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シンガポールから日本へ!CFOが語るdiniiの未来。

「dinii(ダイニー)ではどんなメンバーが働いているの?」メンバー一人ひとりにフォーカスし、担当業務や仕事に対する価値観、diniiで働くことの面白さに迫るインタビューシリーズ。

今回は、diniiのCFOに就任しているJorel Chanさん。
シンガポール出身のJorelさんが日本でキャリアを歩んでいる理由や、なぜdiniiにJoinしたのか、CFO目線で、今後のdiniiの展望などを語っていただきました!

💡 シンガポール生まれ。Durham大学、東京大学大学院卒業。GICジャパンオフィスで不動産プライベートエクイティの業務に従事した後、UzabaseのUB Venturesに入社。アーリーフェーズのSaaS VC投資などを経験。2022年にCarlyleによって非公開化。2022年10月からdiniiにジョイン。筋トレが趣味。


CFO from Singapore!

──早速ですが、Jorelさんの経歴について教えてください。まずは、シンガポールから日本に来たきっかけは何でしたか?

日本に来たきっかけは、イギリスの大学時代まで遡りますね。大学時代、エネルギー政策に関する論文を書いたんですが、その中で福島原発事故をケーススタディに選びました。その論文がきっかけで、卒業後は文部科学省と外務省から奨学金をもらい、東京大学大学院に行くことになったのが、きっかけです。

──すごいですね!学生時代から日本に縁があったんですね。東京大学を卒業した後はどんなキャリアを歩まれましたか?
シンガポールの政府系ファンドであるGICの日本支社に入社しました。ここで初めて金融業界を知り、データセンター、オフィス、レジデンスなどの不動産プライベートエクイティで1,000億円規模の案件の投資に携わりました!
コロナ禍では、UB Venturesというユーザーベース関連のベンチャーキャピタルファンドに転職しました。ここでは、国内外のSaaS企業やメタバース関連事業を展開するアーリーステージのスタートアップに投資をしました。

──シンガポールと日本のビジネスカルチャーの違いで苦労したことはありますか?
実は、日本でしか働いたことがないんです(笑)。日本での仕事は楽しくて日々充実しているので、特に苦労はないですね。これからもしばらくは日本で働くつもりです。

──diniiにジョインするきっかけは何でしたか?
最初、大学の共通の友人の紹介でMao(社長)と出会いました。diniiに大きなポテンシャルを感じたので、私個人の人脈で海外の投資家をdiniiに紹介をして、出資に至ったこともあります。その後も交流があり、diniiにCFOとしてジョインすることになりました。

diniiの強みは、ビジネスとプロダクトのプロフェッショナルたちのコンビネーションにあり

──入社して感じたdiniiの魅力はなんですか?
diniiの一番の魅力は、まず私たちのビジネスが、人々の日常生活である外食に密接に関わっていることですね。ダイニーを導入した飲食店が増えるということは、"ダイニーの加盟店”が増えることになります。

既に日本全国に加盟店があるダイニーでは、我々もいち消費者として、気軽に加盟店に食事に行くことができます。
最近では、消費者の来店頻度によって頼める限定メニューが増えたり、割引メニューが表示されたりなどのランカー制度の機能が開発されたんですが、そういった新規リリースを体験・リサーチすることも兼ねて加盟店にメンバーと飲みに行ったりします。会社もそのような加盟店調査をサポートしており、手前味噌ですがプロダクト作りへの熱意が素晴らしいと思っています!

