松屋での現場経験とネコ型配膳ロボット
どんな仕事においても「現場」を知っているかは非常に重要です。
もっといえば現場を「経験」したことがあるか。
なぜ現場を知ることが重要か。
例えばコンサルティング会社。
現場を経験したことがあるコンサルと、
現場を経験したことがないコンサル。
どちらに話を聞いてみたいですか?
もしかしたらある一定数は、現場を経験したことがないコンサルの方が斬新なアイデアが出そうという考えでそちらに傾くかもしれませんが、大数の法則で見れば前者に傾くのは必然です。
このnoteのテーマは「現場」になります。
きっかけはこちらの記事。
記事の概要
ファミリーレストランには配膳ロボットの導入が、2年ほどで急速に進んでいる。
中でも、すかいらーくは2021年11月の導入をきっかけに、2022年には全国の2100店舗に導入が完了した。
すかいらーくは2022年度通期決算で56億円の赤字となり、V字回復に向けて危機感を強めており、ネコ型配膳ロボットの導入にかける本気度が伺える。
ネコ型配膳ロボは現場を知り尽くしたからこそ誕生した!
最近レストランに行くとよく見かける配膳ロボット。
このロボットを導入するために立ち上げられたすかいらーくの特命チームは、店長経験者以上とのことです。
つまり、長年現場を経験してきた人たち。
現場を経験したからこそ、この導線がいい、こんな風にできたらいい、こんな使い方で行こうとアイデアが出てくるのです。
机上では分からない現場のスタッフの心境や、ささいだけど気になるところは経験しないと絶対にわかりません。
現場の空気感は非常に大切だと思います。
導入にあたり現場からの反発はなかったのか
結論を言うと、反発はなかった。
なぜならば「導入にあたり得られる効果」を明確にしていたからだ。
以下、記事引用。
記事要約
「(実物を見て)自動で(ネコが)配膳するのを見ると、従業員の目の色が変わるんです。 役に立つだけでなく、簡単に運用できると分かれば、どんどん使おうという気持ちになってくれます。 これはインストラクターがきちんと各店舗に合わせて導入してくれたおかげですね」
フロアスタッフの歩数は、広い店舗ではわずか数時間で1万歩を超えるほど。これがほぼ半減するので、むしろ現場からロボットを歓迎する声が多いというのは納得できる。
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主観
店舗によって広い狭いがあるので、導線も各店舗変わってきます。
現場を視察した特命チームから「こんな風に使うことができるんだけどどう?」という各店舗に併せた提案がきっとあったのだと思います。
ただ導入するだけではなく、「導入することで得られる効果」が書かれています。
具体的には、「ネコ型ロボットを導入することで、あなたの歩数が半分になります!」
と言われたらそこから各人はどんな想像をするでしょうか。
「仕事をするたびに疲れていた足腰が少し楽になるかも」
「他の仕事にも余裕をもって取り組めるかも」
「疲れも減って、イライラすることも少なくなるかも」
「導入から得られる効果」を想像させることができたからこそ歓迎されたネコ型配膳ロボットだと僕は思っています。
いわゆる本質的便益を体現した話です。
本質的便益についてはこちらの記事をご覧ください!
松屋で経験をした現場の大切さ
これは私の話になります。
大学生の時に牛めしの松屋でアルバイトしていました。
松屋では度々新商品が開発されており、
実験導入として、ぼくがアルバイトしていたお店がテスト店によくなっていました。
2~3ヵ月に1回のペースで新商品がよく試されていました。
ここからの話は現場に出ないとわからない「手数」の話です。
具体的に述べると、例えば牛めしは、少ない手数で提供をすることができます。
手数は以下。
①ご飯を盛る
②牛肉を盛る
この2ステップなのでファストフードらしく非常にスピーディー。
次に、当時新商品だった、マグロ丼の手数。(マグロだったか海鮮だったか・・・)
①冷凍されているマグロを解凍する
②ご飯を盛る
③マグロを開封する
④ガリを乗せる
⑤小分けになっている垂れをかける
⑥海苔を乗せる
⑦ワサビを乗せる
なんかもうちょっと小分けの袋があった気がしますが。
牛めしが10秒で提供できるのに比べて手数が多いこの新商品は約3分くらい使ってた気がします。
これがお昼や夜のピークタイムに入ると、なんだか大変だった覚えがあります。
その時に思ったのは、本社の人はこの商品で行こう!と思い、色んな背景があった上で決定をしているのでしょうが、果たして現場の手数のこととか、肌感まで理解をしているのかなと大学生ながらに感じた瞬間でした。
なぜならば、開発をする本社の人が現場に来たのを見たことが無いからです。
ちなみにその新商品は、あまり売り上げが伸びずに販売中止になった気がします。
あとがき
机上で現場を見るのではなくて、経験することが一番の「見る」と「知る」になります。
今はパソコンやスマホで検索をかければ色んなことを「知る」ことができますが、きっとそれは知った気になっただけで、経験しないとわからないことはたくさんあります。
経験がある人の意見は非常に説得力があります。
だからこそ、AIが進歩したとしても、その肌感まではAIは感じることが出来ない部分です。
原点回帰して、何事も現場を知ることが非常に大切だと改めて思いました。
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