DEEPSFX

長年にわたり映画やCMなどの映像制作に携わり、日本で初めてプリビズをビジネス展開。20…

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長年にわたり映画やCMなどの映像制作に携わり、日本で初めてプリビズをビジネス展開。2013年に独立し、株式会社ACW-DEEPを設立、日本におけるプリビズ文化を牽引、アジアにおいてプリビズ技術の普及に尽力し、現在はその技術をVRシステム開発に展開しています。

最近の記事

日本でプリビズ事業をはじめたこと ー 第1章

私がプリビズ事業をはじめたのは2007年でした。 そこに行きつき、そしてその後の展開に至るまでさまざまな出来事がありました。このままだと忘れてしまうので、記録として残しておこうと思います。まあ、これがどこかの誰かの役に立つかもしれませんし。 ああ、「プリビズ?なにそれ?」っていう方もいらっしゃいますよね。 まあ、とりあえずそこは気にせず、お話を聞いてください。おいおい内容を説明していきます。 さて、どこから話しましょうか。 そうですね、じゃあ、なぜプリビズをやろうと思った

    • バーチャルプロダクションの正しい理解と活用法 ー 最終回

      去る6月26日(月)18:30より東京都千代田区のWATERRASCOMMONホールにて開催された6月開催VFX-JAPANセミナー「バーチャルプロダクションの正しい理解と活用法」の内容について、続きの投稿です。 もし、まだ前投稿をお読みでない場合は、以下をご参照ください。 7回にわたり、セミナーの内容について、映像(VFX)業界以外の方でも理解できるように説明してみましたが、いかがでしたでしょうか? 今回は最終回ということで、本セミナーの内容を踏まえ、私たちが今後どうして

      • バーチャルプロダクションの正しい理解と活用法 ー その7

        去る6月26日(月)18:30より東京都千代田区のWATERRASCOMMONホールにて開催された6月開催VFX-JAPANセミナー「バーチャルプロダクションの正しい理解と活用法」の内容について、続きの投稿です。 もし、まだ前投稿をお読みでない場合は、以下をご参照ください。 前投稿では、バーチャル・プロダクションという新しい制作手法について向き合っていく中で、実現するための心構えについてお話をしました。 本投稿では、それに続き、アニメ制作やVRコンテンツ制作などの実写映像制

        • バーチャルプロダクションの正しい理解と活用法 ー その6

          去る6月26日(月)18:30より東京都千代田区のWATERRASCOMMONホールにて開催された6月開催VFX-JAPANセミナー「バーチャルプロダクションの正しい理解と活用法」の内容について、続きの投稿です。 もし、まだ前投稿をお読みでない場合は、以下をご参照ください。 前投稿では、バーチャル・プロダクションという新しい制作手法について向き合っていく中で、まず日本の映像制作においてデジタル技術がうまく使えているのかという課題について考えてみました。 本投稿では、それに続

        日本でプリビズ事業をはじめたこと ー 第1章

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          バーチャルプロダクションの正しい理解と活用法 ー その5

          去る6月26日(月)18:30より東京都千代田区のWATERRASCOMMONホールにて開催された6月開催VFX-JAPANセミナー「バーチャルプロダクションの正しい理解と活用法」の内容について、続きの投稿です。 もし、まだ前投稿をお読みでない場合は、以下をご参照ください。 前投稿までに、バーチャル・プロダクションができあがる過程の中でさまざまなDXがあり、その結果としてLEDウォールを使ったシステムができあがったというお話をしました。 本投稿では、バーチャル・プロダクショ

          バーチャルプロダクションの正しい理解と活用法 ー その5

          バーチャルプロダクションの正しい理解と活用法 ー その4

          去る6月26日(月)18:30より東京都千代田区のWATERRASCOMMONホールにて開催された6月開催VFX-JAPANセミナー「バーチャルプロダクションの正しい理解と活用法」の内容について、続きの投稿です。 もし、まだ前投稿をお読みでない場合は、以下をご参照ください。 前投稿までに、デジタルプロダクションの基本的な機能を実現する過程として、プリビズーポストビズ、バーチャルカメラ、オンセットビズまでを紹介しました。本投稿では、LEDパネルによる背景表示に至るまでの過程を

          バーチャルプロダクションの正しい理解と活用法 ー その4

          バーチャルプロダクションの正しい理解と活用法 ー その3

          去る6月26日(月)18:30より東京都千代田区のWATERRASCOMMONホールにて開催された6月開催VFX-JAPANセミナー「バーチャルプロダクションの正しい理解と活用法」の内容について、続きの投稿です。 もし、まだ前投稿をお読みでない場合は、以下をご参照ください。 前投稿で、デジタルプロダクションのスタート点として、プリビズーポストビズについて紹介しました。本投稿では、それの続く過程をご紹介していきたいと思います。 2)バーチャルカメラ プリビズ技術が一般に利