──diniiのカルチャーや価値観について教えてください。
テクノロジーと飲食を繋げる企業として、それを体現するためにダイニーには、ユニークなキャリアを持つメンバーで構成されています。
例えば、飲食業界出身のメンバーは、飲食店・レストランの課題やオペレーションを深く理解していますし、エンジニアは最新のアプリ開発の最前線に身を置く優秀なメンバーがいます。彼らは、飲食店と消費者に最高のユーザー体験を提供するために必要なソリューションを確実に提供できる技術を持っています。

ダイニーのカルチャーの一番いいところは、一人で仕事をするのではなく、すべてのチームが互いに協力し合っていることです。例えば、開発ロードマップの次の開発機能の優先順位を決める時、私たちは常にお客様の声を一番把握している営業チームに相談しています。
こういった協力し合う文化があるからこそ、いつでも顧客ファーストで動けるのだと思っています。

と、色々言いましたが、私はカルチャーとはボトムアップで変わっていくものだと感じています。組織が成長し、新しい多様な才能が加わり、ダイニーで働くすべての人にとって本当にユニークな体験となるよう、誰もがこの成長し続ける組織のプロセスの一部となる、カルチャーはそういうものだと思っているので。

CFOが見据えるdiniiの勝ち筋

──CFOとして、飲食業界の動向について、どのような変化があると予測していますか?また、そのための戦略も教えてください。

飲食業界には2つの特徴があり、その2つがダイニーがいかに合理的でスケールできる事業なのか、また、最終的に一気通貫で飲食業界にソリューションを提供する可能性を秘めているのかを裏付けてくれています。

1つ目は、飲食店は今、日本にある店舗の中で、最もオペレーションが複雑であり、それ故の課題を抱えています。
例えば、薬局のような小売店では、「在庫管理」や「レジ機能」の改善といった基本的なソリューションしか必要ありませんが、飲食店は、「テーブル管理」、「注文受付」、「注文処理」、「決済」を始めとして、「接客業務」も行う必要があり、オペレーションの複雑さは一段と増しています。

↑オペレーションコスト低↑
- 薬局(購入→決済)
- サロン(予約→施術→決済)
- レストラン(予約→注文(ランチ or ディナー)→キッチンがホールと連携して配膳→追加注文→(繰り返し)→決済)
↓オペレーションコスト高↓

さらに小売の在庫には消費期限のようなものはそこまで気にする必要はないですが、レストランは”毎日”減価率や在庫数が変化するので、バックオフィスの管理も非常に複雑です。

オペレーションだけではなく収益に対する変数が非常に多く煩雑、かつ日々変動する

このように飲食店のオペレーションは複雑なので、飲食の課題を解決しようとしても、ビジネス的な観点と技術的な観点の両方に取り組む必要があり、参入障壁が非常に高いです。さらに、ダイニーはその参入障壁が高い領域で、店舗経営にとって欠かせないインフラであるPOSレジを提供しているので、チャーンリスクも非常に低いです。(編集補足:実数値でチャーン率は平均0.7%ほど。その中には閉店起因も含まれる)

つまり、飲食業界の構造を変えて圧倒的な価値を届けるには、点ではなく、線であるユーザージャーニーのバリューチェーンのすべてのポイントを握って、一気通貫でソリューションを提供する必要があり、それができるのがdiniiなのです。

2つ目は、飲食ビジネスは一般的に純利益率が低いので、ビジネスの改善や成長投資のためのキャッシュフローが少ないのが特徴です。

キャッシュフローが少ない主な理由は、従業員の賃金などの人件費です。
この問題を解決するために、他の多くの飲食SaaSスタートアップは、クラウドPOSを提供したり、モバイルオーダーを提供していますが、必要な人員を削減する断片的なソリューションを提供するだけになってしまっていると感じます。
そのようなソリューションは、短期的にはコスト削減に役立ちますが、コスト削減には必ず限界があるので、最適とは言えません。

さらに、「コスト削減」だけでは売り上げは伸びないのが現実です。そこを我々は網羅的にカバーしていて、ダイニーと契約すれば工数削減だけではなく、売上を伸ばすツールとして使用できます。
ダイニーがPOSレジとモバイルオーダー両方を提供できているからこそ、ID-POS(編集補足:「POS」に「ID」顧客IDが紐づいたデータ。「いつ」「誰が」「どこで」「なにを」といった情報のこと)が取得できるようになり、顧客管理(CRM)ができようになりました。

