アノニム:原田マハ:こんな原田マハ、はじめてだ!

「アノニム」(94/2020年)

こんな原田マハ、はじめてだ!

アニメ化ありきの企画なのか?登場人部のイラストがあるぞ、どうやって読めば良いのだろうか、謎だ。マハ、ラノベ化計画!?

完全エンタメ作品です。いや痛快。美術、芸術に関わるプロフェッショナルで構成せれる、ルパン三世的な正義の窃盗団が大活躍します。笑っちゃうほどに無敵モードです。もちろん、ベースにはいつも通りの絵画に関する「知識」と「思い」が流れています。今回はポロックが大きなテーマです。そして、あまり知ることのないオークションの世界が描かれてます。

ポロックの背景を知って、あの絵画の意味が少し、いや、かなり分かりました。あれは「発明」だったのですね。今までの絵画からの「飛躍」だったことを知り、無性に実物を見たくなりました。絵画を見る時には、出来る限り「情報」に触れずに、シンプルに絵と向き合いたいと、今までは考えていたのですが、ポロックに関しては、このスタイルの誕生の背景を知ってから見た方が、本質を鑑賞できるのではないでしょうか。

絵画のオークションも舞台裏は面白そうですね。お客を先に見つけておかなければ成立しない、当然ですよね。開催までにほぼ仕事は終わってて、オークションはセレモニーなんだけど、それを盛り上げるのが役目ってことなんですね。

そして、舞台設定が香港というのもタイムリーです。本作は学生の民主化運動とリンクしてますが、今の状況を鑑みると…

続編、多分、あるのでしょう。実写よりもアニメかな?登場人物が多国籍軍団なのでハリウッドじゃないと作成出来ないでしょう。

この記事が参加している募集

読書感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?