          バーチャルプロダクションの正しい理解と活用法 ー その3

          バーチャルプロダクションの正しい理解と活用法 ー その2

          去る6月26日(月)18:30より東京都千代田区のWATERRASCOMMONホールにて開催された6月開催VFX-JAPANセミナー「バーチャルプロダクションの正しい理解と活用法」の内容について、続きの投稿です。 もし、まだ前投稿をお読みでない場合は、以下をご参照ください。 さて、本投稿では、ハリウッドでどうやって今の形のデジタルプロダクションができてきたか、その過程についてご紹介していきたいと思います。 デジタル技術、中でもCGが映画制作に使用されたのは、1982年「ト

          バーチャルプロダクションの正しい理解と活用法 ー その2

          バーチャルプロダクションの正しい理解と活用法 ー その1

          去る6月26日(月)18:30より東京都千代田区のWATERRASCOMMONホールにて開催された6月開催VFX-JAPANセミナー「バーチャルプロダクションの正しい理解と活用法」の内容について、こちらにアップします。 当日お話した内容はVFXに関わる方々を対象としているので、細かな説明はかなり端折っています。なので、ここでは少々付け加えて、わかりやすいようにしました。 参加された方も参加されていない方も、映像制作に関わっておられる方もそうでない方もお読みいただけると幸いで

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          AIアイドル写真集だってよ

          つい先日の5/29、画像生成AIで作成したグラビアアイドル「さつきあい」の写真集『生まれたて。』が発売されました。 どういう工程で製作されたのか、詳しい事は公表されていないようです。 私も購入して見てみましたが、写真ごとにちょっとずつ何かが違うような気がしています。髪の質や長さ、顔もなんか方向によって違うような。。体はムチムチさとか胸の張り。。。いやいや、いやらしい目で見ているんではないですよ。いや、男なので、それも少しはありますが、多くは技術的目線です!(きっぱり) 写真

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          AIはこわいのか?

          生成AIが話題になっています。 広島で開催されているG7サミットでは、生成AIの活用ルールが話し合われるらしい。5月頭には、AIのゴッドファーザーと呼ばれるジェフリー・ヒントン氏がGoogleを退社しましたね。生成AIのリスクに対し自由に警笛を鳴らすためだそうです。そんな中でも、横須賀市はAIソフトの一つであるChatGPTを全庁で活用するための実証導入を始めています。なんだか世の中、どうなってんだよって感じ。 そもそも生成AIって何なのと言っても、ちょっと一言ではまとめら

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          DXの闇

          最近、どの業界でもDX(デジタル・トランスフォーメーションの必要性が叫ばれている。 そもそも、DXとはなんだろう。 ネットで検索すると「進化したデジタル技術を浸透させることで人々の生活をより良いものへと変革する」と記されている。2004年にスウェーデンのウメオ大学のエリック・ストルターマン教授が論文 「Information Technology and the Good Life.」の中で提唱した言葉らしい。うーん、よくわからん。 進化したデジタル技術を浸透させる???生

          VRとの付き合い方

          私がVRについて初めて知ったのは、1990年頃。 その頃、日立の子会社にいて、業務用のフライトシミュレータを開発していた。当時は今のようにパソコンで3DCGが自由に動かせることはなく、特別なコンピュータシステムを作って表示させていた。当然ながら現代に見るようなフォトリアルなCGではなく、平面に色や模様がついている程度の簡易なモデルだったけど、それがリアルタイムで動作するというのは驚くべきことだった。 フライトシミュレータは飛行機を飛ばす上で、トラブルとなりうる事象を再現し、

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          VES Award 2023

          まもなく第95回アカデミー賞が発表になります。 今年は、『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』が作品賞を含む10部門でノミネートされ注目されています。特にミシェル・ヨーがアジア系として88年ぶりに主演女優賞に、また「インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説」に出ていた子役のキー・ホイ・クァンが助演男優賞にノミネートされているなど、話題に事欠きません。 それと並行して、Visual Effect(VFX:特殊効果)についての賞も開催されています。それが「VES Awa

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          HTC VIVE XR Elite体験会

          2/13(月)、東京渋谷のnote placeで開催された「HTC VIVE XR Elite体験会」に参加してきた。 HTC VIVE XR Eliteは、今年の1月に米国ラスベガスにて開催されたCES2023で発表され、大きな反響を呼んだVRシステムだ。 大きな特徴としては、フルHDカメラパススルーにより周りの映像がVR画面に表示されている点である。今までは、パススルーできても白黒画像だったり、解像度が低く見にくかったりして、MRとしては使えるものではなかった。 しか

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