秋山大輔

秋山大輔 (あきやま だいすけ)1976年3月19日神奈川県生まれ。日本大学農獣医学部…

秋山大輔

秋山大輔 (あきやま だいすけ)1976年3月19日神奈川県生まれ。日本大学農獣医学部拓殖学科卒業。大学卒業後から文筆業を開始。主な論文に『撃論ムック』Vol.29 『三島由紀夫の「贖罪』、『JAPANISM』2015年 27号『日本はまだ「統治下」にあるのか』等。

最近の記事

沢田研二 正月LIVE 2024「甲辰 静かなる岩」ライブ評

去年のさいたまスーパーアリーナのライブに参戦し、いつでも一生懸命パート2のツアーにも参加し、沢田研二の凄みを存分に体感した。そして今年は沢田研二と同年代のビリー・ジョエル日本公演を堪能した後だけに、同年代の沢田のライブを楽しみにしてしまうのも人情だろう。70代のミュージシャンで日本とアメリカの両横綱な様なものだからだ。  一月の間にレジェンドを2人も鑑賞できる歓びに胸は震えていた。そして東京国際フォーラムに足を運んだ。  会場は満員で否応なしにも、コンサートへの期待は高まる。

    • 萩原健一さんイベントのお知らせ。

      3月2日、萩原健一さんのイベントに向けて川野さん、伝説のキーボードプレイヤー、篠原信彦様、萩原健一さんのご親族、一色泉さんと打ち合わせを行いました。貴重なイベントになること、間違いなしです!皆様、ご参加宜しくお願い申し上げます。 #萩原健一

      • 1月24日 "ONE NIGHT ONLY IN JAPAN BILLY JOEL IN CONCERT"そして新曲へ。

        1月24日 "ONE NIGHT ONLY IN JAPAN BILLY JOEL IN CONCERT" 私の初のビリージョエル体験は中学生時代に遡る。NHKの英会話教室で「My Life」が紹介されたことに起因する。そこの先生が「曲調は明るいですが、内向的な作品なんですよね」と語っていたのが印象的で、その事を理解するにはあと、数年必要とした。初めてビリーのライブに参加したのは1991年の「Storm Front Tour」である。まだ中学生の身分での初体験であったが、一つ

        • 「勝手に来日記念 “Taiki sings Billy”」ライブ評

          1月11日は象徴的な日となった。1月24日に来日するビリージョエルを顕彰する素晴らしいライブに参加できたからである。場所は老舗のライブハウス、高円寺のJIROKICHIである。題名も「勝手に来日記念 “Taiki sings Billy”」である。そして心揺さぶられたのが、沢田研二さんと長い期間ツアーをして来た通常「鉄人バンド」でご活躍されたお二人、東京ドーム、そして様々なホール級のステージで演奏されてきた方々をライブハウスで鑑賞できる!これ以上の贅沢があるだろうか。手を伸ば

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          11月23日 沢田研二 『まだまだ一生懸命 PARTⅡ』ツアーファイナルライブ評

          11月23日、勤労感謝の日。沢田研二さんの『まだまだ一生懸命 PARTⅡ』ツアーファイナルに参加した。 最速でコンサートレビューで絶賛の嵐であったが、私もコンサートが終わった後に感じたのは昭和歌謡の底力である。  「沢田研二 75歳」がネットでトレンド入りしたと仄聞した。私が思ったのは、私が幼い時、青春時代を過ごしていた時に活躍していた歌手が多く鬼籍に入ったことである。沢田と同級生の谷村新司。大橋純子、そしてKAN。そしてコンサート終了後暫くしてから沢田研二賛歌と言える貴重な

          11月23日 沢田研二 『まだまだ一生懸命 PARTⅡ』ツアーファイナルライブ評

          雑感。

          Xでも書きましたが、亡くなった谷村新司さんとさんは同学年。「あれ?谷村さん75歳じゃないの?」と思っていましたが、谷村さんは1948年12月11日生まれ。74歳。お誕生日を迎える前にお亡くなりになられたのですね。無論人間等しく歳を重ねる訳ですが、死は平等に訪れます。僕も47歳になりますから、子供の頃から活躍されていた方がこの世を去るのは致し方ない自然の摂理と言えますね。寂寥感はあります。  昔はレコードを買うのも高く、お小遣い貯めたり、バイトをして購入したものですが、今はネッ

          雑感。

          芸能はイメージを生業とする商売なので、政治的な発言、リスクある発言はタブー視されてきた。山下達郎さんの御言葉が燃え上がっていますが、まあ、僕は山下さんの音楽はイージーリスニングなのでクリスマスの曲と、チラホラしか知りませんが、みんな変に色んな事にセンシティブになる時代だからこそ、自由に語ればいいと思う。  例えば沢田研二さんは、還暦になってから「我が窮状」を筆頭に東日本大地震以降は脱原発ソングを歌ってきた訳です。無論沢田さんの場合はインディーズ・レーベルからリリースしているか

          沢田研二 2023年6月25日 さいたまスーパーアリーナライブ評

          沢田研二は樹齢75年の大樹である。伊集院静の様だが私はそう感じる。生命感溢れる樹木には鳥や虫が集い生態系を形成していく。 我々ファンは、樹齢75年の生き様に魅了され、その「力」を「感動」を得ようと、因縁の地、さいたまスーパーアリーナに集ったに違いあるまい。今回のライブはWOWOWでも放送されたのと、2万人規模の会場ということで、様々なジャンルの方々が訪れたということで、ツィッターから様々なblogで感想が溢れかえっていた。私は違う角度から分析してみたいと思う。  私は、コンサ

