藤原あかり

カフェ、スイーツが生き甲斐のアラサー 黙々と読書する人 双極性障害持ち 日常の呟き、エ…

藤原あかり

カフェ、スイーツが生き甲斐のアラサー 黙々と読書する人 双極性障害持ち 日常の呟き、エッセイ、ときどき読書記録

最近の記事

大人になってから気づいたこと、覚えたこと

正しいとされることが必ずしも正解ではないということ 綺麗ごとの微力さ 必要悪 この世にはさまざまな“哀しい”があること 大人だって完璧な存在じゃないということ 他人と自分が見ている世界は違って、本当の意味で交わることはできないということ 底なし沼のような孤独 自分が笑っている時間は、誰かがどこかで泣いている時間と同一であること どの時点で、どんなきっかけで知ったのか、定かでないものばかり。 偶然産み落とされて、手探りで這いつくばって、やっと歩けるようになって踏み出した外。

    • 看病初心者の小さな学び

      結婚して4年経つのだが、先日初めて夫が体調を崩した。例の流行り病だ。職業柄、多くの人と接する仕事なので、今まで罹ってこなかったのが不思議なくらいかもしれない。 熱っぽさとだるさで異変を感じたらしく、検査キットで陽性だと判明。 どうしよう、まずは隔離しなくては。 各々の部屋はそれぞれ通常どおり使うとして、寝室は私、リビングは夫のスペースとした。病人の夫をソファーで寝かせるのは忍びなかったが、動線上そうせざるをえなかった、ごめんよ。 かくして隔離生活が始まり、夫には療養に努

      • スタバにてカフェはじめ

        年末にトラブルが起きて、誕生日を家族に祝われず仕舞いだったので、まだ20代だと思い込みたい藤原です。 さて、今年のカフェはじめは安定のスタバだった。 スタバというと、何を思い浮かべるだろうか。 インスタ映えする新作。カスタマイズできるドリンクの数々。おしゃべりに花を咲かせる女子高生。MacBookを持って仕事をする人たち。呪文のような商品名。 地元のスタバは利用客の年齢層が高めだ。 ドリンクの注文で多いのは、圧倒的にホットコーヒー。 常連らしきお客さんが多いのが特徴で、

        • 20代から30代へ

          大晦日、私は30回目の誕生日を迎える。 正直、この日が来るのを恐れていた。 お祝いではなく、20代との別れの残念会をしてほしいくらいだ。 さようなら、20代。私は涙涙でハンカチを振っている。 19歳から20歳へのステップアップは一気に背伸びをしたような感じがしたけれど、29歳から30歳は何かが怖い。 怖さの原因はなんだろう。 30代という年代に対し、まったく中身が伴っていない心許なさによるものかもしれない。 もちろん自分で生活はしているけど、メンタルは脆弱だし、自己管理も

        大人になってから気づいたこと、覚えたこと

          日常の謎 カフェにて

          とある朝、カフェに行ったときのこと。 奥のソファー席に案内され、腰を落ち着ける。うん、ふかふかで心地よい。馴染みのお店なので、メニューを見ずにささっとオーダーを済ませる。 さてさて本でも読むかと荷物に手をかけた。そのとき、ふと隣の席が目に入る。 お客さんはすでに立ち去ったようで、空の食器だけ残っている。 その中にひときわ目立つ物体を見つけた。 液体が入った透明のスプレーボトルだ。 数秒、思考を巡らせた。 なるほど、コロナもインフルエンザも流行ってるから用意周到にアルコール

          日常の謎 カフェにて

          年末はお気に入りのものに囲まれて

          昔から雑貨屋さん巡りをするのが好きだ。自由が丘、代官山あたりには目移りしてしまうほど魅力的なお店がたくさんある。 先日、お気に入りの雑貨店に足を運んだ。あくまで家族へのプレゼント選び……のはずだった。 「自宅用でお願いします」 そんな言葉を行く先々で言うことに。 なぜか自分のほしいものばかり早く見つけてしまう日だった。思えばお店に行って、自分用に小物を買うのは今年初めてかもしれない。(ご褒美ケーキは何度も買ったけど) 最初で最後だから奮発してもいいよね、と自分に言い聞かせる

          年末はお気に入りのものに囲まれて

          「むふふふふ」だけど喜んでるんです

          自分の反応が注目される場面になると、途端に緊張が走る。 よくあるのは、友人からプレゼントをもらい、その場で開封を求められるとき。 ラッピングを解き、プレゼントの中身とご対面。当然ながら友人は私の反応を見ようと、わくわくどきどきした視線を送ってくる。それを矢のごとく全身に浴びる私。 数秒の間。 わぁ!これ欲しかったの!かわいい!ありがとう! 感謝の気持ちをこれでもかと炸裂させる。友人のほっとした顔を見て、こちらもほっとする。 この「!」が大事なポイント。 もともとテンション

          「むふふふふ」だけど喜んでるんです

          はじめてのセルフヘアカット

          10月某日。美容院の予約をキャンセルした。 様子を見たものの、体調が優れず。メイクをして電車に乗って、美容師さんと話して3時間人のいる場所にじっと身を置いて…なんてとても考えられる状態ではない。 少し前から美容院に行く計画はしていて、それに向けて体調を整えていたのに、直前になって行けなくなるのは悲しい。 無理してでも行くかどうかギリギリまで迷ったこともあって、ひどく疲れてしまった。日を改めて再度予約したとしても、また直前になって調子を崩すかもしれない…と思うと憂鬱になってく

