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2:6:2の法則について考える

昔から、組織には「2:6:2の法則」があると言われます。

働きアリの法則などと言われたりもしますが、どんな組織や集団も、優秀な2割、普通の6割、貢献度の低い2割で構成されるというものです。
参考:「262の法則」とは何か? 組織のマネジメントや人間関係、職場などに活用できる対策も解説 | 人事のプロを支援するHRプロ (hrpro.co.jp)

ハイパフォーマーの2割と、貢献度が低い2割とでは、マネジメントの方法も変えるべきとして、よく能力開発などの研修にも出てくる話です。

この2:6:2の話は、色々と応用がされているようで、人間関係にも適用されている例を見ます。

10人の知人がいたとして、2人はどんなことがあっても自分を信じてくれる人、6人はその場の状況や事情によって是々非々で態度を変える人、残る2人は必ず自分と対立する人に分かれるようです。

1 公務員に2:6:2の人間関係は当てはまるか


公務員においては、この法則(?)はもうちょっと中庸というか極端にならないのではないかと思います。

自分の職場を見ても、やはりどこかで自分と同じ気質を持つ人が多い印象です。
 ・給料はほどほどでよい
 ・安定的でいたい。
 ・地元(お世話になった地)に貢献したい。
多かれ少なかれ、似たような思いを持っている人が多い印象です。そのため、自分と考え方が合わないという人もそこまで多くありません。

一方で、昨今、人間関係が良くも悪くも淡泊になっているように思います。放っておく力がベストセラーにもなったように、他人を気にしない、他人と関わらないがトレンドにもなっており、とても気の合う人を見つけるのもなかなか難しいように思います。

そう考えると、2:6:2の人間関係というよりは、もう少し中庸的な1:8:1くらいがしっくりくるように感じます。
常に好印象の1、普通の8、常に悪印象の1といった具合です。

2 苦手な人がいる

今年度異動して、前から知っている数人を除けば、25人規模の課で20人が初対面です。その中で、やはり1~2人は合わない人がいます。

 「会話のテンポが合わない」
 「相手の自分へのあたりが強い気がする」
 「何となくイライラする」

私自身も何となく合わないなと思う人が、この異動でも現れました。大っぴらには言いませんが、初対面からなんとなく「ああ苦手なタイプだな」と感じました。

ただ、私は開き直って良いのだと思います。感じてしまうのは仕方ないですし、八方美人でいるのもストレスがたまるだけです。

自分が苦手と感じる人に進んで嫌われようとは思いませんが、あえて沢山接点を作る必要もないので、仕事上で必要なある時に対応すればよいのだと思っています。

3 自分も誰かに嫌われている

自分が苦手と感じる数だけ、きっと誰かも、同じように私のことを苦手と感じているのでしょう。好印象の数だけ悪印象が存在します。

私は、異動して苦手だなと思う人がいましたが、きっと、新しい課の誰かが私のことを「何であいつここに来たんだよ。」と思っているのでしょう。

自分が苦手だと他人を指させば、残りの3本は自分に向いています。他人を苦手と感じるのは仕方なくとも、自分も誰かに苦手と感じられていると自覚しなくてはなりません。

万人から好かれるのは不可能です。どんなに気を使ったところで、嫌われる人には嫌われます。国民的アイドルだって、誰もが知っているアスリートだって、熱狂的なファンがいる裏で、アンチもいるでしょう。「誰もに好かれる人が、この上なく嫌い」と言う人もいます。

かつて、若い時に一回り年上の同僚とトラブルになったことがあります。どちらが悪いという訳でもなかったと思いますが、仕事上の意見の相違です。

ただ、後から思えば自分の方が感情的になっていたと思ったので、謝罪し、関係修復に努めました。他の同僚の仲介もあって、「俺も悪かったよ」と言われ、和解ができたと感じました。

ところが結局は上手くいきませんでした。数年経っても「あいつはダメだ。」「許せない。」と言っていたと、別の人から酒の席で聞かされたことがあります。

やはり、マイナスから0に戻すのは、とてつもないエネルギーがいるのだと実感しました。嫌われている人、自分のことを苦手と思っている人に、好印象を持ってもらうようにするのは、時間がかかる上に徒労に終わることが多いと思います。

それであれば、悪印象の人に好かれるために使うエネルギーを、自分のことを好んでくれる人に使う方がずっといいでしょう。

何となく悪態をつかれているように感じる人がいる、トラブルがあって悪印象を持たれてしまった人がいる、もちろん最低限の礼儀は必要ですが、「まあ10人に一人くらいはそういう人もいるよな。」と、あまり重く受け止めず、そういうものだと割り切ってしまうのも得策です。

職場のトラブルで一番多いのは人間関係です。心地よく仕事をするためにも、「苦手だと思う人はいる」「自分のことを嫌いな人もいる」と思うと、日々のストレスが少し低減するのではないでしょうか。

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