見出し画像

ダラムサラ自慢

ダラムサラは
ダライ・ラマ法王がいる
チベット仏教の聖地
ということで訪れる人も多いが、

それだけではない魅力がある。

いつか訪れるあなたのために
ダラムサラ自慢を少しする。

というのもここ数日で
「ありがたいなぁ」と思うことが幾つかあったので、
シェアしたいと思ったのである。

一言でいえば、
ダラムサラは優しい場所である。

当たり前の日常に
何か幸せを感じられる場所。

昨日は友人とランチに出たが、
待ち合わせの前に
マーケットでたった一つの
「コンピューターセンター」へ行った。

「ニモン」というが、
ニマさんがやってるコンピューターセンター。

このニマ先生が非常に良心的で
お経のエディター、プリント製本、証明写真の印刷からコンピューターの修理まで何でもこなす。
更にビザの更新まで請け負ってくれる。

しかも非常に良心的なお値段で、
先日撮った証明写真は
パスポートサイズ3枚普通サイズ3枚で
70ルピー(120円くらい?)。

今日受け取った
起動しなかったコンピューターの修理に
300ルピー(550円くらい?)。

他に競合する店も人もいないのに
正直に、安価で、良い仕事をしてくれる。

「どうやって治したんですか?」
と訊いたら、

ニマ先生は
「真言を唱えてフウッとやった」
と言っていた。

さすが仏教の聖地。

ランチはシッキム出身の女性がやっている
ビーガン・レストランだった。

以前は肉も出すレストランをしていたが
こんなに沢山肉料理を出していては
動物を沢山殺す手伝いになってしまうと
彼女自身が菜食になり、

デリーという都会から
ダラムサラに居を移し
「自分が食べていければ良い」という
小規模なレストランを経営している。

デリーのレストランは
そこそこ大きかったそうだ。

夏目雅子ばり(友人が言っていた)の
美しい女性なのだが、
本人は自分の美しさを知らないのか
母親として華美な服装に興味がないのか
あるいは本当に気にしていないのか

お母さんにも
「もっと明るい色の服を着たら?」といわれるほどシンプルな服装で、

「特別料理を習ったことない」といいながら
インドの田舎では驚きの
セレブな創作料理を作ってくれる。

蕎麦粉のブリトーは
蕎麦粉と塩と亜麻種粉と水を混ぜて生地を作るのだと教えてくれた。
ミルクを入れるとビーガンでないという人がいるから。

不思議なのは
彼女を見ていると
シッキムの、おそらく田舎で暮らしていた
少女時代の彼女が想像できることである。

「お母さんは織物をして
布を作り、
服もカーペットも手作りだった。」

レストランを借りて編み物レッスンをする西洋人達と一緒に
彼女も編棒を持ちながら
そんなことを話していた。

彼女は客がいない1人の時に、
楽なテーブルについてお経を読んでいる。

帰りにチベット民族衣装の
テイラーさんに寄ってきた。

女性ばかりでやっているアトリエである。

友人の用事で行ったのだけれど
ここの女性達も
とても自然で、優しい。

昨日は1人のお姉さんが縫い物をしながら留守番をしていたが、

ここで作った民族衣装を着て
謁見をした写真を友人が見せると
涙目になっていた。

一緒に喜んで感動している。

優しい人達だなぁと改めて思う。

人々の心の基底に
愛というか慈悲というか
共感というか受容性というか
そんなものが当たり前にあると

その土地自体が柔らかな空気をもつ。

結構病気な状態でダラムサラに帰ってきた時
筆者の肺には穴が開いていたが、

7ヶ月ぶりに部屋に着いて
たまっていたホコリをほぼ1日中掃除していたにも関わらず、
夜には肺の穴が閉じていた。

体の中でシュゴシュゴ(空気の抜ける音)
いわなくなったので分かった。

朝ダラムサラに着くバスで
見慣れた景色を眺めながら、
何だか安心できる
それまでとは少し違う環境に帰って来たことをぼんやりと感じていた。

人と、
とり巻く山々と、
人々の心に根付く仏教と、

全てが混じり合って
ダラムサラの居心地の良さがある。

心身ともにゆっくりしたい時、
是非どうぞ!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?