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すみこ的展覧会レポ#05-不快のデザイン展@GOOD DESIGN MARUNOUCHI


■基本情報

・展覧会のテーマ
不快に感じるものを敢えてデザインに組み込んで、ポジティブな効果を生み出した例を集めて紹介しています。

・規模
小さなギャラリーなので空いていれば15分ほどで見れます。

■周りの様子
・客層
男女問わず。若い方が多かったように思います。
また平日夕方に行きましたが、時間が遅くなるにつれてどんどん混んできたので早めの時間をおすすめします。

・人が集まっている作品

モスキート音の展示。
動物によって、また同じ人間でも年代によって聞こえる音域が違うことを利用したお馴染みの音です。

ダイヤルを回して音域を変えることで(実際に音が聞けます)画面の中にいる動物やさまざまな年代の人たちが退場していきます…最後までおばあちゃんが残るのがなんだか寂しげ。

■気になった作品

「面倒で価値を高める」ホットケーキミックス

自分が手間や時間、お金をかけたものほど価値が高いと思える心理効果を利用した商品だそうです。

買って来ればすぐに食べられるパンケーキ、わざわざ作るのはよく考えてみれば面倒だし、非効率です。
だけど、その一手間に「楽しさ」「満足感」という価値が生まれるのですね。なんとも不思議な話です。

わざわざ何時間もかけて出向いた話題のパン屋さん、多少失敗したとしても、頑張って作った手料理…この例に関しては枚挙にいとまが有りません。

これ、巷で流行りの「アレンジレシピ」にも通じるところがあるのではないでしょうか。
マンネリしがち…いつもの袋ラーメンに、ドーナツに、ひと手間加えることで満足感が得られますよね。

■所感、まとめ
現代社会で何かと悪者にされがちな不快なものたち。

仕事ではとにかく効率化を求められますし、レシピを検索すれば「簡単」「すぐできる」のオンパレード。(自分がデザインの仕事をしているので)日々考えるのはユーザに読みやすく、わかりやすく、伝わりやすくといった事柄です。

だけど、ちょっと待ってください。
「無駄」「非効率」「不快」をすべてすべて、無くしていったら私たちの生活は、社会はほんとうの意味で豊かになるのでしょうか?

最後のメッセージにもありましたが、不快はなくすべき、そんな固定観念がひっくり返された、とても面白い展示でした。

サクッと気軽に寄れるオープンな会場、パネルのデザインも読みやすく会場自体はとっても「快適」でした(笑)

ぜひまた訪れてみたいと思います!


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