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ビデオテープ大処分。

後生大事に取っておいたわけではないが、古くは平成の声を聞く前からため込んであった100本近くのビデオテープを処分した。主に映画で、テレビでせっせと録りためてあったもの。BSが登場してからはその頻度が増して一時は映画三昧の日々を送っていた。手書きのラベルを見ていると「1941」おお「竜馬暗殺」おーおー「119」ああ「祭りの準備」なんと「フランケンシュタイン」いつのだ「絆」そんな映画あったけ?とちっとも進まないので、無造作にがしっとつかんで、燃やせるゴミ袋に放り込む。そういえば老後の身辺整理で家族に知られずアダルトビデオを処分したいという声に応えた引き取りのサービスが好調らしいのだが、燃やせるゴミでそっと出せないのかしらん。

捨てるとか、減らすとかいうとすぐ「断捨離ですね」とかいう人が未だにいるが、どうにかならないだろうか。別に精神的なものをもとめての行為ではないのでいちいち訂正しなければならない。「ええ」とか適当に答えていればいいのかも知れないが、そういう人だとあらぬ誤解をされたくない。

築9年の中古物件に移り住んで30数年。それまで住んでいた方のご兄弟が建てられたということで地味ながらしっかりした作りと、学校の先生をされていたため、立派な作り付けの書架があるのが何と言っても魅力だった。それでも築50年にあと少し、老いの気配は住人同様隠せない。最低限の手当てをしながらしばらくは頑張ってもらう。

子どもがいないので、ストライクゾーンがどうしても広くなる。コーナーをうまく使って、などという配球をしないのでいきおいモノは増えるに任せてしまう。二人ともモノを減らすのは大の苦手なのだ。今でもでっかい地下室が欲しいという0.1ミクロンくらいの野望は捨てられていない。

とはいえ60歳もすぎて、これはそろそろどうにかしなければと、二人して「モノ減らし」を牛歩ながら進めることにしたわけであります。まず手始めに無用の長物となっているビデオテープがターゲットになり、次いでカセットテープも数十本一緒に捨てられた。カーステレオの時代の旅のお供。よくまあここまで放置したものだ。衣類に門外不出の押し入れの中、積み上げられ始めた本の処遇も悩みの種。結末はいかに。


見出しのイラストは「37」さんの作品をお借りしました。




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