          はじめてのセルフヘアカット

          癒しをちょこっと「ねこあつめ」

          うつ期で動くのが億劫…というとき、省エネでできる自分なりの癒しをいくつか持っておくと助かる。 最近、ハマっているのは「ねこあつめ+」。(世間からだいぶ遅ればせながらも) 放置系ゲームって、手ごたえはないし何が楽しいんだろうって思っていたのだけど、評判は聞いていたから、試しにダウンロードしてみることに。 もともとねこ好きだしね。 操作は至ってシンプル。 ねこ用のエサやおもちゃをゲーム内の報酬「にぼし」と交換で入手し設置する。しばらく経ってアプリを起動させると、にゃんこたちが

          癒しをちょこっと「ねこあつめ」

          「あかり」と「セピア」

          ここのところ調子が優れなくて、すっかりnoteから離れてしまっていた。 相互さんの記事もなかなか見にいけず、ぼちぼち見にいきたいと思っている(>_<) エッセイ、書評、スイーツ。いろいろ書きたいけれど、力が足りないので、今日は雑記で。 同じ病気で著書をたくさん出されている坂口恭平さんが、自分には「恭平」と「墨平」(うつ時)がいるとおっしゃっていたけれど、わたしで言うと「あかり」と「セピア」(うつ時)かな。うつのときは世界がすべてセピア色に染まってみえる。 モノクロやノアール

          「あかり」と「セピア」

          セルフカフェで、ふと思う。

          セルフカフェで注文前に席を確保するために、私物をテーブルの上に置く光景がよく見られる。海外では信じられないことらしい。 不用心といってしまえばそうなのだが、reservedの札(正式名称はなんというのだろう)が用意されているところばかりではないので、事前にレジで会計するお店に1人で行くと、そうせざるをえないことがある。 中には置き引きの被害もあるのだろうが、大きな問題にまで発展しないところが日本の治安の良さの表れだと思う。 人によってテーブルに置くものに個性があり、カフ

          セルフカフェで、ふと思う。

          【読書記録】「推し、燃ゆ」宇佐見りん

          久々におすすめ本紹介です。 「推し、燃ゆ」宇佐見りん 単行本で読了済みだったが、先月文庫が出たので3回ほど読んだ。 著者のあとがきと金原ひとみさんの解説が充実していたので、買って良かった! 「推し」をテーマにした本作は、私にとっては縁がなさそうと思っていたのだが、読み出したらあっという間に虜になった。純文学でありながら、ポップな文体でスラスラと読める。 通読した中で、ひとつキーワードを挙げるとしたら「背骨」だ。 この世に苦しみは多く溢れている。必然的に人々は心の拠り所

          【読書記録】「推し、燃ゆ」宇佐見りん

          26358件の未読メール

          昔から、部屋を片付けなさい!と親に怒られることが多かった。 見てくればかり気にしても、生活が乱れてると綺麗にはなれないよ、と言われて。まあ、それはその通りなんだけど、片付けってめんどくさいんだもの。 しかし大人になって、自分は物を整理整頓するのに向いておらず、だったら必要以上のものを置かないほうが良いのだ、という結論に達した。 雑貨屋さんに行って物を買うときは、本当にこの子の面倒を今後見られるのか、自問自答してからにする。そして条件にクリアしたものだけを部屋に置くようにな

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          日常に転がる「問題未満」

          連日の酷暑で夏バテしてませんか? 私は息も絶え絶えです。 今回はそんな頭も体も疲れたときにぴったりの本を紹介したい。 「問題未満」野澤幸司 読み終えてから気づいたのだが、野澤さんは以前読んだ「妄想国語辞典」の著者だった…! 本の好みは変わらないものだなぁ。 〈Amazon内容紹介より〉 ラーメン屋店主の腕組み率の高さ→威圧の問題 「全米が泣いた」の大げさ感→盛りすぎ問題 出かけ前のバッテリー残量が1桁だったときの絶望→準備不足の問題 など ✳︎ 問題というほど

          日常に転がる「問題未満」

          物足りないくらいがちょうどいい

          ついつい頑張りすぎて疲れが取れない、でも力の抜き方がわからない…という方に参考になれば、という今回のnoteです。 私は何でも頑張りすぎる性質がある。 頑張り屋というと、世間的には長所にあたるのだろうけど、病気(躁うつ)と付き合っていく上では厄介ものだ。 やめときゃいいのに、自分の体力、気力を省みず、家事でも趣味でも動き出したら止まらない。 このままじゃダメだなと頭の隅では思うけど、結局自分が納得するまで奮闘してしまう。 当然、脳内エネルギーには限界があり、それが尽きたと

          物足りないくらいがちょうどいい

          「おいしい!」の佇まい

          ひとりでカフェに行くと、「おいしい」が言えない。それをもどかしく感じることがある。 ああ、宣言したい。 こんなに私の味覚を喜ばせてくれているのに、心の中でしか褒められないなんて! ✳︎ この前スタバで読書していたときのこと。年齢層が高めの店内に、おしゃれで華やかな子が入ってきたので、つい注目してしまった。 彼女は私の斜め前に座った。 薄手で肩がちらっと見えるラベンダー色のシフォンブラウスに、タイトな黒のショートパンツを合わせている。 髪色はヘーゼルブラウンで、きっちり

          「おいしい!」の佇まい