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[ep,3]前期試験の話(2/25-26)

前期に志望した大学は兄の住む場所から近距離だった為に、前期試験の前日から終日まで兄の家で過ごした。
兄は私が試験で力を尽くせるようにご飯を作ってくれたりお風呂を沸かしてくれたりしてもてなしてくれた。おかげで私は1人でホテル泊まりすることなく、兄と共に安心して試験会場に向かうことが出来た。

25日、試験1日目。
共テ以来の心臓の音に戸惑いながらも1科目目の英語が始まった。
ここで大事件がおきる。隣の席の男子が物凄い貧乏ゆすりをしていたのだ。始まる前は少しだったから大丈夫だと思っていたが試験が始まった途端止まりそうにない貧乏ゆすりに私はパニックに陥ってしまった。(椅子がずっと揺れてる、集中できない、読めない、どうしようか。試験監督に言うべき?でも時間を取られたくない、集中しなきゃ。)
結局試験監督に言えないまま英語は終わり、パニックになりながらも一生懸命解いたが、不安で仕方がなかった。

休み時間に慌てて母にLINEし相談した。
母からは(今のうちに試験監督に言いに行ったらいいよ)ときて私もそれが最善策だと思ったけど、パニックが治っておらず、hsp気質で今にも泣きそうだった私は、とても言いに行ける気はしなかった。今話したら大泣きしてしまうと思った。その旨を母に伝えると、母からLINEの長文が届いた。志望校決めの時以来だろうか。

(泣いてもいいから心を強く持ちなさい。言いたくなくて我慢するなら集中するって決めて頑張りな。気にするなら頑張って言う。 きっと試されてるんだよ。どっちでも絶対に出来る。深呼吸。母さんはずっと祈ってるよ、安心しなさい。天国のおばあちゃんも護ってくれてるよ。絶対大丈夫!)[抜粋]

建物の外で大泣きした。母の言葉で急に安心したのといろんな感情が溢れてしまったのだと思う。試験当日にも泣くなんて思ってもなかった。何度も深呼吸した。そして、私は出来ると思えるまで立ち直る事が出来た。本当に母には感謝してもしきれない。

2科目目の数学の直前、同じ被害にあっていた子が貧乏ゆすりを注意し、そのおかげで私はそれから貧乏ゆすりに悩まされることなく集中して試験を受けることが出来た。


26日、試験2日目。
もう貧乏ゆすりの被害も無くなり、ベストコンディションで化学に挑んだ。
大門が1つ増えていて難化していたが、自分の持っている知識は全部出せたと思う。悔いは無い。


試験初日の朝、私は兄に大切なことを教わっていた。
「どんなに難しくてわからなくても、最後の1秒まで絶対に諦めちゃだめ。もしそれで諦めたら落ちた時ものすごい後悔するよ。めげずにやりきれば、もし落ちたとしても後悔なく終われる、頑張れよ。」


当たり前のことかもしれないけど、忘れがちだったことを思い出させてくれた。そして私は全科目を最後の1秒まで諦めずに取り組み、難化していても強気で取り組めたと思う。



こうして前期試験は終わり、その夜は久しぶりに心が軽くなった気がした。
難しいよと言われた難関校に全力で挑み、当日なのにハプニングにも見舞われたが、今思えば中々体験できない良い経験になったと思う。この2日間は一生忘れることはないだろう。

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