【スプラトゥーン】私達はもう「これまでの文化」を見直す段階にあるという話


はじめに

まずこの記事は結構過激な提案をしています。Splatoonのコミュニティにおいてこれまで育ってきたものを本質から否定するものです。
正直なところ、私自身もお世話になってきた側面もあるのでこれを文章にするのはためらいがありました。
でも、見て見ぬふりをしている状況は既に終わるべき時にあると思うので、抵抗がありつつもこれを書くことにしました

これまでの文化とは

Splatoonのコミュニティ、特に非公式大会においてはいつの頃からか「大会優勝や入賞者にSNSで利用できるアイコンやヘッダーを始めとしたイラスト」を賞品としてプレゼントするという文化が現時点までも含めて形成されています。
これが大会参加への呼び水となっている側面もあり、一時期は多くの大会で採用されるのを目にしました。私自身「あかつき」として活動を再開する前の時代にはこれを景品に掲げたことがないとは言いません。ここは素直に認めます。
この文化の始まりがどこからだったかは記憶も曖昧で誤解を生まないために言及することは避けますが、イラストを描く側からすれば多くの方に認知してもられる機会(あるいは場合によっては自身のイラストに対価を得られる)というメリットがあり、参加者からすればSNSでの『顔』とも言えるアイコンやヘッダーに素敵なイラストを利用できるようになるというメリットがあったわけです
※上記がすべてだとは言いません。あくまで例として提供する側とされる側のメリットを上げています

なぜそれを見直すべきか

大前提としてあるのは2023年10月24日に公開された「ゲーム大会における任天堂の著作物の利用に関するガイドライン」です
その内容の中に以下のような記載があります。

ここでいう「活動」とは大会の賞品を提供することも含まれると考えるべきだと思います。
そしてそれに関しては「任天堂の商標や知的財産を使用することはできません」と言い切る形で書かれています。
知的財産とはものすごく簡単に言えば「著作権」です。そしてこの場合に著作権で守られるものはインクリングやオクトリングなどのキャラクターをはじめとしたSplatoonというゲームにおけるキャラクター達になるはずです。
つまりこれは言い換えれば「大会の賞品(景品)として二次創作のイラストを提供(採用)することはできない」ということを遠回しに言っているものと判断できると思います。
さらに言えばそうすることは「ガイドラインに違反する」ということだと読み解けるものだと考えます。

反論とそもそも論

ここまで読んで「そうはいってもいまだにイラストを賞品に採用している大会はあるじゃないか」とか「なんなら許諾番号を取ってるとこまで採用しているところまであるぞ。許諾あるならセーフなんじゃないか」という意見や疑問を覚えた方もいると思います。
確かに現在でも「イラストを賞品に採用している大会はある」し「許諾を受けた大会がそれを行っている」ところもあります。なおもいうなら私が過去に公開した記事においてもこれを「ガイドラインに反する」という書き方はしていませんでした。
しかし一方で前述の記事を読んだ大会運営の方からありがたいことに情報提供をいただく中で「イラストを賞品とすることには問題がないが、二次創作作品である場合はこれを認められない」とする指摘を任天堂から受けたというお話もいただいています。
公式からそういった指摘を受けた事例が実際にあるというのはこれ以上ないものだと思います。
つまるところ、「現在賞品として二次創作イラストを描いて提供するということを謳っているところはガイドラインに違反してるし、許諾を取っているところはそれを申請に含めずに許諾をとって番号を得た上でガイドラインに違反するという悪質なことをやっている」ともいえます。
もしこれに関して許諾を受けられている大会運営の方で、きちんと「二次創作のイラストを提供する」ことを含めて許諾を受けられているところがあったらぜひ反論してください。
少なくとも私は信頼できる方から前述の情報をいただいて「やはりダメなんだ」と判断するに至りました。
そしてこれは「絵を描いて提供するのが主催者本人であっても該当」します。
そうですつまり我々はもう「Splatoonの二次創作イラストを大会の賞品として授与することもされることも諦めるべき」そういえる段階にきているんです。これは多くの絵師の方にはショックな状況だと思います。私も1運営者としてこれまでの文化を見直すべきであるという事実にはショックが大きいです。
しかし「ネットワークサービスにおける任天堂の著作物の利用に関するガイドライン」では前述の「ゲーム大会における任天堂の著作物の利用に関するガイドライン」の公開以前から以下のようにあります

「各国の法令上認められる範囲内で行ってください」ということは任天堂側ではこれに対して線引きをしないかわりに法律に従ってねというように解釈できます。
残念ながらこれに対応すると思われる「著作権法」においては二次創作は原則的にはアウトなんです。
これは賞品としての二次創作イラストとかそういうものに限らずそうです。著作権の違反に関しては親告罪であることなどや、判例としてもどこまでが許されるかについては難しいものではあるため実際にその多くのケースにおいては著作権者側が見逃すことでグレーな状態を保たれていますが、本来的には違反しています。そして今回の大会ガイドラインにおいては前述の紹介した記載にあったようにNGが出されているといっても相違ない表現がなされています。
私たちがこれまで培ってきた文化は見直す段階にあるんです
そしてそれを守らない人たちには「ダメだよ」と言える空気や環境が必要になったんです。
勘違いしないで欲しいのですが、これは違反している運営を叩けという扇動ではありません。ガイドラインはそもそも正しく読み取るのが難しいものです。それはあくまで「指針」であり、ルールそのものではないからです。
読み誤ることはあると思います。だからこそ温かく諭して軌道修正を促すべきです。
これについては私は少しこれまで誤ったやり方で指摘をしていました。これについては大いに反省しています。
そんな自分が言うのも変ですが、これからみんなで変わっていきましょう。一つの文化が終わるのなら、問題のないやり方で新たな文化を築きあげればいいんです。少なくとも我々にはそれができるはずです

最後に

まとめ

大会の賞品に二次創作イラストを提供する文化はそれを見直す段階にある

・なぜならそれはガイドラインに反すると言える情報、状況が揃っているからである

・とはいえ既にこれを採用している人達には優しくその誤りを諭すべきである

・文化一つが終焉を迎えることは悲しいが新たな文化を創出するよい起点であると考えよう

ひとこと

私は決して界隈の衰退を招きたいわけではないです。
でも違反の可能性が高い文化をそのままにしてコミュニティが活動を続けていく段階は非常に危険だと感じています。
幸いにしてまだ任天堂はアクションを起こさずに界隈の動向を見守っている段階、自浄作用に期待してくれている状況にあると思います。
できれば公式からの大ナタが振るわれる前に、この界隈が自発的に健全な形に変化していくことを願って、そして信じてこの記事の結びとさせていただきます。

最後までお読みいただきありがとうございました。


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