ダイニーであれば、
顧客情報を収集&多面的に分析することができるように

それをもとに顧客別の分析もできるようになるので、CRMの誕生により、今まで手探りでやっていた飲食業会において、どうすれば売上が伸びるかというデータに基づいた戦略を立てられるようになるということです。これをMao(社長)は歴史上初めて、であると強調しています。飲食業界にとってこれは本当に素晴らしいことなんです。
ダイニーがAll in One SaaS であることを考えると、いろんなツールを使うよりも効果が高く、使いやすく、そしてコストも低いです。
さらに、ダイニーを使うことでコスト削減だけではなく、売上を増やすことができます。
そこがdiniiの唯一無二の価値であり、競争優位性です。


ちなみに私がdiniiに惚れたのは、そこだけではありません(笑)。diniiのさらにすごいところは、データが取れるところです。
例えば、CRMで分析できるものは、「リピーター or 初めてきた人」だけではなく、「初来店から2回目の来店の日数(LTV)」であったり、「客単価」など様々あります。
(diniiは自社で全てのSaaSを開発しているからこそ、全ての飲食にまつわるデータを収集することができます。)

diniiは顧客情報や喫食データを活用し、飲食店の売り上げ向上に貢献しています

今後あり得る可能性としては、例えば、「焼肉のインフレ率を知りたい」という非常にニッチな課題があった時に、今はそれを知る手段はありませんが、diniiだけが、東京都の焼肉の牛タンの値段、埼玉の牛タンの値段の差がわかります。
今のは一例でしかないですが、データがあれば新しいニーズが生まれ、新しいビジネスチャンスが生まれます。SaaSは土台であり、diniiは飲食のインフラになることで、さらに飲食を発展させていきたいと思っています。

diniiのロードマップ

SaaSやデータだけでなく、Fintechやメディアなど、消費者にさまざまな価値を提供する上で、飲食業界は最も魅力的な分野の一つだと思いますし、diniiが持つ飲食業界での可能性は無限です!

diniiのCFOとして

──事業の魅力が十二分に伝わりました。本当にスケールが大きいですね、大きいだけではなく実現可能なところが凄いの一言です。事業ではなく、会社で考えたときに、diniiをどんな会社にしていきたいと思っていますか?また、会社の成長のために取り組んでいることがあれば教えてください。

diniiが安全で安定した会社になり、みんなが自分の仕事を楽しみ、自分たちが人々の日常生活に与えるインパクトの大きさを実感できるようにしたいと思っています。
この想いを実現するためには、CFOである私は、競合他社よりも早く成長するための投資を続ける一方で、会社の持続性と継続性を確保する責任を負うことになります。

特に、世界の民間・公的市場のマクロ経済状況が不安定な今、その状態の数年を乗り切る必要があります。私は、飲食業界の市場を獲得するために高い成長を維持する必要があると思っていますし、そのためにキャッシュを適切かつ効率的に配分していくのが私の仕事だと思っています。
同時に、この経済下で、今ある資金でより長くdiniiが経営できるようにするため、経営企画と共に取り組んでいます。

この場を借りてメンバーからの質問も

──メンバーからなぜSlackのアイコンがルフィなの?という質問が結構多いですが。

今ハマってるのがOne Pieceなだけで別にスペシャルな意味はないです(笑)

──Jorelさんは日本語かなり堪能ですが、大学になってから日本を知ったのになぜそんなに話せるんですか?

朝ドラを毎朝見てました。そのおかげかな(笑)。Thank you NHK!

以上、diniiのCFOのJorelさんのインタビューはいかがでしたか?
Jorelさんがここまで惚れ込むプロダクトや会社に興味を持った!という方は、是非、下のリンクから、ご連絡ください。
情報交換のカジュアル面談だけでもさせていただければ幸いです⭕️


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