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バーバルコミュニケーションとノンバーバルコミュニケーション

私達は普段、言葉を介してコミュニケーションをとっていると思われがちですが、コミュニケーションは言葉だけではありません。
今回は、そんなお話をしていきたいと思います。

1.コミュニケーションとは

私達は普段、「コミュニケーション」という言葉を当たり前のように使っていますが、そもそもコミュニケーションとは何でしょうか?
コミュニケーション(人間同士で行われるコミュニケーション)とは、二人以上の人間同士が、意思や情報や感情を相手に正しく伝え、また相手からも誤りなく受け取り、それを共有することを言います。
コミュニケーションは一人で行うものではなく、話し手と聞き手がいること、一方向ではなく双方向で行うものです。話し手と聞き手として、相互にその役割を交代しながら、相互のやりとりを行うことで成立します。

2.コミュニケーションの目的

コミュニケーションを行う目的は何でしょうか?コミュニケーションの目的は様々でありますが、大きく分けて以下の3つが挙げられます。

①情報の発信・受信をする
②相手との友好関係を生み出す
③相手に何かを依頼する

①情報の発信・受信をする (報告・連絡・説明など)
自分が入手した情報を相手に伝えたり、逆に相手が入手した情報を教えてもらうもの

②相手との友好関係を生み出す (挨拶・雑談・会話など)
自分自身のことを相手に知らせて、興味や関心を持ってもらい、友好的な関係を維持するためのもの

③相手に何かを依頼する (依頼・忠告・説得など)
自分が望む行動を相手に起こしてもらう、何かをしてもらう、あるいはやめてもらうためのもの

3.コミュニケーションの手段

コミュニケーションの手段には、話す・書くなどのバーバル(言語的)コミュニケーションと、言葉を使わないノンバーバル(非言語的)コミュニケーションとがあります。

バーバルコミュニケーションとは、相手に伝えたいと思っていることを「言語(ことば)」で伝えるコミュニケーションを言います。話し言葉だけでなく、文章や文書・メモなどの書き言葉もこれに含まれます。

一方、ノンバーバルコミュニケーションとは、ジェスチャーや仕草、表情、態度などの言語以外のコミュニケーションを言います。例えば、声の大きさや声質、話すスピードや明瞭度などの疑似言語、表情や目の動き、姿勢などの身体動作、身長や体重、髪型、服装などの身体特徴、撫でる、叩く、握手するなどの接触行動が含まれます。

4.メラビアンの法則

コミュニケーションにおいて、実はノンバーバルコミュニケーションがとても大切だと言われています。その際によく例に出るのがメラビアンの法則です。
心理学者のアルバート・メラビアンは、人は「言語」「視覚」「聴覚」で矛盾する情報が与えられた場合に、人がその中のどれを優先して受け止めて、話し手の感情や態度などを判断するのかという実験を行いました。その結果、私たちは言語から受け取る情報は7%に過ぎず、その他の93%は言葉以外の要素である視覚情報や聴覚情報を優先して判断しているという結論となったそうです。

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話す内容がどれだけ充実していたとしても、ノンバーバルコミュニケーションが豊かでないと、円滑にコミュニケーションが取れないことがうかがえます。

5.話を「きく」ということ

コミュニケーションは一方向ではなく双方向で行うものであり、円滑に話し手と聞き手の役割交代を行う必要があります。一見、聞き手の場合には相手の話をきいているだけであり、何かを行うということはないように思われますが、「きいている」ということを示すためにも、ノンバーバルコミュニケーションは有効です。

「きく」という行為は「聞く」「聴く」「訊く」の3通りあります。
「聞く」は音声が自然に耳に入ってくる状況、つまり「聞こえる」という状況を言います。「聴く」は意識的に、あるいは能動的・積極的に「聴く」ことを意味します。そして「訊く」は尋ねる・質問するといった意味も含まれます。

豊かなコミュニケーションの為には、単に「聞く」だけでなく、相手の話を「聴く」と共に、相手が話しやすくなるように適宜「訊く」というやりとりをしていくことが大切です。

6.豊かなコミュニケーションの秘訣

豊かなコミュニケーションを育むためにノンバーバルコミュニケーションは欠かせません。
聞き手がことばだけでなく、表情や姿勢、視線などで反応を示すことで、話し手も話がしやすくなります。例えば話題に即した表情で聴く、身体や顔を話し手に向けて姿勢をやや前傾にして聴く、目の高さ(視線)を同じくらいにする、話の節目や内容に応じて視線を向けるなどの方法があります。頷きや相槌も有効です。話題に合わせた声の大きさや声色で相槌をすると、話を聞いていることが相手に伝わりやすくなります。

普段のコミュニケーションをより豊かにするために、ノンバーバルコミュニケーションを意識してみましょう。

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