博多☆にわかライダー

満を持して大型二輪免許を取得するも、 育児と仕事でバイクに乗ることが出来なかった。 し…

博多☆にわかライダー

満を持して大型二輪免許を取得するも、 育児と仕事でバイクに乗ることが出来なかった。 しかし苦節10年、どうにか妻を説得し、バイクに乗る生活が始まった。 平均的なサラリーマンが、家庭とバイクとの両立を目指し、 必死に足掻く日常の物語。

最近の記事

第12話「ツーリング前夜(後編)」

妻からヘルメットを受け取り、先に家に帰るように告げた俺は このCB1300SBに慣れるために、遠回りして帰る事にした。 いよいよこいつを走らせる時が来た。 何ともいえない高揚感と緊張感が全身の毛を逆立たせる。 ワクワクが止まらねーぜ! ヘルメットをかぶり、大きな車体に跨ってみる。 で、でかいぞ! 想像以上にデカい! サイドスタンドを下げたまま、少し車体を起こしてみる。 おおおおお!重い!260kg超えるってこういう事か。 乗れるのか俺!? ヘルメットの中では強張

    • 第11話「ツーリング前夜(前編)」

      さあ華の金曜日だ! こんなにウキウキする金曜日はいつ振りだろうか。 当然昼間は仕事なわけだが、気もそぞろである。 そしていよいよ退社時刻の18:00まであと10分というところで、スマホが鳴り出す。 おいおい、何だよ! 俺はあと10分で本日の業務を終える予定なのに。 スマホには、とあるクライアントの担当者名が出ている。 これは嫌な予感しかしない・・・ この時間に、このクライアントからの電話という事は・・・ 「あっ!忘れてた~!18時から打ち合わせだった」 なんという失

      • 第10話「2回目のツーリングを目前に大慌て!」

        待望の2回目ツーリングが決まった! 前回の失敗から学んだ事を次回に生かすべく、 オイラは着々と準備を進めていく。 ツーリングは5月下旬。 いったいどんなウェアが丁度良いのだろうか。 おそらく気温は平地で20度程度と思われる。 しかし、朝晩や標高の高いエリアでは10度台だろう。 ましては、前回みたいに突然の雨に見舞われたら、きっと5月と言えども凍えるに違いない。 でもオイラが持っているのはメッシュジャケットだけ。 はたしてこの装備で大丈夫なんだろうか・・・ ネットで調べ

        • 第9話「渾身のプレゼンテーション」

          その晩は、クライアントがバイカーだった事を妻にアピールする気だった。 今晩どうしても妻に話しておきたい、そして「クライアントのご接待」という名目でツーリングの承諾を得たい! そんなことを考えながら1人で夕食を済ませ、風呂に入った。 湯船につかりながら、妻へのプレゼン内容をじっくり考えてみる。 どう考えても今回のプレゼンは負ける気がしない。 Yes!と言いながら湯船でガッツポーズしてる自分に、油断するな!まだプレゼンは始まっていない!と言い聞かせる。 30分程度で風呂から

        第12話「ツーリング前夜(後編)」

          第8話「ほろにがデビューからのチャンス到来」

          ライダーとしての経験がまったく足りないことを思い知らされた大型バイクデビューから半年。 その間、1回も大型バイクに跨る事もなく、乗ったものといえば、通勤快速号PCXとドイツ製小型ワゴン車だけだった。 モトブログと、バイクの中古車サイト閲覧がベッドでのルーティーンとなり、ますますバイクへの憧れは高まるばかり。 そんなある日の事、オイラのハートがメラメラと燃え上がる出来事があったんだ。 いつもお世話になっているクライアントと、来年度の打ち合わせも終了し、いつもの様に雑談タ

          第8話「ほろにがデビューからのチャンス到来」

          第7話「大型の洗礼」

          教習所のバイクはCB750(RC42)だった。 大型二輪免許取得のために教習所へ通いだしたときは、以前乗っていたSRとのパワー差にビビリながらも、狭い教習コースを楽しみながら走り回っていた。 でも、卒研を受けるころには、そのマイルドな乗りやすさに慣れてしまい、アドレナリンが出る事も少なくなっていた。 大型免許を取ったら、もっと刺激的なバイクに乗りたいな。 そう思っていたオイラが公道で最初に乗ったバイクが、このレンタルゼファー750だ。 乗り味はCBと若干違うような気もす

