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田原俊彦ライブ評11月10日。東京国際フォーラム。

 昔でいえば還暦といえば「年寄」であり、仕事からの「引退」を意味する。澤地久枝の『妻たちのニ・ニ六事件』を読むと働いている未亡人が60歳で体がきつくなり、定年という制度はよく出来ていると述べる件がある。いくら時代、食物が昔より質が向上したとはいえ、やはり還暦を過ぎてキレがあるダンスをステージで披露するのは素晴らしい。フレッド・アステア、ジーン・ケリーも還暦を越えてダンスをしているが、その挑戦に挑まんとしているのが田原俊彦である。
『田原俊彦「60th Birth Anniversary TOSHIHIKO TAHARA Double T Wonderland 2021」』に参加する貴重な機会を得た。田原は今年還暦を迎えたが、新型コロナ禍でなかなか還暦公演が実現できなかったが、2021年11月10日にその機会を得たのである。
 会場や客席は写真のように赤一色。「何故だろう?」と考えていたが、「そうか!還暦だからか!」と無粋な私は黒の服で来たのはここだけの秘密である。
 これまでの田原俊彦感といえば、近藤真彦と並ぶジャニーズの二枚看板。2人ともジャニーズを辞めて、田原は一時期、いわゆる「ビック」発言で表舞台から干された印象がある。
 しかし、爆笑問題との共演や地道なライブ活動を継続して今があるのである。
 一曲目から田原は踊りまくる。『ハッとして! Good』、『哀愁でいと』、『抱きしめてTONIGHT』など、『教師ビンビン物語』での全盛期を思い出したが、田原の全盛期は今なのである。
 新曲『HA-HA-HAPPY』を歌う前に自身の死生観を触れながらファンに感謝する様に好感を持てた。
 短いインターバルでアンコールをこなし、2時間15分を完走した田原俊彦に心から拍手を送りたい。

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