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IB生が受ける化学の授業!!

IB生になると、まず科目選択があります。
全員、6個のバンド(band)から1個づつ科目を選ぶ必要があります。
化学があるのはバンド6で選択可能です。(*自分の学校の場合)

選択科目表

選択科目に関するより詳しい説明はこちらの記事に記載

他に音楽や美術・第三言語が取れる悩めるバンドの1つかと思います。
その中で自分が選択した化学の授業の様子をご紹介します!

スケジュール

我々の学校は1授業50分で一日7限分の授業があります。
そのうちStandard Levelの化学は週4時間受けます。
そのうち1日は2時間連続で化学の授業がある日もあります。

化学の授業の内容

実験が立て続けに2個行われたので様子を少し紹介できたらなと思います。*以下の内容はIB生が必ずやる実験というものではなく、あくまで一例だということをご了承ください。

どちらも実験の内容は滴定でした。

1つ目はNaOH(水酸化ナトリウム)とC₂H₂O₄・2H₂O(シュウ酸)の滴定でした
状況としては
濃度の分からない水酸化ナトリウム溶液シュウ酸による滴定濃度を求めるというものです。

化学式 : NaOH + C₂H₂O₄ → Na₂C₂O₄ + 4H₂O
(中和するので滴定の時はフェノールフタレインで判定する。)

器具
- はかり
- メスフラスコ
- ビーカー
- ガラス攪拌棒
- メスシリンダー
- コニカルビーカー
- ビュレット
- 漏斗
- フェノールフタレイン
- 水酸化ナトリウム溶液
- シュウ酸
+ 白衣 & 安全ゴーグル

手順 (大まかに)
1. シュウ酸溶液をつくる。(モル濃度0.1まで希釈する)
2. 滴定をする
この2段階で、4回同じ実験を反復しました。

結果的には水酸化ナトリウム溶液のモル濃度は0.44くらいという結果。

そしてこの実験のLab Reportを書きました。Lab Reportでは
Independent Variable (独立変数)
Dependent Variable (従属変数)
Control Variable (制御変数)
を示したり。

元データをもとに処理データを作ったり。
不確かさ・Uncertaintyを計算したり。
集めたデータを元に考察し、結果がどうだったか評価したり。
結果だけでなく手法を評価したりします。

次に2つ目の実験を紹介します。
2つ目の実験は卵の殻に含まれる炭酸カルシウムの量を逆滴定を使って測定するという実験です。

班によって変わりますが、
自分たちは卵の殻の色と含まれる炭酸カルシウムの量の関係性についての
実験を計画しました。

逆滴定(化学式)
CaCO₃(s) + 2HCl(aq) → CaCl₂ + H₂O(l) + CO₂(g) ・・・Step 1
HCl(aq) + NaOH(aq) →NaCl (aq)+ H₂O(l) ・・・Step 2 (滴定)
過剰量のHClをStep 1 で加える。
余ったHClをNaOHで滴定する。そのNaOHから余ったHClの量、さらにHClと反応したCaCO₃の量を求める。(これが逆滴定という手法。)

炭酸カルシウムの量を求める手順としては
1. 滴定した値からNaOHのモル数を求める (体積×濃度)
2. NaOHとHClのモル比から余ったHClの量を求める。
3. 最初に入れたHClのモル数から余ったHClのモル数を引き算する。
4. 3. で出した値が炭酸カルシウムと反応した塩化水素(HCl)の量
5. 炭酸カルシウムと塩化水素のモル比から炭酸カルシウムのモル数を計算
6. モルを質量に直す。
以上

この逆滴定という手法を習ってそのあとにこのような実験をしました。
この2つ目の実験のあとにも数週間の提出期間でLab reportを書きました。

再掲にはなりますが、Lab reportでは以下のような内容が必要になります。

  • 実験の背景

  • 従属変数や独立変数などの設定

  • 仮説を立てる

  • 手順を記す

  • データを集める

  • データのプロセス

  • グラフ化

  • 考察(analyze)

  • 結論

MYP生へ
MYPを受けている・受けたことがある方は理科の実験でやる、クライテリアB,Cと似たステップなので馴染みがあると思います。なのでMYPを受けている人は、これに限ったことではないが、今のうちから理科のB,Cの課題をしっかり取り組み、やり方を身につけるとIBDPの時のためになります。
そのような点でMYPの課題はIBDPに直結するので、、、
MYP生のみなさん、課題を頑張りましょう!!


以上実験の内容についての概要でした。実際に班の人たちと協力し実験をしレポートを書くまでが実験です。実験は化学の楽しい部分の一つです。授業ではもっとスライドを見てノートを取ったり問題を問いたりする時間も多くあります。今回は化学の楽しい部分を見せれたらいいなと思い、私の学校の実験について書きました。私の学校ではIB完了までに4-6回ほど実験をすると話を聞きました。

化学の授業では上で書いたような実験も行いますが、当然それ以外は普通に授業を受けます。その授業はスライドを使って先生が話しながら、途中で練習問題が出て、それを生徒がボードで前で解いたりしながら進んでいきます。授業の時間を演習に使ってる時間もあり、その時は先生は前では話さず各自わからない問題を様子を見ている先生に聞いたりする時もあります。


この記事が科目選択の手助けになれば幸いです。また他の科目に関する授業の様子をできるだけ載せていきます。ぜひご覧ください。

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