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ゲリー・ボーネル「ビュイック・ドライバー」

(ゲリーの暴力振るう継父が乗ってた車種がビューイック→継父を隠れてビュイック・ドライバーと呼んでいた)


「うん。 それでいい。 素晴らしい! 次に、(この2週間の間に)私と会わなかったという固定観念を手放してしまおう。過去は、未来ともども、単なる可能性にすぎない。君のエゴは、君の過去を唯一の真の歴史とし て 君に記憶させたがっている。 もしも君の過去が、特定の方法でのみ記憶されなくてはならないとしたら、君の未来の範囲はひどく狭いものになってしまう。 固定観念を手放すんだ。 そうすれば、君は時間と空間を変えることになる。 エゴの仕事もね」(幼きゲリー、イーライという知性体と二週間ぶりに出会う(体外離脱で)(イーライはその間も会っていたと言う)

イーライの説明が始まった。「それは、そうすることによって、日々の現実の中で一つひとつの出来事同士がどう関わっているかを、君が理解するのを可能にする。 それに対して、君の感情体は、別の観点から物事を見ている。それは時間を認識していなくて、出来事同士を、 実質的刺激と空間の観点から関連づけるんだ。
 時間は知性の産物で、空間は感情の現れ。 空間は、その表出を感覚すなわちフィーリングに依存している。知性体と感情体は、いっしょになって君の心を創造していて、そのために君の心は、時間と空間の双方を認識している。知性体と感情体が協調して働かな くなったら、君は機能不全に陥ることになる。そのとき君は、自分の旅の出来事に意義を与えられなく なってしまう」


(ゲリーの継父 酒で暴力振るうタイプ。彼や彼の悪い思考を取り除くのは難しいのか?という質問に対し)「それは状況次第だね。いくつかの文化の中では、個人のエゴは〝ならず者" で、心の中から追放され なくてはならないと言われている。多くの人間の中で、エゴは実際、制御不能になっている。 君の継父 がいい例だ。彼の意識は、この世界で生存することにばかり向けられていて、成長することにはほとんど向けられていない。 エゴは人間の意識の一側面で、その最大の関心は生存にあるんだよねただ、もしもある人間が、生存する方法しか知らなかったとしたら、成長はほとんど望めない。それとは逆に、 成長する方法しか知らなかったとしたら、その人間はすぐに滅びてしまうことになる。生き延びる方法 を知らないわけだからね。 充実した人生を生きるには、成長と生存のバランスが必要なのだよ」

「その点で、君のお母さんは特別じゃない。 ほとんどの人間が同じように混乱しているんだ。 海軍にいたころに幸せだったのは、思いとフィーリングが一致していたからなのだよ。思考と感情が一致していると至福が体験され、そのとき人間は、言わば”神の恩寵"に包まれる。そのとき人間は、衝動に従うこと以外の選択は行わない。一方、思いとフィーリングが分離しているとき、つまり、思考とそれに 付随する感情の間に隙間が存在しているときには、虚しさが体験されることになる。 そして、その隙間 つまり虚空は、欲望のエネルギーが発生し、成長する場所でもあるんだ。欲望を伴う思考や感情が、多くの場合、虚しい思いであり、虚しいフィーリングであるのは、それだからなのだよ…...」 

「虚空は、相対したもの同士を分離することでも発生する。君らの物質世界を治めている法則の一つに 調和平衡の法則〟というものがあってね。特定の分離要素が表現されると、それがどんなものであっ ても、それと相対する要素が、同時に、必ず表現されることになる"という法則なんだけど、 実際、必ずそうなるんだ。ある友人の言葉を引用するなら、"憎しみのある場所には愛を蒔きなさい。 闇のある 場所には明かりを灯しなさい"ということ・・」 

「一部の人間は、この調和平衡の法則、 別名〝二元性の法則”をしっかりと 認識して生きている。一方、ほかの人間たち 大多数の人間と言ったほうがいいかなそれらの人 間たちは、ほとんどの場合、欲望を除く、いかなるエネルギーにも気づいていない。虚しさのフィーリ ングがこの世界に充満しているのは、そのためなのだよ」

「人間は、肉体、感情体、知性体をして霊体が完璧に調和して機能しているときにのみ、完璧な喜びに満ちた体験を創造することができる。これら四つの側面のどれつが機能不全に陥っても、それだけで、 システム全体がうまく機能しなくなる。 複雑さに輪をかけるわけじゃないが、これらの側面はさらに、それぞれがそれ自身の内部にいくつもの様相を持っていて、それらの様相の一つがおかしくなるだけで、 その影響が複雑な形でシステム全体に及ぶことになる。 それで、もしもそれが修正されないまま放置さ れたとしたら、君の継父のケースのように、脅迫的、耽溺的な行動パターンが持続的に姿を現さざるをえなくなる…」 

「人間というシステムほどに複雑なものは、この宇宙のどこを探しても、そうあるものではない。人間の意識内に存在する合理と不合理の”綱引き”と比べたら、動物たちの中に存在する本能的なパターン 群は、まるで単純。 動物たちとだけ関わっていればいいのなら、こんな楽なことはない。彼らの行動は 充分に予想が可能だからね。しかし人間たちの行動はそうではない」

「そんなことはない。大好きだよ。私も人間だったことが何度もあるわけだしね。 動物の場合は、あり のままでいることの中に美しさがある。人間の場合は、自分がなりたいと思うものになることの中に美しさがある・・・・・」 


「こんなに自由な霊たちのガイドとして働くことは、かなり大変なことなのだよ。その分、学べることが多いんだけどね。 こちらから我々は、君らの言わば“応えられないでいる祈り”に対処しなくては ならない。君らの側から、君らは、未解決のフィーリングに対処しなくてはならない。君ら人類は、祈 ることで問題が解決するものと期待している。 しかし実際には、君らの世界に充満している苦悩のほと んどは、君らのフィーリングが解決されてはじめて、解消されたことになるのだよ」





わ〜い!😄