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この夏は南米へ。コロンビアのイメージって何?

ソフトなネタから真面目なネタまで。

・美人が多い!?

確かにそうですね。

ラテンアメリカで美人の国として有名なのは「3C」。これはコロンビア、コスタリカ、チリの3つを指します。また、「ABC」という言い方もあります。こちらはアルゼンチン、ブラジル、コロンビア(どのCが入るのですかね?)。

コロンビアの中でもとりわけ美人の街として名を馳せるのが第2の都市メデジン。

・やっぱりコーヒー!?

コロンビアのコーヒーといってまず頭に浮かぶのが「フアン・バルデス」。ソンブレロを被り、ポンチョを羽織り、ラバを連れて歩くフアン・バルデスという農園主のキャラクターを作って、世界に売り込むところがおもしろいですよね。フアン・バルデスのロゴ入りグッズもあるほど。

・花の国!?

意外でしたか? そうなのです。

コロンビアのカーネーションの生産規模は世界一です。日本の輸入カーネーションの7割はコロンビア産とも。バラ、カーネーション、ダリア、キクなど切り花の輸出はオランダに次ぐ2位。メデジンで8月に開かれる「花祭り」には世界中から観光客がやってきます。

・治安が悪い!?

これは1990年代の話。いまは治安もだいぶ良くなりました。日本の大学生も留学するほどです。

コロンビアではかつて、左派ゲリラ「コロンビア革命軍」(FARC)との間で50年以上にわたって内戦が続きました。ピーク時には世界最多となる730万人の国内避難民を出しました。ただ内戦の爪痕はまだいたるところ(コロンビア人の心の中)に残っています。

・麻薬犯罪が多発!?

これも90年代の話です。

コロンビアには、世界最大といわれた麻薬組織メデジンカルテルがありました。ドンは、ネットフリックスのドラマ「ナルコス」にも出てきたパブロ・エスコバル(1993年に射殺された)。コロンビア政府は、「プラン・コロンビア」と呼ばれる麻薬撲滅計画を推し進め、メデジンカルテルを壊滅させました。

・ラテンポップがすごい!?

そうですね。

コロンビアを代表する歌姫のシャキーラ(Shakira)はワールドクラス。ほとんどの日本人も彼女の曲を耳にしたことがあるでしょう。2010年のFIFAワールドカップ・南アフリカ大会のテーマソング「Waka Waka (This Time for Africa)」を歌ったのもシャキーラです。

2017年に世界的に大ヒットした曲「デスパシート」を覚えていますか? これを歌ったのもコロンビア人。ルイス・フォンシ(Luis Fonsi)です。

またラテンポップ界の大スターであるフアネス(Juanes)もいます。ヒット曲は数知れず。ユーチューブでぜひ検索してみてください。

・難民が路上にたくさんいる!?

これは本当です。

コロンビアにはいま、経済が完全に破綻した隣のベネズエラからおよそ250万人(大阪市の人口は270万人)の難民が押し寄せています。路上で食べ物や文具を売ったり、また悲しいことに街中で売春したりするベネズエラ女性も。90年代はコロンビア人が難民としてベネズエラへ国境を越えていました。逆転現象。

・ラテンアメリカ文学の最高峰!?

ラテンアメリカ文学の最高峰といえる小説が「百年の孤独」です。著者のガルシア・マルケスはコロンビア人で、もちろんノーベル賞作家。ガルシア・マルケスの影響を受けた日本人作家も少なくなく、大江健三郎もそのひとり。余談ですが、百年の孤独の舞台は「マコンド」という架空の村ですが、コロンビアにはマコンドというコーヒーチェーンがあります。ちょっと感動。

・先住民はいない!?

います。ぜひ知ってください!

実はコロンビアの人口の3.4%が先住民(民族集団は84)といわれます。コロンビアの国土の29.8%は「先住民保護区」(レスグアルド)に指定されています。レスグアルドの特徴は、先住民自身が自治権を部分的にもてること。ちなみに上院議員の定数102のうち2議席は先住民枠(いわゆるアファーマティブアクション)です。

・SDGsの生みの親!?

意外ですが、本当です。

コロンビア政府は2011年にSDGsを発案し、翌年の「リオ+20サミット」でこの策定を決定するよう売り込みました。また、格差が紛争につながることを痛感しているからか、コロンビアの財閥はCSR活動にも熱心といわれます。

・世界で最も革新的な都市!?

メデジンですね? はい、そうです。

美人の街として上で触れたメデジンは2013年、ウォールストリート・ジャーナルとシティグループが実施した「最も革新的な都市」コンテストで1位となりました。最大の理由は治安を劇的に改善させたからです。その象徴的な取り組みが、「貧困地区」と「街の中心部」を結ぶロープウェーの建設。これをきっかけにして、貧困地区の環境を大きく変えていったのです。公共交通機関として貧しい人がロープウェーを使う例は世界でも稀です。

・元ゲリラが大統領&黒人女性が副大統領!?

本当です。しかも昨年の話。

コロンビアでは昨年8月、建国史上初めての左派政権が誕生しました。グスタボ・ペトロ大統領は元ゲリラ兵です。また、フランシア・マルケス副大統領は黒人女性のシングルマザー。

以上、コロンビアのイメージと現実をシンプルにまとめてみました。いかがでしたか? 4枚の写真もあわせてどうぞ。

こんな魅惑の国コロンビア(メデジン!)でこの夏、取材してしませんか? お得な「早割」は6月24日(土)まで。最大2万5000円の割引も可能。

参加者ひとりひとりに通訳(日本語⇔スペイン語)を付けます。スペイン語ができなくても大丈夫。

コロナ明けの夏は刺激いっぱいで!

【早割6/24】難民・国内避難民・先住民のリアルを取材する!『Global Media Camp in コロンビア』参加者募集

メデジンのきれいな夜景。「これまでの人生でナンバーワン」との声も
かつてのスラムが観光地に変貌を遂げた(メデジン)
メデジン郊外にある先住民保護区の中。中央の男性はシャーマン
貧国地区と中心部をつなぐロープウェー。革新的な街メデジンの象徴