          第7話「大型の洗礼」

          第6話「大型デビュー前夜」

          いよいよ明日に迫った人生初の大型バイクツーリング。 あまりにも楽しみすぎて、仕事も手につかない程ワクワクしていたけど、昼休みにバイク関連のサイトを見ていてふと思った。 そう言えば10月のツーリングって、どんな服装で行けば良かったっけ・・・? 昔SRに乗っていた頃は、革ジャンに革パン、そしてエンジニアブーツの全身真っ黒仕様と決めていたのだが、その頃とあまりにもかけ離れた体形になっている今、全てが着れなくなっているのは明らかだ。 しまったな・・・体を守れそうな上着は持って

          第6話「大型デビュー前夜」

          第5話「時限爆弾カウントダウン」

          ゼファー750のレンタル予約を入れて以来、脳みその9割は大型公道デビューの事で埋め尽くされていた。 特にゼファーが好き!という訳ではなかったが、それ以来やたらとゼファーが気になりだす。 歩いていても、車で走っていても、ゼファーらしきバイクを見つけると あっ!ゼファーじゃね!? となっている自分に笑けてくる。 もはや、ウォーリーを探せ状態だ。 そもそも昭和世代のオイラにとって、カワサキのバイクと言えば、Z2であり、FXであり、GPであった。 それが今では、ゼファーのみ

          第5話「時限爆弾カウントダウン」

          第4話「子育てと妄想の日々」

          子供が生まれてからは、夫婦二人三脚で子育てに夢中だったけど、その間もバイクの事を忘れることは1日たりとも無かった。 むしろ、疲れた体と脳にはバイクのエキスが必要で、毎日寝る前にYouTubeを見たり、VIBESを読み返したりしたものだった。 そして、いつも同じことを思い浮かべる・・・ あの時、大型免許を取らなければ、きっとここにはSRがあったはずだ。 バイクが売れた金を教習所代にしたせいで、手元からバイクが無くなってしまった・・・きちんと考えずに行動してしまう自分が嫌にな

          第4話「子育てと妄想の日々」

          第3話「乗れない豚はただの豚だ」

          深刻な表情の妻に対し、樹海に一人置いてけぼりをくらったかのような、不安な表情のオイラ。 その間、おそらく1分程度だったのではないかと思うが、オイラにとってはとてつもなく長い時間だった。 とその時、おもむろに顔を上げた妻が衝撃の一言を言い放った! 「じ~つ~は~!できちゃった~っ♥赤ちゃん!!」 いたずらっ子のような笑顔で無邪気に喜ぶ妻。 それに対し、すぐに状況が呑み込めず放心状態のオイラ。 そりゃそうだ、目の奥底は暗く淀んだ雰囲気を醸し出し、かと思うと鋭い眼差しで下

          第3話「乗れない豚はただの豚だ」

          第2話「激震の前兆」

          SRを預けて3週間後、バイク屋の社長から購入希望の人が来たと電話があった。 いざ買い手がつくと、なんだか少し寂しい気もする・・・・・・ ような気がしたがそれは気のせいで、まだ名義変更の手続きすら終わってないのに、速攻で教習所の申し込みに行った。 ちなみに、この時点でまだ妻には話をしていない。 あとで面倒なことが起こるのは、少し考えれば分かるはずなのに、困難と思われる事は後回しにしてしまう癖があるオイラ。 ともすると、悪いことをする訳でもないのに、いつの間にか悪い事をし

          第2話「激震の前兆」

          第1話「気持ちだけが高速走行!」

          相変わらずの本屋通いをするも、読み漁るバイク雑誌は徐々に絞られていき 気づけばVIBESを毎月購入するようになっていた。 レジが女性でも、堂々と表紙を上にして購入出来るようになった頃には オイラの脳内では「バイク=ハーレー」というイメージが出来上がっていた。 自宅のVIBESが12冊を超えた頃、ハーレーの試乗会イベント「DEMO RIDE CARAVAN in福岡」がある事を知った。 雑誌では見たことあるハーレーだけど、実車は一度も触ったことが無い。 大型免許は持って

          第1話「気持ちだけが高速走行!」

          家庭とバイクの両立は難しいの!?ー序章ー

          はじめまして 「博多にわかライダー」です。 オイラには、目に入れると痛そうな「優しい妻」と、目に入れても痛くないと本気で思っている「可愛い娘」が1人いる! バイクとの出会いは30歳の時。 若いころは四輪にはまり、夜な夜なAE86で峠に出かける生活を送っていたが、後輩から乗らなくなったSR400を譲ってもらったのを機に、どっぷりとバイクにのめり込んだ。 そして10万円で譲ってもらったフルノーマルのSR400は、みるみる原型が無くなり、気付けばゴリゴリのカフェレーサー仕

          家庭とバイクの両立は難しいの!?ー序章ー