忙しい時の糖尿病との付き合い方

忙しい時の糖尿病との付き合い方を考えよう

12月から3月は治療や通院の中断が多いようです。
仕事が多忙な時期、あるいは仕事や家族の事情でストレスが重なった時というのは、治療や通院の中断リスクとなります。

今回は忙しい時などストレスのある状況で糖尿病とどうやって付き合っていくかを考えていきたいと思います。

Bestの次はBetter

ストレスのある状況でのでは、優先順位を組むことが大事です。
あれもこれもは一旦捨てましょう。 

〇〇をしても☓☓をしないなら無意味ということはないです。 
忙しくて食事にまで気を使うことができなかった。 そういった状態でも通院や糖尿病の治療はムダにはなりません。

Bestが達成できなくても、Worstを避けることはできます。よりBetterな方法を探していきましょう。

ストレス下での戦略が必要です。

意識をどのように配分しようか

仕事のこと、家族のこと、将来のこと、自分のこと・・・・。その中で健康についてどれぐらい意識を配分できるか。

ストレスの少ないときであれば、健康について意識することができます。しかし、ストレスが増えると健康についての意識することは難しくなります。

自分自身に向ける意識配分を守ろう

私達が生活をしていると沢山の広告があなたの注意を引きます。 商品は買うように、会社は働くようにあなたの注意を引こうとします。 

今までAIDAMAやAISASといったマーケティング用語を聞いたことがあるかもしれません。これらの最初がAttentionであるように、いろんな商品があなたの意識配分を取り合っています。

私達は自分自身にむける意識配分を守る必要があります。

一番避けたいのは通院の中断

食事運療法や薬の内服をせずに通院することや、予約日に受診できなかった時には抵抗があるかもしれません。

しかし、最優先は通院を続けること、通院中断を避けることです。

生活が乱れ、薬を飲めていなかったとしても、通院さえしていれば、その時の状態を評価することができます。 状態を評価することができれば次の手が打てます。

必要があれば入院を手配することができるし、 生活が落ち着くまでは薬を増量したりといった対策がとれます。 一時的に薬の力に頼って生活が落ち着いたら戻せばよいのです。

健康への意識を途切れされないトリガーを守る

2番目に大事なことはどんな状況でも続けれるような習慣を作っておくことです。 

続けやすい習慣として入浴前のスクワットを勧めます。 時間があるときはできるだけ、忙しいときは10回と決めておくとよいでしょう。

10回では運動の効果そのものは小さいですが、これは健康意識をつなげるためのトリガーです。 回数増やしたいと思えれば成功です。

また、忙しくても辛くても自分で決めたことをしたという実績はあなたの心を守ります。

日記つけてますか?

忙しい中でも自分自身に意識を向ける習慣として、日記はとても良い方法です。 そのなかで一行だけでも健康について書いてみましょう。

スキマ時間でも書くことはできますが、日記をつける習慣がない場合は時間を決めたほうが習慣化しやすいです。

健康関連の記載は簡単でよいです。 私の場合は記号を使っています。
KMGk1350ならKはケトルベル、Mはマインドフルネス、Gはジム、k1350は大胸筋で合計1350kgという記載です。

忙しい時用の食事を前もって決めておきましょう

仕事などで忙しい時に食べ物を選ぶと不健康なメニューになりがちです。
期間がある程度決まっているならば、食べるものを前もって決めてしまったほうがよいでしょう。

よく利用するコンビニや外食のメニューを通常時に記録しておきましょう。
その中から、最も健康によさそうなメニューを選べばよいです。

間食の種類も決めておくと良いでしょう。 
ナッツや冷凍フルーツをおすすめします。

忙しい時の糖尿病との付き合い方 まとめ

最優先
・通院の継続

次点で
・運動習慣をミニマム化して継続すること
・日記を書いて健康への意識配分を守ること
・ストレス時用の食事レパートリーを前もって決めておきましょう。

これ以上の健康的な生活は、日常が落ち着いてから取り戻しましょう。
状況に合わせた糖尿病との付き合い方を考えていきましょう。


名古屋糖尿病内科クリニック
糖尿病専門医 平井博之


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