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第5話「時限爆弾カウントダウン」

ゼファー750のレンタル予約を入れて以来、脳みその9割は大型公道デビューの事で埋め尽くされていた。

特にゼファーが好き!という訳ではなかったが、それ以来やたらとゼファーが気になりだす。

歩いていても、車で走っていても、ゼファーらしきバイクを見つけると

あっ!ゼファーじゃね!?

となっている自分に笑けてくる。
もはや、ウォーリーを探せ状態だ。

そもそも昭和世代のオイラにとって、カワサキのバイクと言えば、Z2であり、FXであり、GPであった。
それが今では、ゼファーのみならずカワサキのバイク達を調べ倒し、いつの間にか「にわかカワサキファン」になっているではないか。驚きだwww

そしていよいよレンタルまで1週間を切ったある日の事。
オイラは重大な事を忘れていることに気が付く。

いや、正直言うと忘れていたのではない。

意識的にそうしていたのだ。

本当はもっと早く行動に移すべきだったのだが、いつもの逃げ癖でこうなったことはオイラが一番良くわかっている。

しかしこれ以上逃げると、状態はさらに悪化すると思われ・・・仕事から帰り夕食を終え、妻の顔色をうかがった。

よし、今日は機嫌が良さそうだ。

妻も週末の予定がすごく楽しみなようだし、言うなら今しかない!

オイラは意を決して妻に声をかけた。

「今週末のママ友家訪問、楽しみだね。ご飯とかどうするの?デリバリーとか?」

おいおい!何を言っているんだ俺は!
そんな会話の始まりで、どうクロージングするんだ!?
緊張のあまり、計画性ない会話をスタートさせてしまった。

「料理人の旦那さんが、とっておきの和食を振る舞ってくれるんだって!!テンション上がるわ~」

おっと!予想外に楽し気な会話に発展したぞ!
これはいい流れだ!

「そりゃ良いね。和食最高だもんね」

すると妻
「あなたも皆に感謝される事なにかないのかな~(笑)」

いやいや、料理人の旦那さんみたいに凄い技なんて持ち合わせてませんから・・・と心の中で思いつつ

「うん、次回はうちでなにか考えるわ!頑張るよ」なんて言ってるオイラ。

すこぶる機嫌が良さそうなので、そろそろぶっ込んでみるか!

「そうそう、今週末ね、俺も予定入れたんだよ」

「なになに?うちらがいないから、ゆっくり家の事でもやってくれるんじゃないの?」

・・・・あれ?なんか急に風向きが変わったぞ!こりゃマズイ

「いやいや、俺だって少しは息抜きしたいからさ」

あっちゃー・・・こりゃいつものバトル前に雰囲気が似てるぞ!

すると間髪入れずに妻が、

「はーーーーーっ!?!?!息抜きって、そりゃ私のセリフでしょーよ!!
毎日毎日、家の事と子供の事で、24時間自分の時間なんて無いんだからね私は!あなたは仕事中に息抜きしてるでしょ~!
それに、あなたは安眠のために、私たちと別々の部屋にまでして夜ぐっすり寝てるやん!」

意に反して始まってしまったバトル。

「いや、そりゃ分かってるさ。でも俺だってずっとバイクツーリング我慢してたんだ!」

そう言った瞬間、鬼の形相となった妻が

「いまバイクって言った??バイクでツーリング!?そもそもあなたは通勤用のスクーターしか持ってないじゃない」

「い、いや、だからレンタルするんだよ。貸してくれる店があるんだよ」

「えーっ!?それってお金がいるんだよね!いくらするのよ!お小遣いで借りれるの?月末になったらいつもお小遣い前借させてっていうじゃないの!」

「いや、そのくらい持ってるんだよ」

「えっ?持ってるの?どこに?」

「持ってるの!銀行に!」

「そんなの聞いてないけど!」

「バイク買うための貯金だよ!ずっと貯めてたの!」

「バイク買う?はーーーー?」

「もう良いわ!借りなきゃいいんだろ!レンタルキャンセルするわ!」

・・・そうだ、いつもこのパターンだ。

結局こんな展開になり、最後は自分から最悪な終わり方を選択する(涙)
もう泣きそうだ・・・

ああ、もっと早く話をしておけばよかった・・・
今週末はレンタルだったのに・・・
ゼファー750、オイラの大型デビューが・・・・
学習能力ゼロな自分に嫌気がさす。

ところが!今日の妻はいつもと違っていた。

「もう予約したんでしょ。私が帰る時間になったら、ちゃんと迎えに来てよ?そしたら許す!」

まじか!!
いや、まじでか!!
嘘やん!!
いや言ったぞ!ぜったい言った!

「えっ?行って良いの?ぜったい迎えに行くから♥」

その日の晩から、ゼファー750につて、さらに深掘りし始めたのは言うまでもない。

Xデーまであと5日!

つづく

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