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カモン カモン - 監督:マイク・ミルズ (2021)


子供の時には持っていた想像力とか束縛のない自由な発想みたいなものを人生の経験とともにどんどんと失っていったり無自覚に諦めたり無意識に忘れていったりしてる。つい大人のものさしや都合で型にレールに当てはめようとしてしまいがちな中、戸惑いながらも失敗しながらも相手を一生懸命理解しようと努力するジョニー(ホアキン)の姿勢が誠実で素敵でこうありたいよな、と思わされる。仕事ではたくさんの子供達と触れインタビューを通じてたくさんの話を聞いてるにも関わらず、実際の子育てに直面してその苦労がどれほどのものか、というものが「母親」ではなく「叔父」を通じて描かれるのも面白いし「母親」という存在の偉大さが語られた素晴らしい映画だと思った。

"母性とは我々の文化において、
完全な人間とは何かという葛藤を埋める場所だ。
母親は、個人や政治の失敗、あらゆる問題への究極の生贄であり、すべてを解決するという不可能な任務を背負っている。
我々は母親に、社会や我々自身の最も厄介な重荷を押し付けている。"

まさしく。

またこの映画から希望を持てたのは、子供達から語られる様々な言葉には明るい未来を創造しようとする想像力に溢れていたところかな。こんな世界でも先へ先へ未来へ一歩ずつ歩いていこうと思わせてくれる本当に良き映画でした。


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