問題用紙
私は学校の教諭でも、塾の講師でもありません。
ですが、頭の中で問題用紙を作ります。
相手の理解を得るためのコミュニケーションには、教えるか、問いかけをするか、大きく2つのアプローチが取れます。
受け手は外から来る情報に対して懐疑的です。程度の差はありますが、相手の言葉には「本当か?」と穿った聴き方をしています。
従って「教える」というアプローチを取る場合は、この疑いのフィルターを抜けた分しか、相手に伝わらず、伝達効率が悪くなりがちです。
一方で、「問いかける」という手段は、一見まどろっこしいですが、バリアの内側に作用させることが出来ます。
問いかけを受けた相手は、問いを自分の言葉で反芻し、その答えを考える際も自分の言葉を紡ぎます。答えは自分の言葉のため、違和感なく受け止めることが出来ます。
問いかけを繰り返すことで、相手の理解を深めて行くことが出来ます。
テストの問題用紙も相手の理解度を確かめるための問いかけです。選択問題にするのか、自由記述にするのか。
問題用紙を作るためには、「題材」に対する一定の造詣が必要になります。問題用紙を作ることで、知識の集積という効果が得られると私は考えています。
自分自身が学びたければ他人に教えるのが近道ですが、相手に学んで欲しければ教えないことが近道。
どっちでもいいし、どっちもいいですね。
それに近道かどうかなんて本当は関係ないですからね。
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