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経験を活かし、事業成長と社会貢献を両輪で回していくーー電脳交通らしいPRのかたち

「適切なモメンタムを生み出すことがPRの役割。さらにはイチ企業にとどまらず業界の内外を巻きこみ地域交通の課題へ取り組む環境作りが求められていると思います」

広報・PRの責任者として取り組む波多野は、電脳交通のPRを自社の利益や成長のみならず、地域交通という課題を広く社会の関心事にすることで、多様なプレイヤーからの視点やアクションによって課題解決が促されると話します。

タクシー業界の課題解決、ひいては地域交通を支える仕組み作りを加速させるための広報やPRはどうあるべきか。BtoB広報に長年携わってきた波多野が、電脳交通ならではのPRと電脳交通が担うべき役割について話を聞きました。

<プロフィール>
波多野 智也(はたの・ともや)
CAM、頓智ドット、アスタミューゼなどITベンチャーでマーケティング・広報・事業開発に従事、2020年8月広報責任者として電脳交通に入社。ブランディングやメディア露出・発信など全社的なPR戦略を担当。


5年10年先のキャリアと生き方を見据えて

ーー波多野さんはITベンチャーを経て電脳交通に2020年に入社されています。これまでの経歴や電脳交通入社の経緯についてお聞かせください。

これまで、ITや最先端のテクノロジーを活用したベンチャーに数社ほど勤めてきました。変化が激しく、数ヶ月で社会を変えるほどのダイナミックさがある業界で2〜3年で転職する方も多いですし、私自身もそうしたキャリアを歩んできました。しかし、これからの生き方を考えた時に、5年10年先を見据えた仕事をしたいと思いました。

ちょうど転職活動をしていた2020年春に新型コロナウイルスが流行し始め緊急事態宣言発令されました。社会全体が今後どうなるかまったく見通し立たない状況になり、「どうなるか分からないなら、逆にじっくり考えよう」と思ったんです。

2015年頃に在籍していた会社でのプロジェクトで、社会課題をテクノロジーで解決する取り組みを深掘りしていたのですが、それから5年経てこういう時代だからこそ、トレンドや最新技術よりも社会に根ざした課題に向き合う取り組みがしたい、と考えるようになりました。色々な企業からお声をいただいたなかで、地域交通の課題解決に取り組む電脳交通に興味を持ったのがきっかけです。

最初にCOOの北島と話をした際、広報やマーケティングだけでなく、地域交通のこれから、社会のあり様などの議論を交わし、会社の規模や事業も踏まえながら、そこに関わる「人」に惹かれました。それと同時に声をかけていただいた転職先候補企業を事業の成長可能性やプロダクトの強さ、市場分析、経営陣のバランスなど自分なりに分析し、総合的な判断で電脳交通への入社を決めました。

普段は東京支社で勤務し、定期的に徳島本社での業務も行っている

正しい認知と協力者を巻き込む体制づくり

ーー広報責任者として、初期に取り組んだものにどのようなものがありますか?

私が入社したタイミングは2度目の資金調達を1ヶ月先に控え、これから広報を強化していきたいという段階でした。ゼロイチの段階から会社基盤を作り経営や事業と連動させることは、自分の強みや経験も活きますし、領域横断しながら組織を作るフェーズでタイミングも良かったと思います。

最初はオンライン上にある情報の品質向上と発信力強化に取り組みました。情報を流通させ会社を正しく認知してもらわなければいけません。入社した頃のコーポレートサイトは情報が整っておらず、正直何のビジネスかも分かりづらい状況で、北島からも「最初に着手してほしい」と言われました。

何をやっているか分からなければ認知も何も無いですし、採用におけるアピールもできない。ウェブサイトを改修し、自社のビジネスや事業内容、代表の思い、会社の様子などを発信し、業界紙や経済誌などに取材いただいたことで電脳交通を知っていただく機会も少しづつ増えました。

ーー広報ならではの事業推進においては、どのような活動に従事してきましたか?

