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イギリス、フラッキング採掘解禁。

ヨーロッパ経済ニュースEUROPE NNAは2022年09月12日に、イギリス政府は2022年09月08日に、2019年から見合わせていたイングランドでのフラッキング(Fracking/水圧破砕法/Hydraulic Fracturing)によるシェール(頁岩)ガス(Shale gas)の採掘を解禁すると発表した。

これはエネルギー価格高騰に対処するための政策の一環。
2040年までに同国をエネルギー純輸出国にする目標の達成に向け、ガス生産の拡大を図る。

https://time-az.com/main/detail/77687

リズ・トラス首相(Liz Truss PM)は、膨大な埋蔵量のシェールガスの採掘は、エネルギー純輸出国を目指す目標の達成に役立つと説明した。

開発事業者は周辺地域での支持を得られれば許可の申請が認められ、半年後にはガス供給が始まる可能性があるとしている。

政府は併せて、近く石油・ガスプロジェクトに100件以上のライセンスを発行する方針を発表。これに加え、原子力や風力、太陽光などのクリーンエネルギーによるエネルギー供給拡大も進めるとしている。

フラッキングは、化学物質や砂を混ぜた水を岩石層深くに注入し、岩石がひび割れるまで圧力を高めて天然ガスを抽出する掘削手法で、言葉では理解しにくいがアニメーションで見ると容易に理解できる。

https://education.nationalgeographic.org/resource/how-hydraulic-fracturing-works

イングランドでは2011年、北西部ランカシャー(Lancashire.)州でフラッキング計画が始まったが、作業に伴う地面の揺れや環境保護の観点から反対の声が上がり、長年延期された。
2018年には試掘を再開し、イギリスで初めてシェールガスの採掘に成功したものの、地震発生を受け作業は停止された。

地震が誘発される危険性があれば、日本でこの技法は危険である。

石油・天然ガス規制機関のOGA(Oil and Gas Authority/石油・ガス局)は2019年の報告書で、フラッキングによる採掘で引き起こされる地震の頻度や規模を予測するのは不可能と結論付けた。

地震だけではなく、地盤沈下も起こりそうだ。

これを受け政府は、フラッキングに対する許可を停止することを決定した。

だが2022年に入り、ロシアのウクライナ侵攻を受けエネルギー自立が求められたことで、2022年04月には規制見直しに向けBGS(British Geological Survey/イギリス地質調査所)に調査を依頼していた。

https://education.nationalgeographic.org/resource/how-hydraulic-fracturing-works

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