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映画 えんとつ町のプペル ~約束の時計台~(脚本)

キングコングの西野さんがnoteで次回作の映画脚本を販売されていたので読みました。

まだしっかりと読み込めてないので、ちんぷんかんぷんなことを言うかもしれないんですが、感想を記しておきたいと思います。

で、一応言っておきますが、脚本を読んでの感想なので、ネタバレはめっちゃしてます。なのでこれから脚本を読む人や映画を観る前に内容を知りたくないと思う人は読まないでください。

あと、ネタバレして問題があるのなら非公開にしますので言ってください。西野さんはみんなの感想を読んでブラッシュアップしたいと仰っているので大丈夫だと判断しました。

そしてちゃんと読み込んでから感想を書けと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、そう思っていたらごめんなさい。

いや。脚本読んだら僕も火がついちゃって、自分の脚本を書きたくなっちゃったんですよね。といってもまだ主人公をどんな人物にするか考えているところで、まだ全然……脚本の準備の準備の準備くらいの段階なんですけど。

でも火がついてしまったので……自分の作品をあれこれやっているので、プペルの感想も忘れないうちに書きたいんで、まだメモ程度の中途半端な感じなんですけど書かせていただきます。

まず言っておきますけど、面白かったです

まず言っておきたいのは、かなり面白かったです。そりゃそうですよ。火がついたってことは刺激を受けたってことですから、相当面白かったです。個人的には、前作より良いと思います。

どこが良いかっていうと、全部に意図が見えることです。一つ一つの何気ない表現にもこだわりが見られる。脚本ってそういうふうに書くものですから。なんとなくがあってはならないものなので、そこが素晴らしいです。

さらにすごいのは、仕掛けが考え抜かれているっていう点です。えんとつ町の煙が晴れたことで8時間時計から12時間時計に変わっていってるってところから、時計つながりで千年砦の方に移っていくのとか見事です。最初のえんとつ町の10シーンくらいが、千年砦の方の世界ときれいにリンクしている。最初のプランターとか自転車に乗るのとか、後半へのフリになっている。

おそらくこの『約束の時計台』のさらに先の作品を見越しているんだろうなっていう描写もあるし……どこまで考え抜かれているんだろうっていうのは本当に頭が下がります。

という感じにベタ褒めです。早く映画館で観たいです。

……なんですけど、でも現状、気になっていることが2つあります。

ガスは待ってて良いの?

まず、気になる1点目は、ガスの気持ちと行動についてです。

このままでも悪くはないんですが、ガスが動かないのは、ちょっとどうなのかな〜と思ってしまいました。いつナギが帰ってきても良いように、時計台のメンテナンスを欠かさなかったという説明はあるんですが……

ん〜、個人的な意見なんですけど、できれば本人の行動で、せめて本人の口から意思表示をしてほしいです。ルビッチの説明台詞で処理しちゃうのは、あまり良い方法だとは思えないです。

例えば、ナギの弟たちの誰かが、「動かないのにメンテナンスしてもしょうがねえじゃん」といつも言いに来てて、それに対してガスが「うるせぇ、俺は職人だ。動かなくてもメンテナンスは欠かせねえんだ」みたいなことを言い返して一生懸命歯車を磨くとか。

あるいは、ルビッチとモフが森へ行こうとしているときにガスがやってきて、「俺も連れてってくれ」って言うとか。

で、ルビッチが「僕に任せてください。絶対にナギさんに会ってきます」と言うからガスは折れて「分かった。お前を信じる」とルビッチにすべてを託して自分は時計を万全の状態にするため残る(待つ)とかでも良いと思うんです。

とにかく、本人が意思を示してほしい。

もしかしたら、ガスはルビッチが森に行こうとするのを止めるかもしれない。ガスはナギの手から草が生えるのを見たのだから、ナギは森に行ったということは分かっていて、あえて森に行かないのでは、とも思えます。だとしたら、「ナギが戻れる状態ならとっくに戻ってきてるはずだ。戻ってないということは、戻れねえんだ。俺たちのことかき回すのはやめてくれ」みたいなことを言ってもおかしくないと思うんですよね。

いずれにせよガスの感情を見せてほしいです。

で、ルビッチがなんとしてもナギさんを連れてくるんだと思うくらい、ルビッチ自身がえんとつ町に戻るためではなく、何なら戻れなくても良いくらいの覚悟で、自分のことはどうでも良い、ガスとナギのために森に行くんだ!というくらいに心動かされてほしい。

まぁ、梶原さんを待ってた時の念を浄化するためにこの作品を書いたみたいなこと前書きに書いてたので、その時の西野さんの心境とか考えたら、ガスが思いを口や行動で示した方が良いのでは、という僕の提言は浅いのかもしれません。でも僕は子どもたちに見てほしいと願って作り上げた作品なのであれば、ただ待つんじゃなくて行動しなよって言いたいかな〜と思いました。

二重プロットの是非

もう1つ気になったのは二重プロットになっていることです。

二つのストーリーが進行していくのを二重プロットと言います。これ基本的には避けた方が良いんです。お客さんが迷ってしまうから。

この脚本、全10章ありますけど、ルビッチとモフの現在パートと、ガスとナギの過去パートに分けて進行していくんですよね。ここがどうも、僕には良いのかどうか判断できませんでした。

んー、時計が鍵になる話なんだから、いっそのことルビッチが過去に行ってしまっても良いのかな〜とも思ったりします。

でもそれはしたくないんだろうなというのも理解できます。もしかしたら今後の続編と整合性が取れなくなってしまうのかもしれませんし。

ただいずれにせよ、二重プロットにしちゃうと、物語が薄くなってしまうんですよね。今回の場合だと、ガスとナギの話はしっかり描かれているけど、ルビッチのパートの方が少し薄い気がしました。

まとめ

というわけで、今のところ僕が気になっているのは「ガスは感情を口か行動で示した方が良いんじゃない?」っていうのと「二重プロットはどうなんだろう?」という2つです。

でも最初に書いた通り、このままでも十分に考え抜かれた良い作品だと思います。

まぁいろいろ書きましたが、Twitterとかではこの感想のことつぶやくつもりがないので、西野さんが読まれることはないと思います。僕自身が感想を吐き出したかっただけなので、書けて満足です。できればもうちょっと脚本を読み込んで、修正したいと思います。

脚本をちゃんと読み込んだら、やっぱガスは待ってた方が良いってなるかもしれませんし、二重プロットなんて気にするなって言いだすかもしれません。まぁそのレベルの浅い感想なので、ご容赦ください。

今後、西野さんがどのようにこの脚本をブラッシュアップしていくのか見ていきたいと思います。勉強させていただきます。

乱筆乱文ですみません。失礼いたしました。

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