ヴァザーリ「芸術家列伝2」

バルダッサーレ・カスティリオーネ伯爵は、ラファエロの死に際して次のような一詩をラテン語で賦した。


引き裂かれた体を医術で癒し、彼はヒッポリュトスを三途の川から呼び戻した。エピダウロスの誇りであった。しかし彼自身は三途の川の流れへさらわれてしまった。主人その人の死がこうして命の身代金となったのだ。
ラファエルロよ、おまえの場合も同じだ。おまえのすばらしい技倆がローマの引き裂かれた鉄枠を治した。火と剣と歳月とで引き裂かれたわれらが都の病める体の古代の美を、おまえはよみがえらせた。
しかしおまえは神々の嫉妬を買った。死神は怒り狂った。そして時の掟があるにもかかわらず、時の遅き歩みが抹殺したものを、おまえは更新しなければならなくなった。そのために、運なき者よ、おまえは青春の花盛りでありながら、手折られて散ってゆく。おまえはそのようにして人々に警告を発するのだ、われわれは、われわれが持てるすべてとともに、死すべき運命にある、ということを。



わ〜い!😄