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スケッチリレー in SUMMER 2

今回のスケッチリレーはスクィーズボトルです。

2日に一度のペースでリレーが続いています。
もっともっと描かないといけませんけどね。

中心線をまず描いて、それを基準に円柱を描いていくのですが、中心線があまり意味のない人がいます。

円柱の中心からずれていたりします。

線の強弱が分かりづらく、立体感を把握しにくい絵になっていると思いました。手前に見えている部分、奥で見えない部分を明確にするために強弱を最後にしっかりつけると良いと思います。
前回の説明で詳しく描きましたが、いくつかの円の連続がありそれを垂直線でつなぐだけ。なのですが、円の見え方を感覚でやってしまている感じがします。三次元で捉えられていないと言う感じです。手の表現も良く無いですね。
円の構成は悪く無いですが、それをつないでいる縦方向の線の左右非対称形がまず目に入って来ます。手も人間の手では無い感じがします。
わかっているのかちょっと微妙な感じもしますが、一見良い感じだと思います。もう少し下の円は広く見えるようにするなどしないとどれも等角図のようです。
円を勢いよく描けていない感じがします。時間も15分ということで、かなりかかっています。
慎重に描くことでスケッチのダイナミックさがなくなっています。ディテールを誰よりも描いていることでスクイーズボトル感は誰よりもわかります。

特に今回気になった点は透視図における円の描き方です。

下部の円には中心軸と直行する直径軸を描いている人が多いのですが、
その軸と円の関係がおかしい人が多いのです。

以下のように、円を真上から見ます。

透視図ではなく等角図では、長辺軸は円の中心に来ます。これはわかりやすいですね。


しかし、透視図で描くことをスケッチでは求められます。

その場合、どう見えるのでしょうか?

人の目線から見る上面図では、以下のようになります。

紙に円を描く場合、人の目から見た長辺軸は直径の軸より手前が広くなります。

これはデッサンをしていてもなかなかわかりにくいのですが、理論的にはこうなるということで、長辺軸を手前に描くと自然に見えるということになります。

長辺軸は円の中心よりやや手前に来るので、以下のように中心より手前側をやや長めに描くのが普通です。

もっとも膨らんで見えるラインは直径の軸よりわずかに手前です。


これをわかっていないと以下のようにしてしまいがちです。
よくデッサンをやっていない人は、猫の目みたいに両端を尖らせて円柱を描いてしまいがちです。

ここまで読んでいただいて学生のスケッチを見直して見てください。

せっかく、直径軸を描いているのに、手前が短い場合が多いです。

こういう理論的なことを話してしまうと、それにとらわれすぎて、そこを間違わないように円をチマチマ描いてしまい、円の勢いがなくなってしまいがちです。

サッと、円を描くなかでも、「手前が長く見えるんだ」というイメージを持っておくこと。

描けない人は3次元空間でどのように円の連続が構成されているか、イメージを持っていないから描けないと言えます。

逆に言うと、イメージできると描ける。

プロのデザイナーはみんなサッと線を描きながらも、こういった理屈は常に考えています。考えなくても絵は描けますが、考えないと良い絵は描けません。

練習と実践あるのみです。

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