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陽を浴びて生きるものたち

小さい窓から西日が差し込む午後5時。数分あまりでこの西日は私の部屋から姿を消すだろう。
今度住む家では陽がたくさん入る家に住もう。いや、そうなると私の愛読書たちが日焼けしてしまうかもしれないな。

ここ半年、国が定める労働基準をとうに越して仕事に追われていた。
夜景は残業しているサラリーマンによって作られるものだというのであれば私は見知らぬ誰かの役に立っているのであろう。
仕事をすることの本質を考えずに上からの指示に応えるのがサラリーマンという文化があるから地理的に遮断されている島国日本はここまで発展したのかもしれない。
「何のためにそこまで仕事をするのか」
疲労と睡眠不足が極度の状態で自問した。
地位や名声か。お金か。ただ、求められた期待に応えることへのプライドか。
わからなかった。何を求めているのか。

辛く感じても逃げないのが偉いのか。
苦しくても弱音を吐かないのが強さなのか。
泣いても笑顔でいることが正しさか。

どうしたってどうしようもないことの方が多いこの社会で今日も彷徨い続けている。
いつか胸を張って私の生き方を示したい。

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