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家族による #ゴミ屋敷 #多頭飼育崩壊 に苦しんでいませんか? 「ためこみ症者家族の会(HRAJ)」はじめます

【2023/01/20追記】
※ためこみ症者家族の会は、現在新規参加受付を停止しています。ご購入いただいても参加いただけませんのでご注意ください!

※ためこみ症者家族の会は、「家族や親しい人によるためこみに困っている人」が参加できる「家族会」です。ご本人は運営の性質上参加できませんのでご注意ください。

私はゴミ屋敷で育ちました。

実家をゴミ屋敷にしたのは私の母です。母は極端な心配性でこだわりが強く、かつ、定期的な掃除や片づけ・整理整頓をする習慣がありませんでした。漫然とモノをためこみ、ためこんだモノが床にあふれてくると棚を買う。そのうち家の中は「棚地獄」となり、その棚からもモノがあふれ、床にはホコリやゴミがたまり……

幼い私にはいったい何が起きているのかわかりませんでした。戸惑っているうちに事態はどんどん進行していました。私が大学生になる頃には、実家はとうてい人を呼べるような状態ではなくなり、不眠と胃炎を訴えて精神科に通っていた母は医者の薬の飲みすぎで呂律もまわらないぐらいになりました(心気妄想、処方薬依存、多剤処方)。彼女はどんどん家族への依存が強まり、一人では何もできなくなっていって、まるで赤ちゃんがえりでも起こしたかのようでした。

そのような私の実家の様子に恐れをなした父と兄は、仕事を理由に実家から出ていきました。私も出ていきたかったですが、発達障害(当時未発覚)があったうえに母の世話にエネルギーをとられて心身の調子が悪く、どうしても働いて自活することがかないませんでした。

私と母はこうして、地域からもほかの家族メンバーからも孤立し、なんの支援も知識もない状態で追い詰められていきました。

私が31歳になる年に東日本大震災が起き、その不安からか母は完全におかしくなって、家の中で半狂乱になって暴れました。このままでは母と殺し合いになると怖くなった私は、そのときTwitterを通じて手を差し伸べてくれていた男性のところに必死で身を寄せました。

助けたくれた男性と結婚したあと、私は発達障害と複雑性PTSD(複雑性心的外傷後ストレス障害)の診断を受けました。トラウマ治療を受け始めてから5年ほど経ちますが、私はいまだに母から受けたトラウマの後遺症に苦しんでいます。

自分の中でどうにもはっきりと説明できなかった母の姿が「ためこみ症者」「強迫症者」としてしっかり言葉になったのが、つい3ヶ月前でした。あの人はため込み症だった、強迫症でもあった…… そういった観点で彼女のことを整理しつづけて、ちょうど3ヶ月たった先日、強迫症啓発週間がやってきました。

今年は10月11~17日が強迫症啓発週間です。ため込み症は強迫症の関連疾患。モノやデータ、動物をためこむのが中心的症状ですが、強迫症と同じ性質を持つ病気として、早期に治療的介入をすることが大事だそう。私は母のケースを詳しくまとめた記事を書いて、できるだけ多くの人に知ってもらおうとしました。その記事が以下です。

この記事に「自分が体験したケースとそっくりで非常に驚いた」という感想が届きました。

そうなのです。精神疾患についてのライフヒストリーを語ることは、驚きとともになぜか人を癒やすのです。世界中で自分だけが抱える恥、闇、秘密だと思っていた体験を、実はほかの誰かもしている。苦しんでいるのは自分だけではなかったと知ることで、人は恥と孤独感から解放され、癒やされるのです。

私はすでにいくつかの自助グループに参加したり運営したりしていますが、こうした「世間から隠されてきた苦しみ」を共有することの癒しの力には驚かされるばかりです。

それで、今度は「ためこみ症者家族の会」を作ろうと思い立ちました。

ここ数年、高齢になった親世代によってゴミ屋敷・モノ屋敷(ゴミ屋敷まではいかないけどモノであふれている家のこと)になった実家の処理に困り果てて業者に頼る、中年の子ども世代についての報道が増えています。

上はゴミ屋敷の例。

「親世代のモノが少なかった時代の世界観が現在の大量消費社会にそぐわなくなった。また、親世代が高齢になって体力が衰えて片づけができなくなった。このダブルパンチでモノがあふれている」という程度の「モノ屋敷」でもそうとう大変そう。

こうした実家が、モノ屋敷程度にとどまらず、深刻なゴミ屋敷だったら…… モノだけでなく、不衛生な環境で過剰に生き物を集めてしまう「多頭飼育崩壊」の現場だったら…… 想像するだにぞっとします。

本当に恥ずかしくて口にするのも苦痛ですが、私はそういうぞっとするような環境で育ってきました。母は動物が好きではなかったので動物こそ集めませんでしたが、私は母のためこみの結果、実家でありとあらゆる害虫や腐ったもの、不潔なものを見、それを処理させられてきました。私は今でも、そうしたぞっとするような場面のフラッシュバック(不快な場面がところかまわず鮮烈に思い出される)に悩まされています。

私は、家族のためこみによる地獄を見てきた、私と同じような人たちが想像以上にたくさんいるだろうと推測しています。

私は、そういった人たちとぜひつながりたい。そして、専門家のいるクローズドな環境で存分に力づけあいたいと思うのです。

家族やパートナーなどの親しい人のためこみに苦しんでこられた方、ぜひ「ためこみ症者家族の会(HRAJ: Hoarder Relative Anonymous Japan)」にご参加ください。患者ご本人が自分のためこみについて無自覚だったり、ご本人にためこみ症の診断がついていなかったりしても、ためこみにより生活に支障が出ている・いた場合、「患者ご家族の方」が参加できます。

※「家族や親しい人によるためこみに困っている人」が参加できる「家族会」です。ご本人は運営の性質上参加できませんのでご注意ください。

ためこみ症者家族の会(HRAJ)は、基本的にオンラインでのみ活動を行う家族会です。

Slackというコミュニケーションサービスを使います。Slackは昔の掲示板サイトとチャットアプリのあいのこのような、とても便利なサービスです。PCでもスマホでも、ブラウザからもアプリからも使うことができます。

参加方法は以下、この記事の有料部分にて。記事の購入方法がわからない方は、noteのメッセージ機能やTwitterのDMなどでメッセージをください。できる範囲でサポートいたします。

【2023/01/20追記】
※ためこみ症者家族の会は、現在新規参加受付を停止しています。ご購入いただいても参加いただけませんのでご注意ください!

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