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「内側をちょっとだけ見せる」アイデアで、本の当たり前を手放す


1.今日のアイデア

「内側をちょっとだけ見せる」アイデアが、本の表現の幅を広げるのでは?

2.アイデアの中身

現代における書籍というモノは、誰もが使いやすいように、あるいは読みやすいように、洗練されたデザインをしています。

「絵や文字の書かれた、紙の束」
「誰かが、何かを伝えようとしているモノ」
「めくることで、自分はその情報を得ることができる」

といったことが、すぐに分かります。

本を見て、用途が分からない、という人はいないでしょう。

まさに、人類史に残る大発明だと言えます。

しかし、その当たり前のデザインを崩すことで、面白い表現ができるかもしれません。

たとえば、表紙の一部に穴を空ける。

しかけ絵本などではよく見られる手法ですが、これは「本」という構造を立体的に活用したテクニックです。

「紙の束」ではなく、「一つの箱」として捉えています。

表紙に穴を空ける、ということは「内部ページの文字の一部が、表紙から見えるようになる」ということです。

表紙と、1~11ページに同じ大きさの穴が空いていれば、12ページ目の文字の一部が見えるようになります。

表紙から見える12ページ目の文章と、実際に12ページ目を読んだときの文章に別々の意味を持たせれば、新しい本の表現になるかもしれません。

また、「本の側面からページが飛び出している」というのも、一つの表現かもしれません。

これも、「外側から、内側の状態が一部だけ見える」というアイデアですね。

組み合わせて使えば、「外側からの印象と内側からの印象が、まったく異なる」という本も作れるかもしれません。

いずれにせよ、「外側から内側の一部が見えるようにする」という考え方は、いろんな場面で応用が利きそうなアイデアですね。

3.アイデアのきっかけ

「外側から内側の一部が見えるようにする」というアイデアは、実はいろんなサービスで使われています。

たとえば、枕やクッションなどは、材質や生地の一部を触れるようになっている商品がありますよね。

Kindleでは、本の一部を無料で読むこともできます。

ゲームの体験版や、「試供品」も、商品の一部をお客さんに実際に体験してもらうことで購入に繋げる、という考え方です。

つまり、「外側から内側の一部が見えるようにする」というのは、「サービスの一部を、お客さんにちょっとだけ体験してもらう」ということなんですね。

ミステリー要素の強いエンタメ作品では、逆に体験版をミスリードにして、本編を面白くさせる、という使い方もありますね。

今回は、そのアイデアを本の表現に応用してみよう、という試みでした📚

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