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【ワイン】熟成と澱

みなさんこんにちは西です。

今回は飲み頃いつですか?問題からの派生で熟成したワインの扱い方について書いてみようかと思います。


ソムリエの仕事の一つにデキャンタージュと言ってワインを別な容器に移し替える
作業があり、一つは下に溜まっている澱を取り除く。ワインを空気に触れさせて、香りを開かせるなどの意味があります。


【澱がある理由 その①】熟成による沈殿



前回の話で上流から下流に流れる様な変化を遂げると書きましたが、その際に削れてくる砂利や砂の様な物が存在しますが、それが澱(おり)の正体です。

体に悪いわけでもありませんが、舌触りとクリアな味わいを邪魔します。

入ってしまった場合は沈めながら飲むことをお勧めしてます。そのワインを愛しすぎてたら澱も一緒に飲んじゃって下さい!


【澱がある理由 その②】無濾過によるもの


昨今よく目にするナチュラルワインやノンフィルター系など瓶詰めのタイミングからフィルターにかけずにリリースされたタイミングから濁りがあるタイプ。


オレンジジュースの果汁の%を想像するとわかりやすいですね。

ワインも原料は果物なので100%に近づくにつれて濁りが残ります。この濁りは旨味も含みますが雑味も残ります。


味わいの繊細さを考えずにビーチや大人数の仲間たちと楽しく飲むには良いですが、グランメゾンや、繊細な和食との相性には向かない気がします。
※あくまで主観



上が優れてて下が劣ってると言いたいわけでもありませし、ゆるいフィルターをかけて濁りのパーセンテージを調整するなど、どちらにも属さない様な偉大なワインも知っています。

昨今繰り広げられるクラシックVSナチュラルワインみたいな事を言いたいわけでもありません。


澱があるワインの楽しみ方


① 熟成による沈殿の場合



話を戻して①の熟成したワインを開けるときまず下に溜まった澱が極力舞わないように、抜栓します。


この時デキャンタージュは、ジョギングや水泳などの軽い有酸素運動と考えて下さい。長い眠りから覚めて適度に運動して汗をかいた身体は、溌剌として輝きを取り戻すでしょう!!


。。。。とこれはあくまで体力があり健全なワインの場合、長い眠りによって運動にも耐えられない体になったワインにそのストレスをかけるとどうなるでしょう。


口に入る前にそのワインは天へと召されてしまうのでしょう。アーメン



ここで古いワイン(銘柄ヴィンテージによっても異なります。)はどうやって飲むのかと言う疑問が巻き起こります。


答えは高い位置から注がない、グラスをくるくると回すスワリングをしない、ボトルを立てたり寝かしたりなどの上下運動をさせずに衝撃を与えない、ざっくり言うとこれらの事をやるだけでワインへのストレスは、かなり減ります。


あともう一つの疑問が、そんなワイン美味しいの???と言った問題
これが儚さの美学と言いますか、数分もしくは数十秒もしくは指を弾くかの如く短い瞬間の眩い輝きを見せて逝ったワイン達をいくつか知っています。




②についてはまた次回に。



つづく


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