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想いがこだまするあの瞬間をまた JAPAN JAM 2022

ずーーっと幸せだった。終わるのが恋しくて、永遠のように長くも感じられて、だけど一瞬のようにも感じて。まるで夢の中にいるみたいな時間だった。
以前書いたRising Sun2019でのELLEGARDENの感想より

夢見心地だったRISING SUN2019のELLEGARDEN。野外フェスが本当に夢の時間になってしまった2020年。あれから約3年がたった。

あれから色んなことがあった。ボロボロになりながら働いたこともあった。恋愛からは距離をおいてお休みをしてみることにした。ほとんど鬱になって屍のようになりながら這いつくばったときもあった。

LIVEがない日々の中でも音楽には何度も力をもらった。辛いことも嬉しいことも色んな経験をするたびに好きな音楽の幅は広がっていった。今まで特別ではなかった10-FEETが好きになった。病んでいたときはずっと「蜃気楼」と「VIBES BY VIBES」を聴いていた。1人でカラオケに行ってめちゃくちゃ音痴になってリズムもめちゃくちゃになりながら蜃気楼を歌ったときもあった。(鬱になると音感もリズム感も麻痺するのだとその時知った)

そんな日々をこえて2022年5月8日、JAPAN JAMの会場でトリの10-FEETが演奏する蜃気楼を聴く自分がいた。

2019年のELLEGARDENのあの時間以来の心が震えるような特別な時間だった。それは夢のようなあの時間と似ているけどまた違っていて、未来に向かっていくような時間だった。

自分の中で止まっていた時間が動き出すような、どこかに閉じ込めてしまっていた感性や感情のスイッチが再び入るようなエネルギーを受け取った。月並みな表現だが自分にとって音楽が特別であることを再確認した瞬間だった。

ライブハウスにはライブハウスの魅力が、コンサートホールにはコンサートホールの魅力がある。野外フェスが持つ魅力は野外フェスに行ったことがある人なら感覚的にわかると思う。

大空の下で開放的になった心で変わりゆく空とともに時間の流れを感じて、色んな人が集まって、熱狂的なファンもそうでない人も一緒に音楽を共有する体験。

自分にとっての音楽の原体験も高校の時にLIVEのことも何もわからないまま参加した大型野外フェスRISING SUNだった。(今思うとLIVEデビューがオールナイトのRISING SUNなのはめちゃハードだった。笑 あの日は大人は苦行だと思いこんでいたが楽しそうな大人がたくさんいて未来に希望を抱いた日でもあった。)

昨日、蜃気楼を聴いているとき、多くの人の祈りや念のような想いが入り込んできたような気がした。

ある人はこれまでの日々を振り返っていたかもしれない、ある人は詞に自分を重ねていたかもしれない、ある人は声を出してシンガロングやモッシュができるいつかの日を夢見ていたかもしれない、ある人は初めて聴いた曲だったかもしれない。

LIVEに行ったときに感じる充実感はいったいなんなのだろうか。ふと考えてみた。

それは人の想いがこだまする響き合いなのかもしれない。人から人へと共振する想い。アーティストから客席へ届いた想いが客席からアーティストへ還っていき、そしてアーティストから客席へと、あるいは人から人へと、ぐるぐるまわっていく輪。この循環をだれかがロックンロールと呼んだのだろう。

何かを語らないと音楽を奏でられない時代になった、何かを語らずにはいられない時代になった。それなのに何かを語るには誰かに刺される覚悟のいる時代になった。一人ひとりが色んなことに向き合いざるをえない時代になった。それは必ずしも悪くはないのかもしれない。

どんな時代でも、言葉をこえて、時間をこえて、人をこえて、音楽が健在で、音楽が音楽であることは、揺るぎない真実だった。

音楽が好きだなあって思う自分を再確認できた。あの瞬間を通して止まっていた何かはたしかに動き出した。

自分の枠から一歩ふみだして、もっと勇気を出そうと思えるような、向き合う人をもっと愛そうって思えるような、きっかけになった。

本当に久しぶりにnoteを書いたから、自分の考えや想いを文章にする行為も久しぶりで、拙いけれど、それでも今書けることを書きたいと思った。

そんなきっかけをくれたことに感謝。これまでみんなが目の前のことを頑張ってくれたこと、色んな批判を受けながら色んなものを背負ってこの日を創ってくれた尊さに敬意と感謝を込めて。ありがとうございました。

自分も自分の人生を生きながら、できることをやっていけたらと思います。

明日から久しぶりの仕事だなあなんて思っていたけれどそんな気持ちは吹き飛んでがんばろうと思えてきた…!またいつか会う日まで、この世界の一員として精一杯生きていく。日々の中に小さなプラスを生んでおくり出せる人間であれれば。

本当に全アーティスト素敵で最高で、書きたいことはたくさんあるけれど、今日はあの瞬間のこの想い1つ書くだけでまずはお腹いっぱいだったからまずはこの想いをnoteに。また少しずつnote、書いていければと思います!


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