ganas 途上国・国際協力のメディア

ganasのメンバー/パートナー/サポーターが書くエッセーを掲載しています。

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    ganasのパートナー/サポーターさまのnoteをまとめました。途上国・国際協力のお話を中心に。

最近の記事

スペイン語を学ぶことがなぜ国際協力につながるのか?

成功体験。頑張れば(ある程度は)報われる――。 そんなこと当たり前でしょ、と思っていませんか。 悲しいかな、それが当たり前ではない国が世界には少なくありません。多くの途上国には「不条理」がまかり通っています。 典型的な例は ・学校のテストの点は一番だったのに、表彰されるのは先生のお気に入りの別の生徒(先生に少し意見したら嫌われたみたい) ・頑張って仕事して成果を挙げたのに、別の人がやったことになっている(失敗したときはなぜか自分が責任をとらされる) この手の話は珍

    • ベネズエラ全土で火災が異常に急増、「煙がひどくて外に行けない」

      米航空宇宙局(NASA)によると、ベネズエラ全土でこの3月に記録した火災の件数は1万1000件以上。過去21年で最多となりました。火災による煙の影響も深刻で、ganasが開講する『命のスペイン語レッスン』の講師のひとりは「外は煙がひどいから何日もろくに外に出ていない」。 この異常事態についてベネズエラのメディアは連日報道しています。火災が急増した理由については、エルニーニョ現象で昨年後半が異様に乾燥したためではないか、とのこと。 ただでさえ経済が崩壊し、生活苦にあえぐベネ

      • 世界的に元気ばりばりの「毛髪ビジネス」を考えてみた! かつらを被って国際協力?

        ganasがこの春開講するプログラムのひとつ「メディアのプロと一緒に学ぶ!『途上国ニュースの深読みゼミ』」がスタートしました。今回が第13期。全4回のオンラインプログラムのため、お手ごろだと好評です。 深読みゼミでは毎回、グローバルサウスにかかわる1本の記事(日本語)を取り上げます。2時間という制約のなかで、それぞれ気になったところを調べ、それをシェアし、記事について意見を言い合う、というのが内容。1本の記事を起点に思考を広げ、世界を俯瞰して見ることを目指します。 初日に

        • 途上国を少しでも深く知るべき理由5つ

          コロンビア? インド・ラダック? ルワンダ? ミャンマー? 皆さんはどこの国に興味がありますか?  アジアからラテンアメリカ、アフリカまでを広くカバーするのが途上国を専門とする非営利メディアganasの大きな特徴です。世界に200以上の国があるなかで、日本とそれ以外の1つの国だけをみても、世界は到底語れませんよね。 こんなことを言う人が皆さんの周りにはいませんか。 「〇〇の国では△△なんだよね」 △△にはいろいろ入ります。たとえば下のような感じ。ただ実態はその国特有

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          ganas編集長が2023年にハマった途上国のものを一挙紹介

          途上国に魅了されて30年以上のganas編集長が今年(2023年)ハマったもの(定番化しているものは除く)をランキング形式でまとめてみました。 特定の国ではなく、途上国が丸ごと好きな“箱推し”の皆さん、途上国をより楽しむ手段として参考にしてみてください。途上国の文化は人生を豊かにしてくれますね! 10位:スマック(トルコ) 中東のスパイス。ワイン色で、しそのような味がする。これを、自家製のサバサンドにかけると、口の中は一気にトルコへ(スマック抜きだと和風になってしまう)

          ganas編集長が2023年にハマった途上国のものを一挙紹介

          高島屋のケーキ問題にみる「途上国から学べること」

          途上国を専門とするNPOメディアのganasは昨晩、途上国を取材し、記事を書き、それを発信するプログラム『Global Media Camp(GMC)』のオンライン説明会を開きました。 そこで参加者のひとりから「途上国から学べることは何だと思うか?」という趣旨の質問をいただきました。ganas編集長が担当するあまたの講座のなかではこの手の話も時々するのですが、この機会にこちらでもganasの考えをシェアします。 ganasサポーターズクラブのキャッチフレーズは「途上国を盛

