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ファッションビジネスとサスティナビリティ

弊社もついに新卒採用をします。
インターンの子が学校を卒業するのでそのまま社員として採用。1人でスタートした会社に優秀な人材が少しずつ増えてきて、いよいよ新卒採用です。会社としてまた一つ新しい段階を登った感もあり、感慨深いものがありますね。

古い考えなのかもしれないけれど、ウチは基本、正社員。業務委託としてお願いしている方にもまずは社員としてどうかと打診する、もちろん副業OK。正直正社員でない方が会社の財務面では助かる。でも人材ほど宝はないと僕は思う。新しく入るツカ君の成長が楽しみです。

成長といえば、KUONをスタートしてからの4年間での弊社のサスティナビリティ事業の推移。東日本大震災の被災地の大槌町や盛岡の障害者支援事業とのプロジェクトへの毎年の支払金額です。
2015年7月-2016年6月:362,109円
2016年7月-2017年6月:729,629円
2017年7月-2018年6月:1,444,632円
2018年7月-2019年6月:3,549,743円
2019年7月-11月現在:3,025,090円

支払い金額が増えるというのはすなわちKUONの売上が伸びているということ、つまり商品のクオリティが上がっているということ。この事業がビジネスとして成功しているということ。
どちらのプロジェクトも今では日本屈指の職人集団に成長しています。

サスティナビリティとは日本語で持続可能性。
その対象は広く、環境・社会・経済などからこの世の中を持続可能にしていくという考え方のことを言います。
今年度の売上げ予算を達成するためのマーケティング用語ではなく、ブランディングや事業計画の根幹となるよう戦略的に、長中期で取り組む内容であって欲しい。
サスティナビリティはCSRではなくCSVと言われるけれど、難しく考えず、それがブランドの売上や価値を高める事業であることを僕は第一に考えています。
弊社では上記2つのプロジェクトをサスティナビリティ事業としていますが、KUONでは他にも失われつつある日本の伝統技術を発掘し、発展させているのでほとんどの部分がサスティナビリティ なのかもしれません。

ファッション業界で今1番の注目ワードが「サスティナビリティ 」、でもおそらくほとんどの人が、その実体を理解していないと思います。なのでシーズンテーマに急に「サスティナビリティ」が入ってきたり、「サスティナビリティなブランド」を立ち上げたり、持ってきたりして現場が混乱したりします。
偉い人が「よし!ウチも来季はサスティナビリティだ!」と言っても実際何をやってよいのやら。
サスティナビリティやSDG'sの本質は「未来に責任を持つこと」だと僕は考えています。また現状、サスティナビリティを優先したデザインはファッション本来の美しさやワクワク感と乖離してしまうことも少なくありません。
すぐに結果を求めず、継続、改良しながら発展させていくしかありません。

これが僕なりのファッションビジネスでのサスティナビリティへの答えになれば良いと思う。

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