入社直後はプロダクトのPRも色々未着手でしたので、最初はすでに導入している企業、実際にサービスを使っている人達がどういう意見や感想を持ち、どのような成果が出ているかを様々な形で発信することにしました。

電脳交通のビジネスはタクシー業界や交通事業者を顧客とする特定領域「バーティカル型」ビジネスです。
ただ広まって知ってもらえば良いのではなく、業界内での評判や印象が大事で慎重で丁寧なバランス感覚が求められます。レピュテーションリスクや対外的なコミュニケーションにおける危機感やバランス感覚のようなものは、これまでのBtoBビジネスでの広報経験が役に立ったかもしれません。

システムの機能性を打ち出すだけだと単なるセールスで終わりますし、そもそもクラウド型のサービスは機能自体が進化していきます。ですから、現時点での機能をアピールするよりも「電脳交通のシステムを導入して良かったことを実績として伝え、今後のアップデートにも期待している」といったことや、売上や乗務員の働き方がどう変わったか、などを積極的に業界紙に掲載してもらいました。

入社した時点で、代表の近藤や各営業担当はこうした現場の声にしっかり向き合って情報把握が出来ていたので、そらの情報をPR手段として活用しました。

業界紙で定期的に導入企業を紹介する取り組みを実施

適切な「モメンタム」を生み出すことで事業と課題解決を促す

ーー単純な発信ではなく、立ち上げ期から徐々に組織基盤を構築するにあたっての地固めを行っている印象があります。

広報責任者という立場もあり、幸い入社直後から経営陣と密にコミュニケーションを多く取れたと思います。会社の経営は2〜3年後さらにその先を見ています。中長期の展望を実現するためには、足元の着実なステップも踏んでいくことが重要です。

経営陣からは様々なアイデアがでてきます。私もベンチャー出身なので「すぐやろうぜ」のタイプですが、実際はアイデアを全部すぐに着手するのではなく、「今は難しいけど、その一手を打つ未来のために今はこっちの準備だな」ということも考えています。

ーー瞬間的に打ちだして終わりではなく、施策がしっかりと次につながるための状況を作り出すことが重要ということですね。

最終的に最大限の効果や結果を生み出すための状況を作る、そのための準備や布石を幾通りも重ねていきながら、企業としての事業成長を円滑に進める適切な「モメンタム(勢い・機運)」を生み出すことが大切だと考えています。そして、企業経営のみならず地域交通やタクシー業界における課題解決を促す機運をどう醸成していくかも仕事のテーマだと捉えています。

当然、シンプルな情報発信ではない仕事や役割も増えています。IPOに向けて社会的な信用や信頼を積み重ね、会社としてもっと大きく成長していくことのみならず、タクシー業界内はもちろん業界の外側の様々なステイクホルダーとともに地域交通をより良いものにしていく、その地域交通の未来をPRする役割として電脳交通がいる、という状況をイメージしています。

この時代、一社だけで社会を変えることってそんなに多くないと思います。色々な要素が複雑に絡み合うため、自分たちの会社だけではなく社会全体の流れや論調も観察しながら、適切なタイミングで適切な出力で打ち出すことで社会全体に少しでもインパクトを生み出せたらと考えています。これは”パブリック・リレーションシップ”をいかに育むか、というPRが本来持つ意味に忠実な取り組みなのかもしれません。

テレビや新聞の出演時には取材の同行・内容調整も担う

過去の経験を活かして社会に貢献する場が電脳交通にはある

ーー最後に、電脳交通のこれからについて、波多野さんなりのお考えをお聞かせください。

電脳交通の10年先を見据えた時、ただ上場して事業が成長するだけでなく「社会の公器」として生活のインフラにならなければいけない企業だと確信しています。

あらゆる地域を便利にするためには、株主も含めて電脳交通に関わるすべての人達とともに、地域交通の未来をともに考え行動する場を作らなければいけません。これらの活動をPRが推進する役割はとても大きく、もちろん私一人でできるものではなく、社内外問わず大きな枠組みで取り組むテーマだと捉えています。

私は社会全体から見れば「色々と経験したいい年したおっさん」ですが、電脳交通に出会う前に色々と過去の経験を積んだからこそ、いま貢献できるものもあるなとポジティブに考えています。

それは、これから入って来る人にも言えるはずです。20代だろうが40歳を超えていようが年齢はさておき、様々な経験を経て、これからの自分が社会に対してなにか価値提供したい、と考えた時に電脳交通はとても良い場です。入社するかどうかは人それぞれですが、私はそういう思いを持った人達と働きたいなと思います。

電脳交通自体もまだまだ成長の途中で、地域交通全体のインフラ変革のキープレイヤーとしてどういう動きをしていくのか、という議論もまだ始まったばかりです。タクシーも含めて、地域交通を支え続けるを合い言葉に引き続き取り組めたらいいなーと思います。

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最後までお読み頂きありがとうございました

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