          高島屋のケーキ問題にみる「途上国から学べること」

          ベネズエラのクリスマスディナーから考える、「見える世界」と「見えない世界」

          経済破綻による生活難を理由に、国民の4分の1近くが難民として国外へ出ていった国ベネズエラ。国を去ったほうが良いかどうかは難しい問題ですが(生活面、差別などさまざまな面。実際に話を聞くと、良くなった人もいれば、そうでない人もいるのが現実)、国内にとどまるベネズエラ人は今年のクリスマスにどんなものを食べたのでしょうか。 現地から届いた写真を数枚載せます。こんな感じ。おいしそう! 豪華ですね! 良かった! 写真にも写っている、トウモロコシの粉(黄色)の中に肉をはじめたくさんの具

          ベネズエラのクリスマスディナーから考える、「見える世界」と「見えない世界」

          「複眼の視点」はこうやって出す! 途上国へ行ったらエッセーを書くために

          「複眼の視点で海外発のエッセーを書こう!グローバルライター講座『初級コース』」(9期)が先日、スタートしました。 初級コースで重点的に学ぶのは「複眼の視点」のもち方。エッセー(一人称の文体、自分を出す文体)を書くうえで大事なのは言わずもがな、物事をどう切るか、いわゆる「切り口」ですよね。他人と違った切り口を考えるときに重宝するのが、いろんな方向からいかに物事をとらえられるかです。 でもどうやって「複眼の視点」をもてるのか? 簡単な方法のひとつが、2つ(3つでも)のコト・モ

          「複眼の視点」はこうやって出す! 途上国へ行ったらエッセーを書くために

          途上国を取材してみよう(通訳つき)!

          来年の2、3月に、南米コロンビアと西アフリカのベナン、どちらを取材したいですか? それぞれの特徴を画像にまとめてみました。 他人と違うことをやるから、「自分」の人生になる。おもしろくなる。 参加者ひとりひとりに、日本語または英語の通訳がつきます。取材で途上国を深掘りし、記事を書き、それを発信する唯一無二のプログラム。これまでに37回(9カ国11カ所)で開催してきました。 ↓ 【早割12/12】アフリカの農村を泊まり込み取材する!『Global Media Camp i

          途上国を取材してみよう(通訳つき)!

          歴史はどこまで遡るべきか? パレスチナ問題を1本の記事から考えてみた

          ganasが主催する根強いファンがいるプログラム「途上国ニュースの深読みゼミ」(11期)がきのうスタートしました。初回で取り上げた記事はこちら。 ↓ 「世界有数のユダヤ系社会に動揺 アルゼンチン、異論認めない雰囲気も」 いまのパレスチナ問題について上の1本の記事をもとに、みんなで「調べてわかったこと」「疑問に感じたこと」「考えたこと」の一部を殴り書きでご紹介します。わずか2時間で深掘りした内容です。ソースは割愛。   ・アルゼンチンは、イスラエルを除き世界で5番目にユダヤ人

          歴史はどこまで遡るべきか? パレスチナ問題を1本の記事から考えてみた

          “国際ニュースの沼”にハマった! 「深読みゼミ」が終了

          国際ニュースは“筋書きのない大河ドラマ”みたいだ――。 これを合言葉にganasが開講する「途上国ニュースの深読みゼミ」の11月期が今週月曜日に終わりました。今期も学生からコンサルタントまでが受講してくださり、ニュースをネタに楽しく盛り上がりました。 11月期に受講者みんなで深読みした記事は下の4本。 「中東、対イスラエル外交を見直し アブラハム合意にひび」 「インド工科大、アフリカに初の海外校 校長に聞く」 「マニラ電力、小型原発の米USNCと連携 事業化調査」

