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スピリチュアルズ「わたし」の謎/橘玲 読書感想文

スピリチュアル、第六感、霊感などを脳科学や心理学、進化論の最新知見で謎を暴く。という本。

You Tubeの「岡田斗司夫ゼミ」で紹介していて、面白そうだから買ってみた。

個人的に1番面白いなと思ったのは「無意識(右脳)」と「意識(左脳)」の所

無意識=スピリチュアルについてのもっとも驚くべき発見は、脳科学者マイケル・ガザニガの「分離脳」実験からもたらされた。ガザニガは重度のてんかんの治療で、(脳の右半球と左半球をつなぐ)脳幹を切断した患者を対象に、右の視野(左脳につながる)と左の視野(右脳につながる)で異なるものを見せるという卓抜な実験を行い、右脳への入力を言語中枢がある左脳が意識できないことを示した。
視神経の交差によって、右半分の視野は左脳に、左半分の視野は右脳に送られる。だが言語中枢は左脳にしかないため、分離脳患者は(右脳に入力される)左半分の視野に提示された文字を読むことができない。
ところがここでとても奇妙なことを見つけた。
目隠しをした分離脳患者は、テーブルの上に並べられたスプーン、鉛筆、カギなどを右手で触ると、(情報が左脳に入力されるため)モノの名前をすんなりと答えられた。ところが左手で触ると、(情報が右脳に入力されるため)感触はあるものの名前をいうことができない。目隠しを取って左の視野に「スプーン」「鉛筆」などの単語を見せても、やはり情報が右脳に入力されるのでそのことに気づかない。ところがこのふたつを同時に行ない、正しいと思う組み合わせを訊くと、手探りで正解を選ぶことができた。
「見えていない単語」と「名前のわからないモノ」を正確に一致させられるのだから、右脳は知能をもつだけでなく言語も理解できる。たんに「意識」がないのだ。さらに、ガザニガが分離脳患者の左視野に「笑え」と書いたボードを置くと、見えていないにもかかわらず患者は笑い出した。なぜ笑ったのか訊くと、「先生の顔が面白かったから」などとこたえた。中略
脳には膨大な量の情報が流れ込んでくるが、そのうち意識化できるのはごく一部だ。しかしひとは、つねに自分の行動に合理的な理由を求める。だから左脳は、自分が笑った以上、なにか面白いことがあったにちがいないと解釈したのだ。

本著より

左脳で考え行動した事を右脳が拒否する。しかし左脳は何故拒否されたか分からない。
脳科学面白いなー。


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