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"花沢さん"の良さがわかるのは30歳を過ぎてから

  国民的アニメ『サザエさん』の脇役キャラの中でも、ひときわ存在感のあるのが、カツオのクラスメートの花沢さんです。私は非現実的なくらいのアットホームさが苦手で、『サザエさん』の登場人物は知っていますが、子供の頃に少しだけ見たことがある程度です。しかし、花沢さんの存在感は強烈でした。今回、花沢さんについて調べていたら、花沢さんのフルネームが花沢花子であることを知りました。これって常識ですか?。

 花沢さんは、とにかくポジティブでマイペースです。なので、空気は一切読みません。また自己肯定感が高く、自分をカワイイと思っています。明らかに不似合いない服装の花沢さんに対し、カツオが「は、花沢さん、とっても似合うよ・・・」と皮肉を言っても、「磯野君ありがとう。嬉しいわ」と皮肉を額面通りに受け取ってしまいます。実は花沢さんは、花沢不動産の一人娘であり、家は比較的裕福です。しかし彼女は、それを鼻にかけません。

 あまり勉強が得意ではない花沢さんですが、計算力に優れているという一面を持っています。これも家業(不動産屋)の影響で、土地の面積を計算したりするうちに育まれた能力らしいのです。また、姉御肌あねごはだで面倒見が良いので、時にはカツオの良き相談相手になります。

 花沢さんは、なぜかカツオのことを気に入っていて、人目をはばかることなく、その事実を明らかにしています。花沢さんのお父さんも、カツオのことが気に入っていて、親子二人三脚でカツオにアプローチしています。花沢さんの戦略が凄いのは、磯野家の面々にも手を回していることです。サザエのことは「お姉さん」と呼んで懐き、ワカメやタラちゃんのことは妹弟のように可愛がり、さらに波平さんにも礼儀は欠かしません。

 こんな完璧な花沢さんですが、まだ若くて人生経験の浅い小学生のカツオには、花沢さんの良さがわかりません。おそらく花沢さんの良さに気付くのは、30歳を過ぎた頃でしょう。もちろん、花沢さんはそんなことはとっくにお見通しで、長期スパンで計画を立てているはずです。

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