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『布団が吹っ飛んだ』

 今日のような風の強い日になると思い出すエピソード(実話)があります。それは20年前くらいの話ですが、台風が近づいている時に起きました。記事のタイトルから想像できるように、『布団が吹っ飛んだ』光景を目にしたのです。

 『布団が吹っ飛んだ』は説明するまでもなく、”ふとんとんだ”という駄洒落のひとつです。駄洒落を説明することは恥ずかしいですが、寝具である布団ふとんと、”吹っ飛ぶ”の連用形である”吹っ飛んだ”をかけています。これは『ラクダは楽だ』『イルカは居るか?』のような典型的な駄洒落(言葉遊び)ですが、これらの駄洒落よりは比較的最近できたようです。

 この駄洒落の起源については諸説あるようですが、鳥山明先生の漫画『Dr.スランプ』の17巻の中の1話「謎の飛行物体の巻」で、馬鹿博士が発したセリフが初出だとされています。また、漫画『ドラゴンボール』で主人公・孫悟空が界王星を訪れ、界王様に修行をしてもらうために放ったギャグとして使われたことで、広く知れ渡ったようです。私もこの駄洒落を初めて聞いたのは、このアニメだったと記憶しています。あるサイトでの『一度は言ってしまったことがある駄洒落ランキング』アンケート調査では、42.8%の票を集め、堂々1位に輝いています。

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 私が住んでいる場所は、”体感的に”風が強い場所で、日常的にある程度強い風が吹いています。特に天候が崩れた時には、その風がさらに強くなります。その日は、天気予報で台風が近づいていると知らされた時でした。天気予報の進路予想図では、台風の中心はまだまだ離れていましたが、風はどんどん強くなっていきました。この時の台風は風台風かぜたいふうで雨は殆ど降っていませんでした。風の音があまりにも凄いので、ベランダからふと外を見ると、”布団が宙を舞って”いました。たぶん近くの高層マンションから飛んできた布団でしょうが、かなり長い間、空中を優雅に舞っていました。

 たぶん、ベランダに干して取り込むのを忘れた布団が強風で”吹っ飛ばされた”のでしょう。これを見た瞬間、脳内で『布団が吹っ飛んだ』が浮かびました。タイトル図は静止画ですが、私が見たのは”リアルな動画”でした。こんなことが実際に起きるんだと思いました。『布団が吹っ飛んだ』は実体験からきた駄洒落なのかなぁ?。この時の台風では、近所の駐輪場の屋根も”吹っ飛んで”いました。


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