          “国際ニュースの沼”にハマった! 「深読みゼミ」が終了

          大好評の「途上国ニュースの深読みゼミ」がスタート! 正義は弱いのか? パレスチナ・イスラエルについて考えてみた

          今回が第10期(11月期)の「メディアのプロと一緒に学ぶ!『途上国ニュースの深読みゼミ』」がきのう、始まりました。初日にみんなで深掘りしたのは下の日経新聞の記事(11月3日付)。 ↓ 中東、対イスラエル外交を見直し アブラハム合意にひび この記事の要旨を簡単に説明すると、今回のパレスチナでの衝突拡大を受け、中東諸国がイスラエルとの外交関係を見直し始めたというものです。このところ急速に進んでいたイスラエルの和解が後戻りしているとのこと。 この記事をみんなで2時間かけて調

          大好評の「途上国ニュースの深読みゼミ」がスタート! 正義は弱いのか? パレスチナ・イスラエルについて考えてみた

          環境破壊を助長するのが貧困、ベネズエラの先住民たち

          上の写真は、ベネズエラ南部のアマソナス州で暮らす先住民。金の違法採掘で環境が破壊され、食べ物も、住むところも失いました。 環境破壊を助長するのが貧困、そして貧困を悪化させたベネズエラ経済の崩壊。いつの時代も、一番の犠牲となるのは弱者。 上の写真は金の採掘現場です。 先住民らはこの現実を少しでも知ってもらいたい、と地道に発信しています。 ……………………………………… ganasは、途上国を扱う記事の発信以外にも、さまざまな方法と組み合わせて、途上国について興味をもつ

          環境破壊を助長するのが貧困、ベネズエラの先住民たち

          経済の崩壊は教育の崩壊‥‥ベネズエラの悲しい現実がよくわかる写真。

          上の写真は、ベネズエラ北部のカラボボ州にある高校の教室の中。学校に行っても生徒はごくわずか。 ベネズエラでは小学校も、高校(中学と高校は一緒)も、大学も、公立の学校は軒並みこうした状態にあります。 ベネズエラ人に尋ねたところ、こうなったのには理由が2つあると言います。 1つは、経済が崩壊したことで教師が十分な給料をもらえず生活できなくなったため、学校を辞めたから。残った教師も学校に遅れて来たり、また来なかったり(授業は当然なし)‥‥といったありさま。 去っていった優秀

          経済の崩壊は教育の崩壊‥‥ベネズエラの悲しい現実がよくわかる写真。

          “コミュ障”のためのコミュニケーションスキルがあった!?

          誰にだって「得意でないこと」ってありますよね。 走ること、歌ったり楽器を弾いたりすること、絵を描くこと、外国語(自分とあう/あわない言語ってなぜかありますよね?)、IT、料理、そうじ、人前で話すこと、人付き合い‥‥。 得意でないことのひとつに「書くこと」を挙げる人も少なくありません。 「不得意は放っておけ。それより得意を伸ばせ!」。こんな言い方がいつの間にか、世間では主流になってきました。 他人事であれば、うんうんと軽く同調できる半面、やっぱり国語力(読み書き)はすべ

          “コミュ障”のためのコミュニケーションスキルがあった!?

          ニジェールのクーデターから考えたこと、旧フランス領の運命なのか

          オンラインで現在開講中の人気プログラム「途上国ニュースの深読みゼミ」(8月)。受講者のみんなでいろいろ調べてシェアし、わかったことをもとに考えを言い合うこのプログラムで今週取り上げたのは、下の「ニジェールで起きたクーデター」の記事(8月4日付の日経新聞)。 ニジェール、フランスとの軍協定破棄 過激派対策停滞も 深読みを通じて「わかったこと&考えたこと」の一部を下に書きとめます。こんな読み方をすると国際ニュースは劇的に興味深くなると思いませんか? ・旧フランス領は旧英領な

          ニジェールのクーデターから考えたこと、旧フランス領の運命なのか