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ECストアをリニューアル、「変わらないこと」。

前回から2か月近く空いてしまった。
色々と変わった、大きく変わった2ヶ月でしたね。

感染者数はだいぶ減ってきましたが、収束の時期や出口はまだ見えず、僕らも色々と計画修正をしたり、そもそも「どうやって計画を立てるの?」的なところになったり。

連日「アフターコロナ」や「Withコロナ」などの話題がネットにはあがってきていて、もちろん僕も参考にしているけど、正直わからなくなることの方が多い。そんな時、僕は「コロナで変わらなかったこと」を考えてみることにしてます。
「変わったこと」はきっとまた変わるけど。「変わらないこと」はだぶんこれからも変わらない。

4月末にKUONのECストアをリニューアルしました。
今回はリニューアルしたECからちょっと考えてみようと思います。

KUONはこれまでECに注力していませんでした。一応ありますよ。程度で、販売しているのは生地が余ったので多く生産した商品がほとんどでした。

理由としては

・ブランド力向上のために卸売に力を注ぐ
・在庫リスクを減らす
・人手不足

KUONは今でこそインスタグラムで3万人以上のフォロワーがいますのでそこそこの発信力はあるとは思いますが、「ロゴ、ドーン!」のデザインはなく、生地やパターンにこだわったデザインがメインです。まずはそれをお客様に知っていただくためには、実際に手に取ってご覧いただくのがベストなので、まずは「信頼のできる卸先を増やしていく」というのがブランディング戦略でした。
これはお取引先からのオーダー分だけを生産する受注生産なので在庫リスクは少なく、卸に集中することで人的リソースもそこに集中することができました。
おかげさまで国内に30以上、海外で10以上に卸先が拡がりました。そして各卸先さんでの接客とSNSの発信の相乗効果でブランドの認知度も増えていったと認識しています。

3シーズン前くらいから卸先さんから追加オーダーが増えて、社内も少しずつ整備されてきて期中生産も対応できるようになり、そろそろ在庫を積んでもいい頃かなと考えるようになりました。もちろんECは利益率も高いのでブランドや会社が次のステップに登るためには必須でもあります。
とは言え、本来ウチのようなブランドは「売り切れ御免」であるべきだと僕は思っているのでECをキチンとはじめるのであれば、それがブランド全体を押し上げる必要があると考えていました。

ECリニューアルの目的
・日本と海外とのECストアの統一
・ECサイトの強化

KUONはブランドスタート時から「海外に出る」を基本戦略としてきたので、ECも海外用がありました(なのにECには力を入れてないという矛盾)。これまで言語、決済、通貨、出荷などの問題で国内はカラーミー 、海外はShopifyと分かれていたECをShopifyに統一しました。近年Shopifyが充実していてこれらの問題が解消済みとなっていたからです。これによりこれまで在庫を分けていたり、商品登録が2回必要だったりといった問題が解決しました。

次にECを機能させるにはにはお客様にリピートしてもらう必要があります。そこで。
・商品の充実
・ECストアのメディア化
リニューアルオープンに合わせて「EARLY SUMMER COLLECTION」を発売し、同時に「僕らが纏うモノ」を主催する二人と定期的にムービーをつくることにしました。
(僕らが纏うモノとの話はまた次回!)
これにSNSも連動させました。

リニューアルして約3週間ですが3ヶ月で計画した
・売上目標
・アクセス数
・コンバージョン率
を達成しました。

アクセス数は日本→アメリカ→香港の順で、コンバージョン率もほぼ同じ。
SNSはアジアからのアクセスが多いのでアメリカが思いの外強かったのが意外で、今後はもう少しアメリカのマーケットを意識してもいいのかもしれません。

3ヶ月の目標を3週間で達成したのは驚いたのと同時に、僕の予測力のなさも感じたのですが笑

正直なところ、ECのリニューアルはマストではあったけど、このタイミングでは怖さもありました。
さらにリニューアルに合わせてEARLY SUMMER COLLECTIONを用意して発売することについては「そもそも服を買う人がいるのか?」「プロパーで買うのか?」と自問自答していました。

現状の分析としては

きちんとモノづくりをすればお客様は買ってくださる(伝わるではなく)

これがKUONにおける不変の真理であると思います。

・プロモーションは連動すればするほど効果的である
・ただし、PRの集約点は1つにしてそこに流れるようにする
今回はECサイトの集めたいのか、SNSに流すかなどでせっかくHYPEBEASTなどに掲載されたのにアクセス先が割れてしまった。

あとは今後ECを稼働させていく上で大事なのが

常に新しい商品を投入するのではなく、在庫となっている商品も効率よく消化するための施策を実施する

新商品を投入することでのみECやブランドの鮮度を保つのはECを含めて直販をする上ものすごく危険だと僕は思っています。「売り切れ御免」の理想に近づくためにも在庫となった商品をいかに稼働させるかは僕の課題です。コレクションブランドの鮮度の作りかたと、保ちかた。ですね。

僕らがやったことは直営店舗を運営しているショップやブランドにとっては至極当たり前のことなのかもしれませんが、こんな時だから書き残してみました。

ECをリニューアルしてみて、改めてKUONのコンセプトの「新しいものは古くなるけれど、美しいものはいつまでも美しい」に帰結していくのだなあと。

最後にお知らせとして。
今日からBORO COLLECTIONをECストアにアップしました。
KUONの真髄ともいえるシグネチャージャケットも在庫をあるだけ並べています。
見るだけでも楽しいのでチェックしてみてください。


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