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Noteを開始するにあたって:番外編 仙台西野流呼吸法30周年と70歳以降の精進・Reskilling

仙台での西野流呼吸法は、貫和が東北大学に赴任し、西野皓三先生の許しを得、1993年11月より東北大学加齢医学研究所会議室で週一回稽古した。当初は医療関係者への稽古を目的としたが、結果的には主として仙台市民を中心に稽古を進めた。

私の意向としては、もちろん、この現代医学で説明付かない、不可思議な現象を医療者とともに考えたいと思ったが、そう進まなかったのは反省すべき点である。
今後東洋系Bodyworkの魅力をさらに発信するには、必然的に並行して医学共通言語で説明をする努力が必要である。しかも現行医学で説明できないということは、逆に今後の新規生理学にその解釈がありうる。

仙台市民の参加者は名簿だけでも数百名、医学部学生が20年弱で400~500名の参加があった。その稽古を通して、医師として色々と考えながら実践した。
医学生との稽古は、「対気」稽古と音楽の関連への気付きや、「対気」歩きに「ナンバ歩き」だとの指摘を受け、現在の「体幹と呼吸運動」への関心につながった。
仙台市民の方々には、色々な事情で長く続いた方は必ずしも多くない。西野流呼吸法の魅力を、医学的な説得力ある言葉での説明がかなわなかった。

以来30年、身体が反応する「対気(二人稽古)」の行える稽古場所をいろいろ探しながら、現在は仙台駅河北TBCカルチャーセンターで稽古をしている。30年間、主体は呼吸法そのものの実践稽古であった。

70歳以降東京勤務から仙台に戻り、この呼吸法という東洋系Bodyworkの医学生理的意義を、研究者の視点で真面目に探索したいと祈念した。
それはいわば70歳以降の精進・Reskillingである。
ここに番外編として 2017年から2023年 の活動をまとめる。

そもそも呼吸法とは何なのか?
それがまずわからない。この疑問がスタートである。
一般によく誤解されるが、酸素を取り込むガス交換ではない。

例えば脊椎動物のアクビはまさに呼吸運動である。
爬虫類、鳥類、哺乳類まで広く認められる。
これは状況からして酸素が足らないから呼吸運動をしているのではない。
ではこのあくび動作は一体、身体の何に働きかけているのか?
2023年になり、現在ではかなりの部分を医学的で統合的な説明ができるようになった。

さらに興味ある点は、単に個人の呼吸運動だけでなく、二個体感でもnon verbalなコミュニケーション(何らかの生理的シグナルのやりとり)が可能となる。
これは現状の医学生理学ではさらにさらに深い、全くの謎である。

実感としては、アクビに見られるような全身の体幹筋群への働きかけが、何らかの身体・神経機構を覚醒し、通常では見られない、野生的とも思える身体反応が惹起される。

Signalを受ける側としては、全く未知である内部身体の反応と存在を覚知する(錐体外路系と思われる)。加えて身体の反応に伴い、全身に爽快感が広がる。この感覚が稽古継続をもたらす。
単に身体が反応するだけでなく、何らかのSignalが全身の爽快・充実感をもたらす点、すなわち二方向での新規性が、医学応用の可能性として注目される。
こうした身体事象へのアクセスが誰にでも可能である事が、西野流呼吸法の魅力である。

医師としては、かかる人体生理として深遠な、セレンディピティ的領域を放置して、人生を終えるには余りに残念である。
それが以下に示す70歳以降の精進・Reskillingの背景である。

1)電子ジャーナル「呼吸臨床」への連載:
目的:自分が医学部教授業務のバックグラウンドで実践してきた「呼吸法」の医学生理学的意義を多面的に明らかにする。
媒体:印刷体とは違う電子ジャーナル(デジタル媒体)の拡散への関心
さらには2020年以降自動翻訳技術向上で、海外への拡散も期待される

実際の連載各回の内容:
・各回の内容の小タイトルと実際のリンクURLを示したもの:
https://note.com/deepbody_nukiwat/n/ncdad10974499
PDFダウンロード希望者へのJ-STAGEサイト
https://note.com/deepbody_nukiwat/n/nf8be4ce2f68c

