店

1階立呑スペースが完全キャッシュレス。メーカー協賛にこだわらず全メーカーのビールが飲め、自家製の割材を用意してるとこなどドリンクメニューにおいてメーカー依存が激しい居酒屋業界の中で素晴らしい取組。パクりが蔓延する業界ですが上辺だけの業態パクりだけでなくこういう部分をキチンと学んでお酒を楽しめる酒場が増えて欲しいと思います。1軒のお店に4つカウンターあるって何?


すこぶる 日本橋

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三茶にて予約困難超繁盛店のすこぶるが三井不動産リーシングで日本橋の商業施設に出店との事でどんな感じになるのかなと思ったけど路面の一軒家で三茶のお店が持つ色気はそのままに、素晴らしい『今』を感じる立飲み屋を表現されていました。深夜営業などができないエリアにあえて展開する事で社内働き方改革などにも注力されてるようでこれからの飲食店、そういう考え方も大切ですよね、という。何より食事もドリンクもセンスが良い〜。


寅箱 池袋

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池袋ってマジで気の利いた居酒屋が少ないんですよ。そこに来て鰻とジビエと良い酒を肩肘張らない値段で楽しめる店。貴重です。高級食材も提供の仕方などに工夫されていてカジュアルに楽しめます。店内中央の焼き場を眺めながら炭でバリバリに焼かれた鰻がうまーい!となるので最高です。こういうお茶割りをサッと出せるお店はなかなか無いです、重宝します。


焼き鳥やおや 池尻大橋

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アサヒビールを退職、後に代々木公園駅にある名店ネクストバッターズサークルで修行した大将が焼鳥屋で出店。メニューがなんていうか気取ってなくて、それでもセンスがめちゃくちゃ良い。焼鳥って焼くの難しいのに高レベルで表現できていて才能と努力を感じました。つくねとかほんとにウマーイ。店員さんも若くて元気が良い。オープンして早々に予約も取りづらく久しぶりに勢いのある1号店が登場してションテンがガリアーでした。

酒スタンドガソリン 川口

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西川口でみのる、川口でウメとウグイスという繁盛店をやられている会社さんの立飲み業態。多くはないメニュー数ですが魚の仕入れも毎朝豊洲市場で、一品料理もキチンと丁寧な仕事。当たり前のようでこういうのをちゃんと取り組んでる会社って本当に少ないんですよ。土地柄、地元民で溢れなんともいえない酒場の雰囲気を味わえました。良い店だー。あと店名ヤバい。


梅星 武蔵小山

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武蔵小山の超人気もつ焼き店、豚星が出した鰻串の立飲み業態。上記した池袋の寅箱とはまた違うアプローチでカジュアルに食べれる鰻。鰻ってこんくらいサクッとやれたら1番良いんですよ。マカロニと鰻の粗煮込みをホッピーで流し込んで串が焼き上がるの待つ。それで一通りの部位を食べても2000円ちょっと。ヤバ過ぎる。


ニューコマツ 神田 COREDO室町テラス

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飲食店がひしめき競合し合い今や日本一勢いのある街、博多で10店舗近い繁盛店を作り上げてきたコマツグループが東京にやってきた!メニュー構成は福岡の名物中心になっていて案外東京では馴染みの無い物が多いので初見の人はそれだけで結構楽しめると思います。賑やかな接客は苦手なのですがこのグループのスタッフ達は本物のヤバい子達なので好感が持てます。鶏皮のタレ焼きがあるんですけど死ぬほど旨いので10本は食えます。


2019年通ったお店篇

ここからは新規オープンではなく、今年も行って良かったなって感じので。

讃岐うどん愛 青山

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青山の奇跡、呑めるうどん屋愛。avexがドーンってある傍にこんな渋いお店あるんですよね。大量のおばんざいとうどんが待ち構えています。私事ですが誕生日もこちらのお店でお祝いしてもらいました。ありがてぇありがてぇ。店主がかなり顔面偏差値高めなので女性は目の保養にも良いです。


