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ルバイヤート


 オマル・ハイヤーム作「ルバイヤート」(小川亮作約、岩波文庫)、読了。いや、凄い、笑えた。いや、笑うような本では無いのだが、あまりに度々、酒が歌われる4行詩集のため神聖さを感じながらも、俗も感じられた。オマル・ハイヤーム自身は大真面目にこれらを綴ったのだろうが。
  オマル・ハイヤーム、11世紀、ペルシアの詩人。つまりイスラム圏の詩人。飲酒がタブーとされるイスラム圏にいながら、これだけの飲酒詩を書いたか。大変な学識を持ち、数学、天文学、医学、語学、歴史、哲学、には特に通じていたと言う。一方で、若い頃から飲酒癖があったようで、学問に深い関心を寄せ、熱心に学びながら、酒を忘れなかった、超人だったようだ。
 私はイスラム圏の詩人、アブー・ヌワース作「アラブ飲酒詩選」(岩波文庫)、をとても好んでいる。アブー・ヌワースはイスラム教は飲酒を禁じてなんていないと、大いに酒を飲み、詩を歌い続けた。
 酒は、法律上、宗教上、健康上、等どんな理由で禁じられていようと飲む者は飲む。禁じられていない私は堂々と飲む。酒と詩は重要なテーマである。

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