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未来の共食「Zoomで収穫祭をやってみた」

こんにちは。デンソーデザイン部の佐藤昌です。

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以前「農業のある暮らし」の研究として、「作物との関係はどのくらいがいい塩梅なのか?」を確かめるべく、自分たちでレタスを育てる実験を行いました。(詳しくは”ポジティブ農業「育ててみる、育ててもらってみる」”をご参照ください。)

様々な失敗を共有しながら、最終的には全員がレタスを食べられるところまで育てることができました。そこで、せっかくだからZoomでつないで一緒に食べて、収穫の喜びを分かち合おう!という収穫祭(リモート共食)を実施しました。今回はそれについて記したいと思います。

振り返り「思ったより難しい!」全員で手探りの育成

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始まりは種まきから。誰もレタスの水耕栽培の経験が無く、手探り状態のスタート。もう発芽したとか、暗いほうがいいとか暖かいほうがいいとか、育成具合についてチャットで情報を送り合う毎日。


全員で「カイワレ大根みたい。こんなもの??」と思っていたら・・・

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茎が伸びすぎてしまう「徒長」という状態であった!こともありました。全員が泣く泣く再スタートすることになり、タネのまき直しから始めました。

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なんとか徒長を防ぎ、レタスらしい形になり始めて、いよいよ待ちに待った収穫の時を迎えました・・・!

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じゃーん!!

種まきから実に2か月。「この喜びを皆で分かち合おう」ということで収穫祭(Zoom共食)となった訳です。

収穫祭をZoomでやってみた

土曜日のランチタイムにセットした収穫祭当日。「見てください、これがうちの子です。」と、皆でレタスを見せ合います。

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ライブでレタスや育成環境を見せ合うのは初めてです。「日当たり具合は・・・ふむふむ。」「ベランダ広いね~」なんて、互いに興味津々。

さて、いよいよ食べます!

ああ、丹精込めた我が子をついにハサミでカットし・・・

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皆、一斉に「いただきます!」

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メニューは各自自由。焼肉を包んだりサラダにしたりハンバーガーに挟んだり。

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これはおいしい。レタスってこんなにおいしかったんですね。思い入れがありすぎてレタス自体やこのZoom共食の客観的評価が不可能な状態でした。ごちそうさまでした、しばらくの間お付き合いありがとうございました、という形で収穫祭もレタス栽培チームも終了。

収穫祭の振り返り

後日、記録した収穫祭(Zoom共食)の会話を冷静にテキストマイニングで振り返るとこんな感じでした。

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※ユーザーローカル テキストマイニングツール(https://textmining.userlocal.jp/ )で分析
特徴的な頻出単語ほど大きく表示され、動詞・名詞・形容詞で色分けされています。

「育てる」「植える」という単語が中央に位置し、会話がレタス育成中心のものであったことを改めて感じます。また、「面白い」「嬉しい」「美味しい」「楽しい」というポジティブな単語と、「きつい」「失敗」というネガティブな単語が頻度の低い外側に見られます。これは「失敗や苦労もあったけど、育てるプロセスを楽しみ、最後に分かち合えた。」という私の印象に近いものでした。

今回は高度な分析はしていませんが、もしレタスを育てるプロセスがそれほど語るものでなかったり、強烈にネガな体験であればこうはならなかっただろうなと逆説的に考えています。(※プロジェクト自体の振り返りはポジティブ農業「育てて見えた3つの価値」をご参照ください。)

終わりに

主観ですが、レタス育成を通じて組織のメンバーとフラットなコミュニケーションが出来たことはなかなか良い体験でした。リモートワーク時代のチームビルディングやコミュニケーションにおいて、「カジュアルな話でもいいけど、何を話したらいいかわからない」「共通の話題が無い」と悩むことがあれば、今回のような取り組みにヒントがあるかもしれません。ご参考になりましたら幸いです。

今回も最後まで読んで頂き、ありがとうございました!

※本投稿は株式会社デンソーデザイン部の自主研究活動であり、
弊社の開発案件や事業をご紹介するものではありません。