          沢田研二 2023年6月25日 さいたまスーパーアリーナライブ評

          新刊『萩原健一と沢田研二、その世紀』発売のご案内。

          皆様、いつも大変お世話になります。出る出ると言っていた新刊ですが、Amazonページがやっと出たのでお知らせいたします。オンデマンド出版のため、Amazonか書店注文での販売になります。書店には並びませんが、充実した内容となっております。 是非皆様、是非ご予約お願い申し上げます。お手にとってみてくださいね。 萩原健一と沢田研二、その世紀 ~涙のあとに微笑みを~ (MyISBN - デザインエッグ社) https://amzn.asia/d/6zVAuvo 作品内容紹介文

          新刊『萩原健一と沢田研二、その世紀』発売のご案内。

          佐伯祐三 自画像としての風景展を観て。

           佐伯祐三展に行ってきました。大阪、中之島美術館で開催されていた「佐伯祐三 ― 自画像としての風景」てあるが、中之島美術館開館1周年を記念しての満を持しての開催である。元々は実業家、山本發次郎が所有していた佐伯祐三コレクションを元にして美術館を建設予定であったが、約40年もの月日を要した美術館である。  有名な「立てる自画像」、「郵便配達夫」は中之島美術館収蔵である。やはり佐伯の絵で印象的なのは直線的なタッチである。線の集合体で作品が構成されており、セザンヌ風なタッチの作品を

          佐伯祐三 自画像としての風景展を観て。

          戦艦三笠を訪れて

          久世光彦は『みんな夢の中 続マイ・ラスト・ソング』で、「北へ」と題して「北」に着目した曲を紹介している。例えば大東亜戦争が始まる頃から歌われていた「北帰行」、「津軽海峡冬景色」、「北国行きで」、「北へ帰ろう」、昭和52年にリリースされた小林旭の「北へ」を続けて久世は書き連ねている。そこで私が気になった一節がある。 「北帰行」を作詞作曲したのは宇田博である。そこで、久世はこう書いている。 「この歌を作ったとき、宇田博は旧制旅順高校の二年生で、休暇か何かで東京の実家へ戻っていたの

          戦艦三笠を訪れて

          岸谷香 感謝祭2023 ライブ評

          「岸谷香」と聞いた時、頭に大きなクエッションマークが浮かんだ。そうか、奥居香が岸谷五朗と結婚したから岸谷香なのだ。そんな単純な問いに私の脳は立ち止まってしまった。結婚した時は話題になったよなあと、脳内が中学生時代に振り戻っていた。振り返ってみると「Diamonds」のシングルリリースが1989年4月21日。当時、私は13歳。中学生1年生でした。あの頃はみんなお小遣いで「Diamonds」のシングルCD買っていたのではないだろうか。中学生時にはまっていたのは、ザ・ローリング・ス

          岸谷香 感謝祭2023 ライブ評

          猪瀬直樹著『太陽の男 石原慎太郎伝』評。

           2022年2月1日。昭和を代表する伝説が逝去した。石原慎太郎。まさに「巨星墜つ」てある。本著で注目しなければならないのは、石原慎太郎と同じ作家であり、東京都知事と副知事としてタッグを組み、都政を推進してきた猪瀬直樹氏が、身近で数年接してきた立場で石原慎太郎伝を書いたことであろう。やはり若い世代には政治家のイメージが強いだろうが、石原の原点は作家であり、本著のテーマである「価値紊乱者」として三島由紀夫から激励され世に出ることになる。そして、商業的処女作である『太陽の季節』から

          猪瀬直樹著『太陽の男 石原慎太郎伝』評。

          ハードカバーと文庫どちらにすべきか。

          私には持論があり、ハードカバーと、文庫で出版されている本は、ハードカバーを手元に置きながら文庫本を中心に読むのが大切だと思う読書好きです。 ハードカバーは無論再版されますが、誤植の再確認、再校正、再校閲がなされて、ある意味本がブラッシュアップされる。本の間違いが減るわけです。  出版社によりますが、ハードカバーが文庫になれば、さらに見直され誤植、間違いはハードカバーに比べて格段に減る。それに著者による解説や、加筆があったり、他の有識者による解説があったりとお得なのだ。昔、三島

          ハードカバーと文庫どちらにすべきか。

          軍服の美と禁秘。

          私が沢田研二が夜のヒットスタジオで熱唱する『サムライ』を観たのはいつの日であったか。確か初見はYouTubeだったと思う。何気なく、『勝手にしやがれ』、『時の過ぎゆくままに』と素晴らしい映像が目白押しであったのだが、ナチスのハーケンクロイツの腕章を身につけ、指を天界に突き上げて歌い出す沢田研二は甘美であり、背徳であり、魔的であった。永遠のハンサムガイ、アラン・ドロン主演映画の題名から名作詞家、阿久悠は『サムライ』の題名を取ったが、不器用だが美学を貫く一本気な男の姿を見事に書き

          軍服の美と禁秘。

          年の瀬の訃報に接して。

          訃報が多すぎて頭が混乱してきております。神は何故、素晴らしい方々を天に召されるのかと思います。今年は私自身、叔父を2人お見送りしました。石原慎太郎氏、安倍元総理、そして、今日、佐藤蛾次郎さんと、水木一郎さんの訃報に接する。子供の頃から普通に活躍してこられた方々がこの世から去っていく。寂しい年の瀬になりました。 水木一郎さんは元気印で、少し前に亡くなった志垣太郎さんの様に「死」とは無縁の方だと思っておりました。水木さんの功績は様々な方々が書かれているので省きますが、『マジンガー

          年の瀬の訃報に接して。