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【最強の二重アゴ】ウツボの必殺技と相棒

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●もう一人の、海のギャング

今回とりあげるのは、もう一人の、海のギャング「ウツボ」。※もう一人の、海のギャングは「シャチ」。シャチの魅力は下記よりご覧ください!

ギャングというからには、ウツボにも天敵はいません。日本近海にも生息しており、暖かい場所にいます。ウツボの生息域においては、生態系の頂点です。


カニやエビなど硬い甲殻類を食べたりするタコなども、ウツボにとっては好物です。噛み付いたら最後、引きちぎるまで離しません。


それでは、そんなウツボの雑学を紹介していきます。


●ウナギの仲間

さて、ウツボの基本情報からご紹介。まず、ウツボはウネウネした見た目の通り、ウナギの仲間です。手足はなく、体をくねらせながら動きます。


サイズは1m前後〜4m級のビッグサイズまで多様です。また、個人的には長さよりも太さに注目したいのですが、ウナギなどと比べて、頭から尻尾までがまぁ太い。したかも、丸太のような丸みではなく、楕円形的なフォルムのため、余計に大きく見えます。


●ギャングだけど、実は臆病

名前の由来は、その名の通り、「靱(矢を入れる筒)」に似ているから、と言われていたり、「空洞」に潜んでいる、的な読みからきている、など諸説ありますが、見た目はともかく、「穴に隠れている」という生態からきているものもあります。


そうです、生態系の頂点でありながら、基本的には穴に隠れているウツボ。この奥ゆかしさがたまりませんが、どうやら性格は臆病のようで、自分から獲物以外のものには近づかないようです。ただし、ちょっかいを出されたりして、一度戦闘モードのスイッチが入れば手がつけられなくなります。普段はおとなしいのに、キレるとめちゃくちゃ危ないヤツ。そんなギャングがウツボです。


●最強の二重アゴ

ウツボの最大の武器は、歯です。水族館でも基本姿勢として口を開けて静止しているので、パッと見ただけで鋭い歯が並んでいるのがわかります。


しかし、ウツボは更なる隠し武器を持っています。それは、アゴが2つあることです。いわゆる、喉の奥のあたりにもう一つのアゴがあり、このアゴで甲殻類などの硬い殻も難なく噛み砕きます。また、手がないウツボにとっては、この二重のアゴと鋭い歯のコンボで獲物にガッツリ噛み付いて離すことなく、口に引き込みます。


●必殺技 デスロール

さらに、獲物を確実に仕留めるための必殺技も持っています。それが、デスロールと言われる、噛み付いてからの回転技です。これも手がないハンデを補う先方で体の回転力を使って獲物を捻り切ります。


実はこのデスロールの使い手は他にもいます。ワニです。詳細は下記記事をご覧ください。


ウツボとの共通点として、鋭い歯、強いアゴ、そして短い手があります。この身体的特徴を持つ生物にとって、デスロールは収斂(しゅうれん)進化のひとつだと思います。


尚、収斂進化については、下記動画で解説しています。合わせてご覧ください。

●ギャングのそばには美人

これはいわば鉄板。ギャングの脇は美人がかためているのが当たり前。ということで、海のギャングたるウツボのそばにも、ちゃんと美人がいます。それはオトヒメエビ。

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これはクリーナーシュリンプとも言われる、体をきれいにしてくれるエビです。とはいえ、エビからすればウツボについた微生物などを食べることでの食糧確保ができ、かつ生態系の頂点であるウツボの近くにいることで外敵から身を守れる。まさに生物界によく見られる共生関係です。


こわい顔のウツボに、美しいオトヒメエビ。このカップルはなかなかインパクトがあり、絵的な組み合わせとしても面白いですね。


●ウツボの天敵は・・・!?

さて、そんなウツボ。先ほどから生態系の頂点なんて言い方をしていますが、実は天敵がいることを忘れていました。


それは、人間です。


天敵とは捕食者のこと。そうです、人間はウツボを食べます。


ウツボがとれることで有名な紀伊半島では、昔からウツボを珍味として食べる文化があります。和歌山のスーパーなどでは普通に売っています。僕も佃煮的なものを食べましたが、クセになる美味しさで、僕はハマりました。


しかし、その名の通り、毒のあるドクウツボ、などもいますので、ご注意ください。




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