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自立しなきゃいけん



5/7.  GWの帰り。1ヶ月ぶりに実家に帰りのんびりしていたらもう徳島に帰らないといけない時間になっていた。

この5日間の為に始まったばかりの寂しい一人暮らしを頑張ってきた。
また寂しいけど忙しない大学生活が始まるらしい。


サンダーバードの中は混んでいて、私と同じように休暇をギリギリまで楽しむ人も多かったみたいだ。

徳島に向かう今、引越ししてきた時の1か月前を思い出している。




4/3の朝、兄と母で車で徳島に向かった。
大量の荷物とともに車で7時間。本当に長いから、受験の時も引越しの時も車を運転してくれた兄にはとても感謝している。

4/4、学校が始まるのに入居可能日が4/3だったからこの日はもの凄い忙しかったが、母も兄も居たから心強かった。問題は4/5の、2人が帰ってしまう日である。


4/4の午後、3人で家具を買いに行ったりスーパーに行ったりしていたが、私はずっと、落ち着かず心がそわそわしていた。明日2人は帰ってしまう。寂しさのあまり移動中の車内でもう既に悲しくて涙を流していた。バレないように静かに泣いたけど、明日から1人になる現実を受け止めざるを得なかった。


すごい不安だった。料理が出来ないからとかではない。ちゃんとした理由は思いつかないが、いつも困った時にすぐ相談して安心出来る存在の母は居ない。思いもしなかった未知の県に急に引越し。それに徳島と実家の北陸はすぐに通える距離じゃない。私だけ遠く離れた徳島に置いていかれる気がして寂しかったのだ。


4/4の夜、兄はホテルに泊まるのでそこで最後であった。もう暫く会えない。「頑張ってね」と行って呆気なく帰ってしまった兄にありがとうと伝えてばいばいした。必死に涙をこらえる。

4/5の朝、 学校に行かなければいけなかったので、母とはそこで最後である。終始不安な顔をしている私に母はずっと笑顔を向けてくれた。絶対に泣きたくなかったから堪えたけど、ばいばいした後大学に向かう途中で涙は溢れてしまう。今から学校だから泣かないけど。



家に帰っても誰もいなくて、母のメモ書きだけが所々に残されている。それを外すのも気が引けて実は未だにメモはそのままにしてある。(ただのマザコンなのかもしれない。)


本当に辛くて寂しくてここから3日間は毎日泣いていた。せっかく新しい友達が出来るというのに目が腫れてしまう日もあった。


その日の夜、食欲は無かったけどとりあえずと思い冷蔵庫を開けると、湿気でふやけた母からの手紙が入っていた。

見つけた瞬間に涙が溢れる。まだ読んでないだろと心の中でツッコミながら手紙を読む。


長かった受験生活、本当に頑張ってきたね。
楽しみよりも不安の方が強いと思うけど、お互い自立しなきゃいけないのだと思うよ。



これ以上書くとサンダーバードの中で何故か泣いてる女子大学生になってしまうので想像に任せるが、私の今までの高校生活を全肯定して褒めてくれて、勇気をくれる内容だった。



母も私も自立しなければならない。確かにそうだと思った。


前期の志望校に受かっていれば、兄が近くに住んでいた。
前期の志望校を下げていれば実家暮らしになっていた。

どちらにしろ私はいつまで経っても自立できない、親離れできないままだったかもしれない。

そう思えば徳島に来たのも腑に落ちた。



私は自立しなければならないのだ。


とりあえずGWまで頑張ろう。泣きながらそう決心した。


そして今、GWが終わり1人で徳島に向かう。
今回は流石に泣かなかったが、家を出発する時間が迫るにつれて心のそわそわは強くなっていった。



また大学生活が始まる…
もちろん憂鬱である。


それに今度帰省できるのは8月を過ぎてから。
明日からの3ヶ月間はきっと大変だと思う。


だけど、

バイトを決めよう。1人で自転車を買いに行こう。少し遠くにあるスーパーに行ってみよう。


長い3ヶ月後の事を考えるより今目の前の事を考えるようにしようと思う。



今年は夏休みはずっと実家にいたいと思っているが、もしかしたら2年になれば、GWは帰らなくていいやと思うほどに、一人暮らしに慣れているかもしれない。


この大学生の間に果たして私は自立できるのだろうか。
少し楽しみだ。




深呼吸してみる。

明日も頑張ろう。



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