2)日本生理学会報告と雑誌掲載:
2020年、コロナ巣籠支援のNHK TV番組で偶然にも呼吸運動と体幹の関連に気づく。
PubMed(医学データベース)でカロリンスカ研究所Grillner博士の論文(Physiol Rev, 2020)と出会い、脊椎動物の二系統運動機構に、初めて西野流呼吸法の現象を解釈するヒントを得た。
これを「呼吸臨床」連載第12回(3)として掲載し、東北大学虫明教授に意見を求めたところ、関心を持たれ、日本生理学会での発表を薦められた。
・第99回日本生理学会発表タイトル(2022年3月):
東洋系操体は大脳基底核/内側細胞柱(MMC)系体幹運動生理の活性化修練か?:仮説提示
・雑誌への寄稿:さらに虫明教授より推薦され、
「Brain & Nerve」誌(医学書院):特集 動的環境への適応系としての歩行(79巻9号、2022)
「呼吸・歩行のcentral pattern generatorsシステムと東洋系bodywork による医療応用の可能性」
「内科」誌(南江堂)(Vol.130、No.5, 969-974,2022)
「好きになる呼吸法:はじめてのDeepBody衝撃・爽快感に驚き呼吸法が好きになる」
(上記総説のPDF希望の方は以下へご連絡ください:toshinkw47@gmail.com)

3)西野流呼吸法総本部新規設立への参加とYouTubeでの発信:
・プロモーションビデオ
https://www.youtube.com/watch?v=3xE5EVivBRE
AIのアクセスできない身体にどうアクセスするか?それが西野流呼吸法
・西野流呼吸法総本部での塾生の皆さんへの講演
https://www.youtube.com/watch?v=l11tEnkbT8k
・上記講演スライドの詳細解説を3回(各約20分)に分け発信
https://www.youtube.com/watch?v=DE4uY-1dZ9E&t=73s
https://www.youtube.com/watch?v=3xzovhzQ-aM&t=12s
https://www.youtube.com/watch?v=tjAF4-cfa48&t=38s

4)「note」アプリに「Project DeepBody」として発信(2023年2月~)
https://note.com/deepbody_nukiwat/magazines
実際の内容は、以下の各マガジンを参照:オリエンテーションは以下
https://note.com/deepbody_nukiwat/n/nbb4400c467c5

・「note発信を始めるにあたって」
・「こころをからだに繋ぐ呼吸法bodywork」
・「エピソード集」
・「新規論文からDeepBodyを考える」

5)国際化推進、英文論文化:
国際化推進
・2017年西野皓三先生より、西野流呼吸法国際指導員のcertificationを医師として受ける。
・2017年11月Munich、Dr. Timurのグループ(もともとは太極拳、故・小林東洋師が指導)
(この時の指導の内容は以下にリンクしてある:動画2,3,7,8,9、10等参照、
https://www.jstage.jst.go.jp/article/kokyurinsho/3/5/3_e00088/_pdf/-char/ja
・2018年10月Munich
・2019年6月Zurich、Munich
Dr. TimurのZurichグループhttps://www.nishinobreathingmethod.com/)を指導(タイトル写真参照)

英文論文化
脊椎動物に共通する体幹運動系とヒト体幹筋肉群の相同性の論文報告を受け、東洋系Bodyworkである呼吸運動の意味を英文論文化予定。

6)その他、SNS発信等
Twitter/Xでの発信、2019年10月より:
NBMSendai (https://twitter.com/NBMSendai

Zoomによる西野流呼吸法基礎短縮版:2020年コロナ流行期、代替稽古として発足。短縮版だが日常生活での体幹呼吸法が身体を緩め、非常に有効
現在、木曜昼12時30分、10~15分:仙台、札幌、東京等参加希望者
将来は土日実施も考慮、短時間の基礎稽古も有効
また海外との稽古交流も考慮

以上、今まで西欧医学からは不可思議とされた東洋系Bodyworkを、「体幹筋群と呼吸」と「生命基盤的脳活動」という二方面から、西欧医学の共通言語を用いて発信する予定。

その先には21世紀の臨床医学への応用、また西欧・東洋医学も含めた未開拓の人体理解への大きな展開が期待される。

(なお、こうした領域に関心のない方に誤解されるので、一方で最新論文も以下で解説中:呼吸臨床、Top Journal Hack欄、Nature、Science、NEJM誌から交代で解説。https://kokyurinsho.com/topjournal/archive/。この不可思議な現象は、新規知見にヒントがあるはず。#258等も参照、https://kokyurinsho.com/topjournal/20231115/


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