スペースレポ・第4回ソドワスペース「ラクシアにおける冒険者・ヴァグランツの社会的地位について」

はじめに

本記事はTwitterのスペースで行った、ソード・ワールド2.5に関する考察を記事に書き起こしたものです。Twieetのアカウントはこちら
ソード・ワールド2.5はグループSNEが出版するTRPGシステムです。

スペースの詳細は以下の通り。
2023/07/09 前半:14:00~15:00 ゲスト:2人

1時間ほどやりました。

公式の具体的記載

ルールブックに書かれている具体的な地位や、名誉について纏めました。
事前資料として使ったものでもあります。

資料1:冒険者は頼りになる存在であり、尊敬される存在であり、恐れられ、崇拝される存在ともなります。なにより彼らは自由の象徴と考えられているのです。(Ⅰ.364)

資料2:ヴァグランツの社会的地位は、冒険者以上に低いものだと言わざるを得ません。(OPB、6頁)

以上のことから、冒険者はさほど社会的地位が高くない。しかし、英雄視されたり、尊敬されることもある。ヴァグランツは最底辺以下の存在、ということが解ります。このことを念頭に置いた上で、1時間ほど考察してみました。

スペースで出てきた考察

冒険者

まず最初に出てきたのは南北問題。北のアビスに近ければ近いほど、冒険者の社会的地位は高くなるだろう、という話でした。これは第1回のスペース、「冒険者ギルドについて」でも出てきました。未だ危険の多いラクシアでは「強い奴=凄い奴」という図式が成り立つということでしょう。
一方、アビスの脅威が多くない南部や平和な地域では、あまり重要視されまい、という話でもあります。

次に名誉点。具体的にいうと冒険者ランクがいくつかで社会的地位が代わってくるだろうという話になりました。というのもルールブックⅡに「名誉点が高ければ驕ってくれたりする」とあるからです。加えて、冒険者ランクが高いということは強いということ、「強い奴=凄い奴」の図式からも、冒険者ランクは社会的地位に明確に関わってくるだろう、となりました。

また普通の農民や職人は安定した収入が得られるのに対し、冒険者は依頼をこなす不定給であることも考察の対象です。そもそも、ヒーリングポーション100Gは高いだろう、という話を軸に、依頼で受け取った金は装備・準備の金で殆ど消えてしまう、ということを問題視しました。たしかに冒険者ギルドに依っては、アイテムの支給などありますが、衛兵や軍隊と比べると、装備を自前でそろえるのは厳しい。

あるいは、自前で冒険者が装備を揃えるからこそ、冒険者ランクの高い冒険者は羨望の的になるのかもしれません。

また冒険者ランクで社会的地位が代わる、というのは我々に言う「自由業」のようなものだと話になりました。ミュージシャン、スポーツ選手、アニメ歌手。名前の売れているものであればあるほど、社会的地位は高くなり、一方で駆け出しは下に見られがち。ここら辺が妥当な感覚かもしれません。

話は変わるのですが、面白い話として、「彼氏になって欲しくない職業ランキング上位」ということも考察に挙がりました。そりゃそうだ笑
直ぐ死ぬかもしれない、収入も不安定、せめてブロードソード級以上でないと付き合う話にしちゃダメだろ、ということが話題に挙がり、女性冒険者はどういう扱いを受けるのだろう?という話も少し出てきました。次はそこら辺を考えてもいいかもしれませんね。

ヴァグランツ

続いてヴァグランツの話に移りました。
まず、5~6Lvを超えないと、そもそも信用ならんという声がありました。
というのも、山賊崩れ・傭兵がそのLv帯ですし、低レベルの依頼は村人が頑張れば何とかなることが多い、という理由です。

また7~8Lvのヴァグランツも、身なりが整っていたり、ちゃんと名前が通っていないと”怖い”と思って近づかれないだけ、という話になりました。
つまり、高レベルで小綺麗だと何とか社会に参入できる、ということです。
冒頭の公式紹介であった通り、社会的地位は冒険者以下、最底辺。何なら社会にも参加できていない、と思いました。


以上


TRPG。中でも特に『捏造ミステリーTRPG赤と黒』が非常に好きです。