コマル 三軒茶屋

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三軒茶屋の駅からちょっと歩いて茶沢通りの落ち着いてくるあたり。下北民と三茶民の人間交差点。去年オープンしてから一番通ってるかもです。料理が立飲みのクオリティじゃないです。ネットで度々勃発する飲食店キャッシュレス問題、このお店は現金のキャッシュオンなんですけど誰も文句言ってないですよ。死ぬほどお客さん入ってます。いい店はやりたいようにやってます。インターネットは最高だけど少しうるさい。


成増1丁目ます吉 成増

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大将の丁寧な仕事を見ながらちゃんとした料理を堪能できるし何より落ち着いて呑める。魚もおでんもいちいち旨いし酒呑みの気持ちをくすぐるメニュー。東上線にはこういうお店、少ないです。スタッフも勉強熱心な子が多く刺激されます。私も弊社スタッフ連れて年に何度かお邪魔させてもらっています。


ウッチャン 渋谷 新宿

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説明不要。迷ったらウッチャンで焼酎食べてめちゃくちゃになりたい。


かね将 五反田

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説明不要。近所で呑むホッピーが1番旨い。理由なんて無い。

丸千葉 南千住

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居酒屋の全て、こと丸千葉。定期的に行かせてもらってます。人生に悩んだら湯どんぶり栄湯で風呂入って丸千葉に行ってみてはいかがでしょう。全部解決するんじゃないかな。もうここ何年かは予約必須になった印象がありますがあんなわけわかんない場所で、その状態って化け物以外の何でもないです。



番外編

青島食堂 秋葉原店

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今年も1番通ったラーメン屋はもちろん青島。他では再現不可能唯一無二の滋味深い生姜醤油ラーメン。少し柔らかめな麺が素晴らしい。家系ととんこつラーメン屋以外で麺固めってとりあえず言うやつ全員友達いない。

大行列ですが回転も早いので大体1時間も待たずに食べれます。今時平ざるで麺茹でてるお店は少ないのでカウンターから除ける調理工程に釘付けです。チャーシューメンマほうれん〜




最後に

20代の頃は500軒くらい平気で廻ってましたが年々減ってきてまして今年は200軒もまわってないかもしれないです(当たり前ですがまだまだこんなお店あるよ!アホ!デブ!なんて言われるかもしれません)。地方に行っても1日2軒の視察で終わったり。年々体力の衰え、好奇心の薄れが深刻です。とはいえ1軒の滞在時間は延びてきて、そうすることで見えてくるものも多くて人生一生勉強だなぁと思います。辛い。

キャッシュレス問題、ウーバーイーツ、ゴーストレストラン、サブスクリプション、ブランディング、時代は変わる。メシ屋は旨いメシだけ作ってれば良い時代じゃないんだよなんて絶叫してる人も増えました。

そんな激流の中、今年も例年通り色んなお店ができては消えて行きました。悲しい...とはあんまり思わないですよね。時代が変わっても消えていく店は今も昔もやる気がないだけだという思いは変わってないです。あと今も昔もアホみたいに流行ってるお店の共通点は結構アナログなんですよ。メシ屋はやはりメシがうまくてなんぼ。それを適正な価格でやるだけ。結局根本はそこにあるんじゃないかなと思います。

時流に流されず、当たり前の事を徹底する事。それが1番難しい。今年は同業仲間と呑んでるとそんな話をする事が多かったです(先日行った忘年会でも話題はこればかりでした。

増税、少子高齢化、人手不足、元号が変わっても酷さは増すばかりの不況。飲食業界は冬の時代と言われてますが10年前に独立してからずっと冬の時代なんですよね。明るい話題があった事なんて1回もないんですけど。まぁそれでも日本全国確実に繁盛してるお店はそこら中に存在してますんで。

チンパンが多いですが良いスタッフにも恵まれていて外に出る機会を作ってくれてます。みんなが路頭に迷わないよう身体が許す限り来年も色々見て色んなものを感じたいと思います。

寒い日が続きますが年末年始、お身体だけはどうぞ大事に。

では。



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