見出し画像

“大人の学び”での”先生”の役割「やり方」②

この記事は約1,400文字。2〜3分で読めます。

前回の振り返り


前回の投稿で”大人の学び”の”先生”の役割、
「やり方」の前半部分について詳しくみました。

前回のリンク:


今回は「やり方」の後半部分をみていきます。


【再掲】”大人の学び”での”先生”の特徴


やり方(後半)

◉ Why


”大人の学び”の特徴は2つ。

  • 義務ではない

  • 答えがない


そのため「どのように学ぶか」よりも
「なぜ学ぶのか」、学ぶ「意義」の「腹落ち」が大切です。

なぜ学ぶかを「腹落ち」していない状況で無理やり覚えたとしても、
あっという間に忘れてしまいますよね。

そんな経験ありませんか?


学ぶ人が学ぶ意義を腹落ちして取り組んでいるのであれば、
“先生”は不要です。

でも周りの影響や世間の流行に乗っかって始めたものの、
腹落ちしておらず中途半端な気持ちで取り組んでいる。
そして、学ぶ人もなんとかしたいと思っている

こんなときこそ“先生”の出番です。


”大人の学び”の“ 先生”には
「正解」を教えて暗記させることは求められていません。

なので「頭がいい」ことより腹落ちを助けてくれる
「問いかけ上手」「気づかせ上手」なことが大切です。


◉ 解決の糸口となるヒントの提示


人間は誰かに言われたことよりも、
自分で考えたことのほうが納得感が高いものです。

そして納得感が高ければ、積極的に取り組もうとします。
仮にそれが「自分で考えた」と思わされているだけだとしても。

そのため「主体性」が大切な”大人の学び”
”先生”には「解決策」を提示するよりも、
「解決の糸口となるヒント」を提示する。

学ぶ側が自分で考えて答えを出すことを支援する
ことが求められます。


”先生”が「解決策」を提示すると、
受け手はそれを「正解」と考え、
それ以上自分で考えなくなってしまいます

たとえ”先生”からみて「正解」があるとしても、
それを直接伝えるのではなく、学ぶ側が自分で答えに辿り着けるように
解決の糸口となるヒントを伝えるにとどめましょう。

解決策を言えないのは、もどかしいものです。
”大人の学び”の”先生”をやる上でのチャレンジのひとつですね。


◉ 経験を語る


他の人の体験談は興味を引きます。
派手な「成功体験」は面白いですが、
派手な「失敗談」はさらに面白いものです。

『しくじり先生』というタイトルのバラエティー番組が
何年も続いていることからも興味の強さがわかりますよね。


人間は自分が興味をもったことと、
興味のないことでは記憶への残り具合がまったく違います。

成果!につながるまで長い時間がかかる”大人の学び”。
”先生”は長く記憶に残るように「答えを説明する」より「経験を語る」。

しかも「失敗経験」を語ることが、
参加者の学びを深めるにはとても重要です。

複数で学びを行っている場合には、
他の参加者からの失敗談を数多く引き出せると、
参加者全体の学びが深まるのでいいですね。


帝政ロシアの作家トルストイは、
著書『アンナ・カレーニナ』で、

「幸せな家庭は似ていて、不幸な家庭は異なる理由で不幸だ」

といいました。

”大人の学び”では、失敗の理由も似ていると思いませんか?


次回のテーマ


次回は、ぼくの体験談を交えながら
”大人の学び”の”先生”について総括します。

お楽しみに。

これまでの投稿は「マガジン」に保存しています。


ぼくの「学び」についての考えへの感想や、
みなさんの「学び」についてのご意見など
聞かせていただけると嬉しいです。

ディアログ合同会社 小川剛司(つよし)
「学びをよろこびに、人生にリーダシップを」


美味しいものを食べて、次回の投稿に向けて英気を養います(笑)。